【5話/誘拐監禁事件3】
「大嶽とやら,盲目の者よ,貴様を殺す」
そう意気込む彼は檜原世羅義,現在の
大嶽梵の耳を潰していた。
「くっくっ」
笑いを堪えるように大嶽は声を抑えている。
「暗闇におけるグラフィーだけと思ったか?
反響音による座標特定を盲目の男に聞いてな
修行して半径34kmのあらゆる音を聞き分け
空間を認識するくらい訳は無い」
制度に若干のズレはあれどもはや見えるのは
変わりない。
「んな⁉︎」
「邪魔だよ凡夫が」
瞬間,一瞬にして当たり一体を切り刻む,少し
過剰だが空間の物質を擦り潰すが如く,だがしかし誇張なしに骨すら残らず破壊す。
「勝負有り!勝者大嶽梵!」
「雑魚どもが」
暗殺者としての技術は一流,西洋剣術のレイピアと,薙刀術,棒術,弓道の訓練をされている。
彼もまた使徒(難波牟利や真田興史と同じ感じ)
お使いさんって感じ。
話は変わり宍道側では。
「次の対戦相手は,確か」
アナウンスが入る。
「潜在能力は確かに0だが努力型に置いて奴ほど
手練れはいないだろう!」
「任侠道,タフネス,生命力!科学的な原理?
知ったことか!本質的に不可能で現実的じゃない,周りのやつは否定して奇跡と理屈を考えない馬鹿が至れない耐久性を得る!」
「我慢王荻町桃鶴!」
「うぉぉ我慢王!とおかくー!」
「やったれ!」
「続いて奴は無傷で圧勝するのが一番似合う男,
イメージシャドーで想像上の域に至る生命体を
潰し続けた男,俺に叶う奴?いる訳ねぇ!あの
夜叉を覇気だけで潰しかけた男!その名は
宍道隆匡!」
「やったれ負けなし!」
「行けぇ!」
「試合始まりです!」
「俺はよぉ,負けねぇ」
「構えからして自流だな,貴様格闘技すら
せずこの場所にまで来やがったのか⁉︎」
すると次の瞬間,まるでヤギ,いや違う,完璧な180°すら付ける,まるで吸盤が如し力で,
会場の壁に着く。
「喰らえ宍道!」
[俺が敵をぶっ潰す蹴り/TOOKAKU・THE・DEATH・SIZER]。
だがしかし。
「ギィ」
「んな」
骨が剥き出しになろうが闘争心には一才の揺るぎなく,戦わない理由はなく。
「オラァ!」
「折れた腕で⁉︎」
もはや奴に痛覚があるのか不思議なほど
弱点で相手を殴るなど正気の沙汰じゃない。
「気に入ったぞその生命力!タフネス!
貴様の耐久性をどう体得した!」
「俺はこれをロード・オブ・タフネスと名付けた」
「耐久道,,,か,仙道会に入門しろ!」
「俺に勝ったならなぁ!」
自らの顔面で相手を攻撃する。
「許せ,手加減を愛と知れ」
そうして宍道の軽い一撃で決まる。
「勝者,宍道隆匡!」
「貴様を気に入ったぁ!」
こうして新たな出会いが起きていた,更に
場所が変わり。
「アガァァァァ!」
「我は六獣!朱雀!」
「青龍」
「白虎ぉぉぉ!」
「,,,玄武」
「麒麟〜ん」
「鳳凰ヨ!」
「古くは騎士,今や餓狼!6対1をするのは
新庄司!」
「集団戦しかも白兵戦と来たか」
6人皆が最新鋭の銃火器を装備する中,
新庄は素手。
「我々はNo.1を討伐するため組まれた
重装歩兵隊の最上位格で構成されている」
「一人一人が国を一人で潰せる程に強い」
「あっそ,最終的な結果論,大統領を取るだけで
誰でも可能,国自体の全体を壊せる訳
ちゃうやろ?」
それにピキリと来たか6人が一斉に仕掛けた。
,,,。
新庄は一瞬にして会場のあらゆる灯りを
消した。
梟眼[ホロウアイ]真夜中また光を100%
無い空間でも対象を正確に捉える事が出来る
特別なアサシンの瞳,ナイトアイは温度だけで
なく微弱な空間の振動すら目視出来る。
「Go to sleep」
そう呟き予備の電光がつく頃には,皆殺し
状態であった。
「呆気ない戦いだった」
「勝負有り!勝者新庄司!」
そうして新庄は死体から全武器を奪って
会場待機室に帰って行った。
更に更に変わり。
「獅子宮光田って言います」
「はぁ,それで何用だ」
OSの元に一人の漢,獅子宮が来ていた。
「この試合を終わらせるために,No.1と
夜叉を潰してこの大会を潰したい」
「はぁ」
「貴方は唯一話が通じそうだったので
来ました」
「それで」
「協力して貰いたい」
「初めから潰すつもりだし,利益一致,契約成立だ」
「ありがとうございます!」
「何をしたら良い」
「OS氏はファイナルのボス戦,No.1VS器戦
最終決戦に移行した宍道,大嶽,新庄と共に
白鯨を叩いて貰います」
「はぁ」
「私はその間夜叉を殺します」
「理由を聞いても良いか」
「,,,私は鮫島先輩によくしてもらってました,
復讐ですよ」
もはや自己嫌悪と嫉妬の業火で,身が焼けて死にそうだった,,,時間は進む。
「さぁファイナルステージにはこの4人が
残ったぁ!」
「俺ら頑張りましょう」
「OSとやら最初にやられた3人の一人か,,,
皮膚の色,,,なるほど残念だったな」
宍道はそう言って優しく多貝の頭を撫でた。
「やろうか」
「あぁ!」
「あんた銃火器装備し過ぎだろガチャガチャ
うるさい」
「はぁ?わかってないなぁ,沢山準備はあった方が良い」
宍道と多貝,新庄と大嶽のパーティが作られた。
「みんな聞いてくれ!」
宍道が喋る。
「終わったら皆んなで焼肉や!奢る!」
「うぉ!ついていきますぜ兄貴!」
胃袋を握られた大嶽と新庄も後に仙道会に
入るのであるがそれは後のお話である。
「さぁ行きましょう!」
こうして4人は会場入りした。
「さぁ皆さん,最後のバトルです!得とご覧ください!」
ファイナルステージが始まるのであった。
「アガァァァァ!」
白鯨が叫ぶ。
OSはその場その場のベストポジションに身体を動かせる,そうしてあらゆる環境に適応して
戦術を組み込まれたCQC &スレッドスタイル,あらゆる武器を使えようが,全ての物を武器
に出来ようが無関係にそれを奪える。
「まぁ白鯨は素手だが,使わないより良いよね!」
CQCとスレッドスタイルを使い白鯨を捕縛するが。
ピキん。
「どんだけ強けりゃワイヤーを千切れんだよ!」
「俺が少し時間を稼ごう!」
すると大嶽が出てきて白鯨に手刀を打ち込む。
「バカな⁉︎俺は岩を砕き,鉄を穿ち,骨肉を抉る
鋭さを持つのに,なら!」
指,足の指一つ一つ,全てを差し込もうとするが。
「硬った!ならば」
横薙に手刀を放つが。
「(本来ならまるで刃物を使ったかのように
相手の肉を削り取る筈の手刀が)」
「フンガァァァァ!」
大振りに右フックを放つ。
「さぁ来っグハァァァ」
鍛え上げた肉体そのものを徹装甲にも
匹敵する程に筋肉を硬化させる防御技術を
使っても,両腕が折れてしまった。
「アガァァァァ!」
怪物白鯨が赤い霧を出すと,OSも災禍転覆を
発動させる。
体温,脈拍を制御する,意識的に心拍数を高めることで血流を加速させて発生した熱量を運動
能力に変換して攻撃の速度や手数といった
回転力を急上昇させる。
「フンガァァァァ!」
OSから出る血液は蒸発して更に赤い霧の濃度は濃くなる,更に脳のリミッターを解除して
ゾーンに意識的に導入して周りがスロー
モーションに成る。
「貴様を潰す白鯨」
災禍転覆とCQC,スレッドスタイルを使い
縦横無尽,自由自在に会場を動き回る。
「皆さん!今です!」
新庄は大量の武器全てを同時に使う。
「オラァァァ」
近距離武器を投げナイフ代わりに,遠距離武器は
乱射しまくる。
「アガダァァァ!」
「六獣装甲効いてはいるが,火力不足だな」
すると SOがパンチをする。
「ウオラァ!俺の腕よ持ってくれぇー!」
瞬間脳裏には冴島と鮫島が浮かび上がる。
「俺の肘と」
「俺の前腕が」
「壊れる訳」
「ねぇだろ多貝!」
心臓部の脈動を利用して拳のインパクト
に合わせるパンチは瞬間的に肉体の限界値を
超えた威力のパンチを放つ。
「ヴォラァァァ!!!」
竜巻を引き起こす,防御を無視した一撃は
白鯨の肉体を抉って見せた,スレッドスタイル
すら効かないやつの肉を削る。
「オーラ現象⁉︎」
宍道は見えていた,先程は赤子程度に
見えていた奴が今や肩を並べて,足元に
居る白鯨を見下す域に達したことを。
「ううがぁあう」
白鯨は巨大なビジョンを見た,本能が無意識に
力の差を意識してしまったんだ,ビビリ状態に
成り,攻撃力や防御力が低下する。
「ひぎぇ!ガク」
白鯨は夢遊に行く。
「マジかよ」
白鯨も肩を並べてきた。
「夢遊を使うなら私もなれば良いか!」
宍道も成ろうとするんだが。
パチーン。
「あう」
「起きやがれ白鯨!」
宍道は見てしまった,気絶や昏睡など無意識から無理やり起こす技,意識戻し張り手を。
「俺も夢遊に対する対抗も消えたか,,,
弱点を見抜くのも何もかも強い訳だな,
相手より上に行く本能に従う夢遊すら
潰すなんて」
「グガウァァァァァ!」
白鯨は咆哮する。
OS言う。
「もう終わりだ白鯨!」
「近距離,中距離,遠距離,360度全範囲対応可能なスレッドスタイルに弱点は無い!」
そうして,束ねて圧縮したワイヤーを一斉に
白鯨に放つ。
音速を優に超える槍状のそれは白鯨を指して
地を抉り逆アーチ状の先端が会場に突き刺さり
白鯨は完璧に固定される。
「さぁ,そろそろ処刑だぜ」
「ヒィ」
バゴーンとパンチが飛ぶが。
「無駄に足掻くなよ」
「ひぃ」
体内の血液を操るが如く怪我を血を制御する,
肉体や骨をワイヤーが,管は災禍転覆が,
もはや無敵に等しい。
オーラ現象によって完全に白鯨の防御力と
攻撃力は下がり切っていた。
「最大出力の災禍転覆,それに加えて,
スレッドスタイルを使い何枚も束ねて硬質化
させて鎧を作り出して攻撃力や防御力を
一気に高める」
「さぁこれが止めダァ!」
心臓の爆発的な鼓動にインパクトを合わせて
パンチを放つ。
キュイーン,バゴォォォン!核に等しい一撃が
飛ぶ。
「勝負有り,勝者器!」
こうして試合に勝利するのであった。
ちなみに裏で夜叉を殺した獅子宮は,
多貝についていくのであった。