【2話/BAD・STARS喧嘩道】
【作者メッセージ】
この会は3話に繋がるまでのお話ですので
早く本編見たい人は飛ばしてください。
「正当防衛が成立するまで殴られてやったんだ
なぁ,殺されないだけ感謝してくれよ人間」
バゴーンっと,弾ける音が響く。
「嘘だろ,あのコンクリートの床に深さ1mは
優に超えるクレーターを軽々放ったパンチだけで作りやがった」
そいつの名前は,鮫島蓮司と言う生粋の不良,
バトルセンスの高い高校生であり,ギリギリを
攻めた話術で相手を煽り尽くし相手からワザと攻撃されてちょっとしたアザが出来るまで
やられるなどして喧嘩をしてきた。
「(あの動きは,ラウェイか⁉︎)」
そう,今喧嘩をしている他校の不良の一人が
見抜いた通り,奴の強さはグローブを着用せず,肘打ちや膝蹴り,投げ技などが認められている
ラウェイと言う格闘技から形成されている。
「オラオラどうしたぁ!」
「ガハ!」
「ッチ,また一人やられちまった,完全に
溝に入れやがった,やるな」
特段鮫島が好んでやる技,それは肘打ちである,
性格に弱点を打ち抜くそれを見た奴らは
鮫島に肘打ち名人や黄金のエルボーの異名
を与えた。
「お前ら馬鹿なの,死ぬのぉ!」
バゴーン,更に肘が飛び相手の顔面を陥没させ
一人,また一人と僅か数分で50人近くいた
不良が簡単に倒れていった。
「最後は俺か」
「ワォ,冴島じゃん」
冴島流星,彼もまた手練れである,昔いた
番長春香にとって変わって県内有数の
ヤンキー高校の仙石高等学校の番を奪い取った不良。
ただ悪い奴を滅茶苦茶に嫌う,不良だが
悪の流儀を持ち,その鍛え抜かれたピンチ力を
使い身体裂傷を刻み,また番を倒した際,素手で身体を真っ二つに縦に引き裂いた,まるで
切り株の様に。
その後の話だが,少年院入りはしなかった,
なぜかと言うならば初めに番がナイフを持って
襲いかかってきた映像がカメラに映っており,
冴島流星が素手で倒した事が判明したからだ。
「お前の逸話,作り話に思えるが本当かぁ?」
「信じるも信じないも貴様次第だ,不信なら
確かめろ」
刹那,両雄がぶつかる。
「フン,シャラア!」
「グッ」
肘心臓に激突,現整体師として働く父親の
教えを受け人体の構造に精通している鮫島,
どこに当てれば良いか,もはや手を取るように
分かる。
「はっはっは!仙石のゴリラも肘には勝てねぇか!」
「,,,」
無言で耐える,耐える耐える。
流星は何かを見計らっていた。
「(後12cm,後7cm,後4cm,,,今!」)
瞬間,流星が突きを肘に合わせるように放つ。
ゴリュ,ポタ,ポタ。
「,,,は?」
肘,穿たれていた。
「ッッッッグ,どんだけ部位鍛錬したら
肘の骨をたかが指が貫けるんだ!」
「痛みより先に驚きが来るかな?」
肘が壊れた蓮司は,考える。
「(こいつの指を潰すには,,,あ,あるじゃねぇかよ)」
大木すら穿つほどの指を潰すアイデア,それは。
ボグリュウ。
「アガ⁉︎」
「ははは!化け物が」
ラウェイをする際にまず初めに鍛えたのは,
頭蓋骨だった,頭にヒビが入るほどに鍛え続けた,石頭と呼ばれるほどに至るまで幾十とハンマーや拳で鍛えられてきた頭蓋骨は,もはや刃物
すらへし折る。
「はははぁ!貴様の指完封!」
骨が丸出しになっていた,痛々しくて
見てられないくらいにグッシャリとひしゃげて
しまった。
「くそが,潰してやらぁ!」
「やってみろや指だけ野郎が!」
「んだと肘だけ野郎が!」
穿たれてない肘,折れてない指による戦闘が始まる。
「オラァ!」
「ウッ,クソガァ!武術を使うしかねぇか」
瞬間的に雰囲気が変わる。
「シンガポールにいる遠い親戚に学んだんだ」
「,,,体捌き的にシラットかな?」
「正解!マチェーテやナイフがあれば更に良かったんだが,今は拳術だけでやってやる」
「今まで手加減してたのか?」
「正解!」
「舐めてんじゃねぇぞゴラァ!」
「ズタズタのパン屑にしてやる,いや
もはやケチャップと勘違いするくらいに変更だ
とにかく潰す」
「やって見やがれ冴島ァァァ!」
「かかってこいや鮫島ァァァ!」
更に戦場は加速する!
「(ポッケに手を入れた?腰を引き,足を前に出し,これじゃまるで)」
冴島がやってるのは,そうまさに。
「(抜刀?)」
納刀の構え,そうして一気に放たれる抜刀。
「はぁ!」
「チリャァァァ!」
「んな⁉︎壊れた肘の方で受けやがったか⁉︎」
「オラァ!」
「ウグゥ」
「負けてたまるかぁ!」
「潰してやるわぁ!」
,,,。
「はぁっはぁっはぁっはぁっ」
「っく,フシュー,は」
最後に立っていたのは誰もいなかった。
「まさか相打ちになるとはな」
「お前,やるじゃねぇか,弱点に対する攻撃を
全て技術でカバーしていやがったから
全く攻撃が通用しなくてうざかったぜ」
「お前の肘打ちは正直言って上手くガードして
なかったら内蔵を逝かれてもおかしくなかった」
「お前,,,」
強者同士,肉を強く激しくぶつけまくって
認め合うのであった,そうして。
「なぜ貴様ほどの実力者が卑怯な手を使い
俺の彼女にちょっかいをかました」
「は?鮫島,テメェ何言ってやがる!俺が
卑怯な手段使って人様の女に手を出す育児無しゴミカスうんこ野郎って言いてえのかぁ!
もっかい殴り合うかぁ!あぁ⁉︎」
「悪りぃ悪りぃ,俺の彼女の由花が仙石高等学校
の番って奴にレイプ未遂されたって」
「お前!」
「うぉ⁉︎」
びくりと跳ねる。
「俺は!」
「,,,おぅ」
「童貞ダァァァァァァァァ」
「ハァァァ⁉︎」
「お前の彼女どんな奴だよ!」
「ここら一帯の町内の女性暴走族を統括してる
スケバンだこんちくしょ!」
「俺は気が強い女は大嫌いだ!だから
無い!しかもまずやってない!」
「は,はぁ,,,」
「あ,分かったわ」
「何がだ?」
冴島が何かを思い出した。
「録童星河って言う副長が居るんや」
「そいつがなんなんだよ」
「前にワシの名前をつこて暴れ回っていてな,
一度しばいて治ったおもてんけど」
「じゃあそいつが真犯人の可能性が高い訳か」
「そうやな」
こうして,冴島と鮫島が二人揃って
星河潰しに行く。
「電話して呼び出しといた」
「ありがとうな冴島」
「お,おう」
だがしかし,星河が来ることは無かった,場所は
代わり路地裏。
「あぁ?なんだぁテメェ,俺は今番長に
呼び出しされてんだよ,チ,あのクソ番が」
「,,,」
フードに身を包んだ男がスマホを取り出し
何か動画を再生する。
「はいどうも!今回は,他校の番長の女を寝とって
うちの高校の番長に罪なすりつけてみたぁ!」
「は?なんでそれが!まだ投稿してないはず,
いや画角的に俺じゃねぇ,まさかテメェ
盗撮していたな!」
「,,,」
スマホをスワイプして動画の最後までやる。
「俺にアンチする奴みんな殺しまぁす!」
っと星河が中指を立てるところで動画は終了した。
「あぁ,もしかしてお前は最近噂の
世直し系動画配信者のマスクマン
OS君?あっはっは!ばーか!アマチュアが
調子に乗るなよ!」
「,,,」
「俺はなぁ!冴島番長とか言う化け物が居るから
番長にはなれないが,一応格闘技経験者なんだよ!」
すると星河はボクシングで得た速筋モリモリの
ジャブを繰り出す。
「オラァ!」
だがしかし。
「んな⁉︎この豚!」
軽々と避けやがったんだ。
「は?あやべ素が出ちまった,うっうん,いい
加減にするべきデスねぇ!貴方は余程の
チャレンジャーデスよ!私が誰かを知って
起きながら挑むなど」
「舐めんな豚!」
確かに身長は166cm,体重122kgと一見
肥満に見えるのも無理は無い,だが。
「,,,っきから」
「あぁ!声ちいせぇぞ!チビデブ!」
「さっきからゴタゴタウルセェぞ雑魚!」
「おぇ⁉︎」
またも幾十の拳が飛ぶのだが。
「おっそいなぁガリガリ君」
186cmに70kgの彼の放つ拳が一切あの
巨漢に当たらない。
「じゃあ次僕」
「(へ,大したダメージは無いだろ,配信上
顔面とかは無いだろうしイメージ的に金的や
目突きも無い,馬鹿が!俺の服の内側にはなぁ,
報復対策に30cmの鉄の装甲に匹敵する
軍用プレートが搭載されてんだよ!)」
そうはなってから次には星河は,,,。
「はいみなさん,今回も雑魚潰し完了しました,
これで少しでも世の中のね,治安が良くなる事を
願ってます,ご視聴ありがとうございました」
配信を切る。
彼は迷惑系や炎上系を叩き潰す配信で有名な
OS君,82万人の登録者が居て日本人だけ
でなく外国人も潰す。
彼は実は滅茶苦茶鍛えていて,小さい身長には
見合わない大量の筋肉を持つ相撲型,122kgあるが50mを8秒切れると言う一応速さもある。
先程彼がやったのはデコピンである,
しかも小指の,ちょうど装甲のある腹部に
めがけて放った一撃でワンパンしたのだ。
,,,冴島達の場所に戻り。
「あ,これ仙石高等学校生の不良潰しって動画,
こいつだよこいつ!」
「,,,」
「鮫じ,,,ま?」
鮫島は今にも腑が煮え繰り返りそうな顔を
していた。
「ヘソで茶を沸かせれそうだな鮫島」
「ギリ」
「へ?」
「ギリギリギリギリ」
「ちょ何⁉︎その歯をギシギシさせる奴辞めろって」
「許せねぇ,俺の獲物を奪いやがったな!」
「はぁ?」
「俺はこのOSとやらを潰す」
「待てって,俺らと同類,いやもはやそれ以上の
強さだろこいつ,あのボクシング経験者の
星河が見えないしかもカメラが捉えたのは
まるでカット編集したように一撃であいつを
吹き飛ばして壁にめり込ませている様な感じだ」
「だからなんだ!」
「奴は,見えない拳,マッハ4,1と言う神経が
知覚可能なフレーム数より早い速度で指を
動かした」
「だからなんなんだよ!」
「やばいくらい強い」
「語彙力何処に置いて来たんやぁ!
だからなんなんだぁ!潰す」
「わかった,なら俺も行く」
「なら来いや!」
こうして鮫島と冴島は二人でOS君を
潰しに行くのだった。