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斉木光の観察記録  作者: マモシ


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10/15

泳げないはずの男3[解決編]

こんばんわ!

今日は後日談も同時投稿です!

この話が読み終わったら続けてお楽しみください!

「簡潔に5W1Hで整理しようと思うんだけど、まずはWho、誰が?

これは同じクラスメイトで泳げない多田君になる」


「ああ」


「次はWhen、いつ? これは今日の午前中。

そしてWhere、どこで? はプールで、になる」


「うん」

「ここまではいい?」

「大丈夫だぞ」


そうして私は続けていく。


「で、What、なにを? これは浮いていた、ってこと。

Why、なぜ? は仮定だけど、暑かったから。

そして最後、How、どのように? はリラックスした状態」


私は一息つき、再び話し出す。


「ここまでの情報をつなげると、泳げない多田君は、今日の午前中にプールで、暑さを理由にリラックスした状態で浮いていた、ということになる」


「ああ、まさにその通りだな」

「問題ないよね?」

「ああ」


みんなが改めて状況を把握する。

ここで私は、改めて違和感を指摘していく。


「まず、おかしいのは“なぜ”。

泳げない人が来る場所じゃない、ってこと。

これは仮定だけど、暑いから涼みに来た、で一旦解決にする」


「ああ、いいと思う」

「うん。私も賛成かな」


三船君も黙ってうなずく。


「で、次は“いつ”“どのように”“どこで”。

この三つは、一つのことにつながってるの」


「いつは、午前。どのように、はリラックス。どこではプールだろ?

一見、関係なさそうだがな?」


「そうだね。斉木さん、どう関係してるの?」


「重要なのは、場所と時間」

「プールと午前だった、ってことだね」


私は黙って静かにうなずく。


「うん。さっき飲み物の量の話をしていたときに思い出したんだけど、休憩していた時、アナウンスが流れてたんだ」


「アナウンス?」

「そう。十二時になったので《《水深》》が変わります、っていうアナウンス」


「水深が?」

「それで調べたんだけど、このプールは時間によって水深を変えているみたい」


「それが、どう関係してくるんだ?」


私は横目でプールを見る。


「もし佐藤君が泳げなくて、それでも水に浸かりたいとしたら、何に注意する?」


「うん? そりゃあ、溺れないようにする、だな?」


「つまり、溺れないようにするには?」


「浮き輪とかを使うな」


「そう。普通はそうする。でもそれは、ある条件の時だけなの」


「どういうことだ?」


()()()()()()()()の場合のみ、だと思う」


「!!」


佐藤君が、何かに気づいて驚いている。


「まさか……」


「うん。多田君は()()()()()()()()()()だと思っていたから、何もつけずに浮いていたの」


「それって……」


酒井さんも気づいて、驚いている。


「??」


三船君は、まだ分からないみたいだ。


「多田君はね。

()()()()()()()()()に驚いて、溺れたってこと」


「そ、そうか!

多田は水深が変わる仕組みを知らなかった。

または忘れていて、リラックスして浮いていた。

だが、時間が経過して水深が変わっていることに気づき、驚いて溺れた。

そういうことか!」


私は頷く。


「そう。だからこれで、最後の“誰が”は問題なくなる」


「なるほどな」

「まあ、予想であって仮定だから、本当のところは分からないけどね」

「そうだね」


こうして謎は解決したが、私たちの胸には、少しの

無知という名の恐怖が刻まれた。

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