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斉木光ノ観察記録  作者: 雨夜 フレ
一年生編

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33/43

あの場所でもう一度[疑惑]

今日の更新は2話分!

33話では物語の山場、34話ではその余波が描かれます。

どちらも彩人たちの心が揺れる重要な場面です。お楽しみに。

その日は異様に晴れていた。

雲は少しもなく青空が広がっている。


「早く帰らなくちゃ」


そうして、佐藤君と出会った公園を通り過ぎようとしたらそこに人影が見えた。


「え?」


そこにいたのは意外な人物だった。


一方その頃佐藤達。


「今日は残念だったな」

「ああ、四人でカラオケ行くつもりだったのに残念だな」

「仕方ないよ。お家のお手伝いなんだから」


今日はみんなでカラオケだったのだが、光だけは家の手伝いでこれなかった。

そうして三人でカラオケを楽しみ今帰っている途中だ。


「あ、ここか……」


そうして帰っているとちょうど斉木さんと出会った公園を通り過ぎようとしていた。


「ねえ、あれ斉木さんじゃない?」

「どれだ?」

「あれ、そこの道にいるおじさんの隣にいるのだよ」


そうして指をさしている隣には確かに斉木さんがいた。


「お、おお。そうだな。斉木さんだ」

「だな」

「あのおじさん誰なんだろうね?」

「……」


俺はなにも言えず黙ってしまう。


「……追いかけよう」


雄一がはっきりと強い声で言う。


「いや、さすがに尾行はまずいだろ?」


嘘だ。ただ何となく嫌われるような気がして嫌だった。


「そうかもしれないが、騙されたりしてたら危ないだろ?」

「……分かった」

「そうだね」


そうして俺達は尾行することにする。

会話内容は聞こえないが、時折喋っては黙っていた。

おじさんの方は終始笑顔だが斉木さんは笑顔がない。


「……親子には見えないよな?」

「ああ……」


そうして尾行していると二人はレストランに入っていった。


「おい、ここって敷居が高いことで有名なレストランじゃないか?」

「うん。お金持ちしか入れないって噂のとこだね」


この時俺は嫌な予感がしていた。

胸は重く鉛のような感じだ。


しばらくして二人は出てきた。

そうしてしばらく道を歩いていたら二人はあるところで止まる。


「ここって…」

「ああ、高級ホテルだな……」


そこは有名な高級ホテルであった。

そうして止まっていたが何やら話していて斉木さんはため息を吐いていた。

そして、ホテルの中に入っていった。


「なあ、これって……」

「……」


俺は何も言えなかった。ただ、その場に立ち尽くすことしかできなかった。

足元が遠のく感じがしていた


「何かの間違いだよ。斉木さんに限ってないよ」

「俺もそう思う」

「……」

「彩人?」


俺はその時あの日と同じだった。ただただ立ちどまり動けなくて前が見えなかった。


「おい、彩人まさか斉木さんを疑っているのか?」


雄一の声には確かな怒りがあった。


「……分からない」

「!?」


その瞬間、雄一の拳が飛んできた。


「ふざけんな!!」

「三船君落ち着いて!」


美幸が雄一を後ろから止めていた。


「お前が一番、斉木さんとは長いんだろ!お前が信じなくて何が友達だよ!!」


俺には雄一の声が聞こえていなかった。

俺は呆然とその場を後にした。


――――――――――――――――――――――

「遅くなったな」


まさかの出来事で時間を食ってしまった。


「お母さんには言ってるけどいそがなくちゃ」


そうして帰っていると公園に人影があった。

今日はやけに人に会う。


「うん?……あれは」


そこにはあの日と同じように暗くなんだか放っておけない感じの姿で佐藤君が立っていた。


「佐藤君?」

「……おう」

「どうしたのこんなところで?」

「……なんだかここに来たくて」

「ここ好きなの?」

「……斉木さんに救われた場所だからな」


大げさだと思うが佐藤君は謙虚だから認めないだろう。

言葉を飲み込み聞く。


「何かつらい事でもあった?」

「……」


佐藤君はただ黙っていた。


「私でよければまた相談乗るよ?」

「……いいのか?」

「うん。友達でしょ?」


その言葉は佐藤の胸の中を揺れ動かす。


「……ああ、友達だからな」


力なく笑う彼。

私はついそれを見て言ってしまう。


「家来る?」

「……え!?」


彼の目は大きく見開き固まっていた。


「いいのか?」

「えっと、お母さん今日は遅いから……」


自分で言っておいてよくない状況だと思いながらこのまま放っておけないという気持ちが勝ってしまった。


「……分かった」

「うん」


そうして初めての相談から二度目の相談を受けたあたしは家に佐藤君を招くことになったのだ。





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