決戦 メレア街道
メレア地域は、丘陵地帯が連なり平地が少ない地域になる。
丘陵地帯とヘラス海の境界にメレア海道が通っており、サバエア大陸とキンメリア大陸を陸路で結ぶ地域である。
メレア地域南部には、南極海を隔てるようにヘラス山脈があり、南極の強い冷気を遮ってくれているため極寒とはならず、ヘラス海の暖流も相まって亜寒帯地域に属している。
西側から最初の宿場町として、メレア街が一番大きな都市国家であるが、他の集落は衛星都市であり独立出来るほどの規模ない。
平地が少ないことと開墾も難しいことから、人口は増えておらず、レーベやヘスベリアの衛星都市や孫衛星都市が多い。
物流は、メレア街道とヘラス海であり、地域住民はそれらの業務に従事している者も多い。しかし、昨今のプロメンテの収奪法案で働き口を奪われた労働者が、盗賊になって出没するケースもあり治安は、極度に悪化している。
そのため、物流が海上運搬が中心となり、メレア街道の道路の補修などが進んでいない状況が続いている。
--- メレア近隣 テッサリア軍 キャンプ地
“プロメンテ解放戦線”を追っているテッサリア軍であるが、他の街に駐屯は出来ない。そのため、駐留キャンプによる遠征になっている。
そして前線司令官の天幕に新しい情報がもたらされる。
「何かを投下された? 衛星兵器か? 」
「どうやら、コンテナのようです。調査しますか? 」
副司令官が応えている。
「ここは、禁止空域に指定されていなかったな――ヘラス海に着水か? 」
「はい。 そもそもここまで戦線が伸びる予定もありませんでしたので禁止区域設定が間に合っていないのが現状です」
「確かに――落下配達の目的は? 」
「落下ポイントからして、メレア地域宛の軌道落下配達と考えられます。 この周辺は、ヘスベリアの衛星都市が、多数ありますので我々を迎え撃つ兵器とも考えられますが、随分前から予定が入っていたようで、現時点では何とも判断ができないところです」
前線司令官は、いったん考え込む。
「業者は?」
「ギャップリバー・トランスポートとなっています」
「変な名前だな。発音からしてテラの会社か?」
「はい。 テラ人が、マールスで設立した会社のようです」
「なるほど。 因みにコンテナであれば人は乗れないだろうな? 」
「はい。 送られてきた画像から型式が判断できました。人が乗っていた場合、着地後しばらく、活動はできないでしょう。さらに戦闘など無理です。
仮に乗っていたとしても、戦局に大きな影響を当たる人数は、無理だと思われます。 人を折り畳まれた状態で満載にする訳には行けませんからね――」
「確かにな……」
「如何いたします? 投下物の確認をいたしますか? 」
「確認するには、ヘスベリアの了解を取らないと、メレア都市には入れない」
「仰る通りです。ドルサ地方は、かろうじてプロメンテ衛星地域、周辺国家も何とかできる範囲ですが、ヘスベリア相手になると……」
「南部3都市の一角か。 攻め入れば、ヘスベリアを本格的に敵にまわし、戦線の拡大か」
「間違いなく。 プロメンテに比べれば小国ですが、侮るのも問題かと」
「ヘスベリアに許可を求めた場合、了承される可能性は? 」
「現状を見る限り、入国の許可はしないでしょう。故に力ずく一択ですね」
「時間と戦線拡大のリスクを冒して、確保したコンテナの中身が、食料品でしたでは……」
「最悪ですね。 笑い話にもならない顛末かと」
「進軍だ! 」
「了解です」
---テッサリア 前線部隊
海道に並べた砲台から、脱走兵への追撃の砲撃音が鳴りやまない。
周囲には、大音響が響いている。
ほぼ一本道であるため野戦砲が設置できる場所も限られる。狙う位置も街道上になっているため、方向が定まり易い。
一頻り砲弾を発射し、反撃がなくなると前進する これの繰り返しである。
前線の指揮隊長は環境に愚痴を洩らす。
「それにしても霧がよく発生する」
「この時期は、霧が発生し易い気候のようです。 といっても、側面の丘には、傾斜地かつ整備されていない為、多くの砲台は設置するのは困難。 移動場所は限られています。 狙いは、そうそう外れないと思われます。 側面からの奇襲でも戦車隊の砲撃に晒されますからね。 我々が優位に立っているのは間違いありません」
テッサリアの前線が徐々に進んでいく。
「兵站……特に食料調達は問題なしだな? 」
「はい。 この辺りでも食料調達は、できましたが、かなり吹っ掛けられました」
テッサリ相手に一方的な拒否はできない。 しかし、少ない食料を分け与えるのであれば必然的に値が張ることになる。
「金額は仕方ないだろう。 そもそも、脇でドンパチしている慰謝料も込みだと思えば感情は理解できる。 といってもプロメンテ製粉から徴発した食料分により、相当分費用は浮いているはずだ」
「かなりの食糧生産力ですね。一時は瀕死と聞いていましたが……大したものですね」
「ああ。 農業改革と食料生産改革を実施して成功したと聞いている」
多くの努力してこの状況は、彼らからしたら不本意であるだろう。 しかし、状況が、環境が変わればそれを受け入れてもらうことになる。 過酷な現実が、横たわる。
解放戦線からの攻撃が始まった。
≪戦車隊反撃開始! 野戦砲隊位置につけろ! もたもたするな! ≫
再度の砲撃が始まる。
--- 解放戦線 殿部隊
≪大佐!!野戦砲 NO20~25まで損傷、使用不能です! ≫
≪野戦砲は放置! 負傷兵を運び出せ! ≫
解放戦線の最前線は混沌としている。砲弾の正面に晒さられている。
ここには、プロメンテ軍のほぼ全軍であっている。
≪後退だ! 後退≫
≪了解! 前線部隊 後退します! ≫
徐々にレーベの国境に近づいている。この霧のおかげで砲撃の精度が落ちているのが幸いしている。邪魔だと思っていた木製のデコイも役に立っている。
テッサリア軍からの夜間の攻撃は、なかなか少ない。 こちらの油断を誘っているのか、それともレーベ以西にはいけないことを知っているため、無理な追撃をしないとのことなのだろうか。
いずれにせよ、追われる“プロメンテ解放戦線”にとっては、多少の休息になっている。
丘陵地の広い地域を索敵、道の補修、放置された砲台の撤去もある程度の延命にはなっている。 向こうは、こっちが消耗戦に入っていることをしっているのも重要だ。
グルジョ執政官は、指揮官となりプロメンテ軍を率いている。彼以外に適切な指揮官がいないこともある。
「部隊の損害は? 」
「野戦砲10基が新たに損傷しました。のこり20基あまりです。戦車隊も残り5台になっております。負傷兵は200人を超えており死者は100名以上です」
最前線の殿隊は、約500名になっている。最も砲台に晒される部隊だ。敵部隊の進軍を遅くするためだけの部隊に執政官がいる。
「補充を後列から確保しろ」
「了解です」
囮として厳しい砲火に耐えるしかない状況である。
---テッサリア軍
夜が明け、戦闘が再開される。
「今日はまた一段と霧が濃いな――シティ司令部からの情報はどうなっている」
「敵の位置からの方向と角度は、凡そは設定できますが、ある程度の確度を求めるのであれは、偵察ドローンが必要です。しかし、この状況での偵察ドローンの運用は厳しいかと、それに衛星情報に関しても、ノイズがかなり混じっており、敵の正確な位置までが、割り出せない状況です」
「エリスか……クッソ! 」
「証拠もないので可能性でしかありせんが、おそらく」
「忌々しい輩だ……こうなれば、不躾な物量で押しつぶす! 近辺への絨毯的な砲撃を実施! 圧力で押しつぶせ!」
「了解です。」
前線福指揮官の命令でより砲撃が激しくなる。
テッサリアとしても、 “プロメンテ解放戦線”を徐々に追い詰めている手ごたえがある。事実 反撃圧力が徐々に弱くなってくる。
「いい感じですね」
「どちらにしろ、ここで終わりだ。しかし、全く前方が見えないではないか」
*
“プロメンテ解放戦線”は、間断のない砲撃の雨の中に晒されることになる。 多くのイシツブテが飛び散り、コンバットスーツなしでは、重症になるような状況が続いている。
それでも少ないながらも反撃の砲撃を続けているが、遂に執政官が、負傷する。
「大佐! 」
周囲の人間が駆け寄る。
グルジョの左足が吹き飛ばされ、出血がしている。
≪生兵! 大佐が、指揮官殿が負傷だ。 左足重傷! ≫
前線からの無線が飛び、すぐさま衛生兵により処置が行われる。
止血剤と痛み止めで、応急処置を実施する。 重傷であるが、しかし、さすが歴戦の戦士、まだ意識がある。 しかし、グルジョの意識が飛びそうである。
そんな中においても、振り絞るように、最後の指示を出す。
「微速後退だ。 私はもう……ダメだ。 副指揮官。 後は頼む。 じきに奴が……来る。合図と共に伏兵が動く手はずになっている。 伏兵が動いたら前線を下げ、温存した後列を突撃させろ。 あせるなよ……タイミングがずれたら、テッサリアの戦車の餌食になる。 挟撃が成功し、伏兵の攻撃の後だ……頼んだ……ぞ」
「了解です。 大佐を後退させろ! 」
指揮官を失いつつも攻撃は続く。
--- 開放戦線 挟撃隊
約1000体のコンバットスーツとジャガーノートトークンの混成部隊が、メレア近郊に突如出現する。 軌道降下により最前線への迅速な兵力投入。 人間の生理現象を考慮しない部隊運用。
いつものモスグレーのコンバットスーツと上には道中合羽、手にはカービン銃とショットガン、姿が現れる。
「いやー最新型のコンバットスーツは、|棺桶《コンバットスーツ装着箱》要らずとは、凄いね。 その場で着脱可能とは、技術革新には驚嘆だよ」
タツマが、意気揚々と話している。
『※1 第九世代コンバットスーツですか――争いごとには、進化が付き物の現象ですね』
新しい相棒から皮肉が飛んでくる。
「といっても、命が守れる代物だ。 悪い話じゃない。 ところでハッピーカムカム号から飛び出した気分はどうだ。 セレン」
新しい相棒はサナエさんが作り上げた、セレンが入った、トークンタイプになる。
『悪くありません。 自由と言う意味が、何となく分かる気がします』
調整が終わったのかいつもの皮肉屋の口調に戻っている。
サナエさん曰く、※2 三世代型の新型セレンとのこと。 “三世代”が、何を意味しているのは不明だが、とにかく、ぶっ飛んだ性能のようで、ここの1000体のトークンを動かすには、このセレンが必要とのこと。
何でもトークンの体に、セレンのスペアパーツを投入した一品になる。
「さぁ終局だ。 いってみますか」
『了解です』
大量トークンを生命体のように柔軟に運用できるAIシステムの導入。 最前線で数的不利をひっくり返すこちらの切り札になる。
「会敵までの予想時間は?」
『ここからなら車両を使って1時といったところでしょうか? 』
「了解! 出発だ! 」
車両の一団が、決戦に向けて動き出す。
*
快調にメレア海道を進んでいく。テッサリが、街道補修しながら道路を進めている為、走りやすい。
『しかし、前列にコンバットスーツトークン、次列にジャガーノート隊を進軍でよろしかったのですか? 逆だと思うのですが』
「この濃い霧だ。強襲により敵陣深くに潜れるはずだ。近接に持ち込める。機動力に富んだコンバットスーツ隊で敵部隊を内側からかく乱させる。 注意が内部に向いたところ攻撃力の高いジャガーノート隊で外側の防御をすりつぶす作戦だ」
『しかし、その機動力を売りにしているトークンにあの重そうな鉄杭は? 』
「パイルバンカー。 ロマン兵器さ。 この霧であれば接近して装甲車両を打ち抜くには、丁度いいだろ? バトルタンクですら打ち抜ける代物だ」
『バトルタンクに接近戦とは、生身の人間では考えられない狂気の戦法ですね』
「霧が濃いこの地域ならではのやり方だよ。といっても成否は、セレンに係っている。 頼んだ! 」
『任せて下さい』
タツマが一拍置く。
「後列の防御陣が破壊できたら、アルプに信号を上げてくれ。 伏兵の攻撃が始まるはずだ」
『了解です』
--- テッサリア軍 中央部隊 前線司令官移動車両
突如、前線司令官の下に最後尾から無線が入る。
≪司令官殿! バックアタックです。 コンバットスーツを着た……≫
無線が切れる。 楽勝と思われた中央部隊に緊張が走る。 霧で周囲が見えないこともあり、切迫した内容に周囲の雰囲気は直ちにヒリヒリすることになる。
「何ごとだ! 応答しろ」
再び無線が繋ながる。
≪敵襲です! は……白兵戦を挑まれています。 霧でよく見えない。 おそろしく素早い! ≫
白兵戦だと、索敵に抜かりはないはずだ。メレアにも伏兵はいなかったはずだ。
そんなに近距離にいたのか?
「後部に人を回して援護させろ!! 」
「前方の プロメンテ解放戦線 はどうします? 」
「今のところ反撃がない。警戒して前進だ」
「戦列を伸ばすおつもりですか? 」
「後列も捨てておけん」
--- テッサリア後列
テッサリア軍は、謎の部隊に大苦戦と半分パニックに陥っている。
4足歩行のコンバットスーツトークンの人外の動きと強度によりテッサリア軍の後列が瓦解していく。
“腕部の破壊が効いていない? なんなんだ。 こいつら! ”
“一つ目。 トークンだぞ! 敵はトークンだ! ”
“移動速度が速い”
“鉄杭の武装により単騎でバトルタンクが破壊されています! 指示を――指示を――”
“くっそ、 霧でどうなっているんだ! ”
パニックの中、畳みかけるように、ジャガーノート隊による22㎜砲撃・小型ミサイル・速射砲の弾幕が襲い掛かる。強襲により、後列の防衛線が、食い破られていく。
--- 丘側 奇襲部隊
≪こちら開放戦線 挟撃隊。 作戦成功! 繰り返す……≫
セレンからの情報が、伏兵隊と共に行動していたアルプに届く。
≪了解です≫
情報を受け取り、伏兵隊に指示を出す。
≪挟撃隊、成功。 側面包囲作戦。 実行してください≫
「了解だ! ヤローども! ようやくだ。南部の意地を見せてやれ! 突撃! 」
メレア海道の側面の丘陵地森林からの強襲部隊が下りてくる。
後列の攻撃に注意を払い過ぎていたため、側面の警戒を緩くなったスキの奇襲である。
車両の脇に潜りこみ、砲撃を交わす戦術になる。
古の華の突撃戦術になる。
テッサリア側も怒号が飛び交う。
≪側面から、敵襲来! ≫
≪前線を戻して、陣形を立て直せ! ≫
---解放戦線 前線部隊
≪アルプ殿からの信号確認! プロメンテ軍後列前進! 速やかに敵撃破に入れ! 敵は、後方・側面に気を取られている今のうちに懐に飛び込め! ≫
霧の中からの強襲。赤外線監視もコンバットスーツでは体温は感知しにくい。
事前に地形データを配布してあるため視覚が効かない霧の中でも作戦を進めていける。
徐々に削られるテッサリア軍、既に部隊は分割されて、前方側面後方を包囲される状態になってしまっている。
しかし、こちら側の損耗も増加している。 多数の戦車をガラクタしても全ての撃破は不可能である。
それなりの台数とテッサリアにもそれなりの生き残りもいる。 奇襲による効果も出ているが、それでも武装が違いすぎるため、快勝には程遠い。
前線でトークンを操っているセレンも流れ弾にあたり負傷することになる。
―― ヤッバ! サナエさんにどつかれる
取り敢えず、セレンを下がらせて、安全地帯に後退するタツマ。
アルプから通信が入る。
『タツマ。 義勇軍20%の損耗。テッサリア軍おおよそ30%の損耗。どうしますか! 』
やはり、入り乱れての消耗戦。徐々にこちらの消耗度も上がっている。
「例の作戦だ!」
『了解です』
アルプが事前にレーベ政府を口説き落して確保した録音放送を流す。
≪こちらは、レーベ執政官ハイマー・アール、レーベ執政官ハイマー・アールである。 レーベ政府より勧告する。 我々は、両者の争いを好まない。 よって、エリシウム戦時協定に基づき、このまま、停戦するのであれば両者を我が領地で治療をする旨がある。 繰り返す……≫
執政官の名前入りでの放送を主要帯域に暗号なしで放送を掛ける。 コンバットスーツ装備であれば確実に音声がバイザーメット内に響くはずだ。
『どうなりますかね』
「これが最後の賭けだ。 もしダメなら最後までやるしかない。 次だ! 」
タツマとしてもテッサリアの部隊を殲滅できるとは思っていない。 視界が無い中での奇襲、不利と思われる恐怖の中での痛み分け的な勝利しかない。
こちらの戦力が、不明な中での霧の中での戦い故、不安の中で相手の意思を折るしかない。
タツマがひねり出した、強国に勝つことができる唯一の策になる。
ここでアルプが、タツマの指示に従い、次の放送を流す。
≪こちら、プロメンテ解放戦線です。 本放送はエリシウム戦時協定に基づき、主要帯域に暗号なしでの内容になります。
テッサリア軍の皆さん。 我々もあなた達を殲滅したくはない。 ここであなた達が降伏しても、テッサリがプロメンテに組み込まれないのは承知していると思います。
そして命の保障もレーベ政府より確保している。 我々もエリシウム戦時協定に基づき対応する。
これ以上の戦闘の意志がないなら武器を捨ててください。 我々も戦闘を一旦停止させます≫
戦場での一か八かの大勝負。 プロメンテ解放戦線の銃撃が一旦停止する。といってもトークン達であるため人的被害は、ある程度軽減できるが、これに付け込まれるとこちらも不利になる。
徐々に銃撃音が少なくなってくる。
≪アルプ。レーベに戦闘終了の合図だ。 それと国境警備隊に捕虜の移送の支援を要請してくれ≫
≪了解です≫
アルプが通信を終わった後、追加で放送が入る。
≪本対応に関して立会者として、先ほどのレーベから国境警備隊がこの戦場に派遣されました。 もし彼らに銃撃を与えた場合、レーベ間との戦闘になります。 繰り返します……≫
これ以降の戦闘は、自身の首を絞めることをほのめかす。 そして放送後に徐々に霧が晴れていく。
おびただしい死体の数と破損した兵器、トークンの残骸が散らばっている。 英雄譚のように一方的な勝利も無傷での勝鬨もない。
―― この光景。 見慣れるものじゃないな。
かつてのプロメンテ動乱の後始末を思い出す。
≪こちら挟撃隊。 各員に通告。 直にレーベ軍が来る。 こちらであっても戦うそぶりをしたら直ちにレーベが、我々の敵に回る。 そしてテッサリアの捕虜に関してもレーベ管理になる。 相手に対しての暴力的行為を行わないよう、部隊の規律を引き締めろ! 繰り返す……≫
タツマから各部隊に指示が飛ぶ。 レーベはあくまで中立。 こちらが攻撃をすれば、こちらの敵になる。
≪了解だ。白翼≫
≪あいよー≫
各部隊から返答が返ってくる。
これにてテッサリアの前線部隊が組織的活動の停止し、キンメリア南北動乱の一定の収束が決定することになる。
※1:第九世代コンバットスーツ:着脱の簡便化しつつ密閉度が上がっているモデル。 装甲強度も上がっている。
※2:三世代型の新型セレン:ASIに匹敵する規格をトークンに押し込めている。 人間の知能をあらゆる領域で上回る理論上のAIの概念




