0022 幻想風味の世界より29話と30話のあらすじ
起稿20240620
起項20240908
改稿20240911
0022 幻想風味の世界より29話と30話のあらすじ
29話目
船上 甲板 主人公目線
今朝は普段と変わらず、みんな仕事をしている。
昨夜はだいぶ飲んでいち思うのだけれど、元気なことだ。
伯父と船長は昨日挨拶回りしたところで補給する品物を確認しに行くことになっている。
街の雰囲気もあまり良くないので、僕としては外出は控えて、久々に魔法の開発でもと思っているのだけれど、どんな魔法にしようか。研究女史の意見も聞いてみようかと船室に尋ねてみた。
研究女史は、魔法の基礎研究に対して興味があるらしく、プレーヤー属の魔法を聞いてから魔法の仕組みについてから暇を見つけては詳細な条件について調べ、少しずつまとめ始めている。
基本的には発動条件と安全対策など、他の魔法を開発するのに有用な情報が多い。
相談するのに申し分ない。
研究女史は、主人公の護衛の一人と話をしている最中だった。
どうやら投擲したものに追尾能力を付けたいらしく、あれこれとバターンを出し合っていた。
仲間に混ぜてもらえることになり一緒に案を出し合い始めた。
港の道端 とある屈強な旅人?目線
この港街には大きな船が接岸しやすい、そこそこ深い水深の港があり、周辺地域の物流拠点となっている。
物や人が集まりやすく、必然的に情報も集まりやすい。
異国の船が接岸したという話も多く、特に珍しいことではないらしい。
近くに、ここの港のように都合の良い港がないため、大きな船に成る程、長い航海をするための補給基地として重宝しているという話は、この港の人ならば誰もが知るところにあるそうで、誰に聞いても同じように答えてくれる。
最近の話題が飛び交えば、行き先の最近の話まで聞けることも多く、近隣国の情報収集の場ともなっていると思われる。
国、商売、軍事、政治から珍事、痴話話に至るまで情報も多種多様。これからのことを考えねばならない身としては、情報が入り易いこの地は都合が良い。
せっかく百数十年ぶりに手に入れた体だが、実体が無かった方が、この手のことには便利だったので、今の状況はあまり好ましくないが、ただ一つ。こちらにも魔王様がいるのを知ってからは、不便なりに様々な情報を集めまくることを日課にしている。
見た目がほぼ人間というのも都合が良かった。
元々実体が無かっただけに、どのような姿形になるかも定かではなかったが、召喚されて頼みを聞く時は警戒を緩めるために人型で行動していたので、体の動かし方に苦労することも無かった。
昨日入港した船に異国の人間がいたのを聞いたのは今朝の話。
ここ2週間通っているパン屋で井戸端会議をする面々から話を聞いたのだが、かなり身奇麗にしている男女を連れた一行が来店した話から、お忍びではないかとか、逃避行ではないかとか、勝手な妄想を膨らませて愉しんでいるのを聞いて、店主に問いかけたところ、北方のそれ程遠くない国の言葉を話していたと聞けた。
まだ何処に魔王様がいるかは定かではない。
本物、偽物問わず、魔王を名乗る者も出ていない。
最近の気になった話といえば、先週だったか宿で聞いた異国の領主が追放された話だったが、あれも北方のそれ程遠くない国の話だったはずだ。
魔王様と同一人物かは定かではないが、ガイドによれば、不敬なことに魔王様は、所属する国に居づらくなるように工夫されているという、穏やかに過ごされ未来の指針を考えて頂く必要があるというのに些事で振り回すとはと憤慨していたら、仲間に窘められたのは記憶に新しい。なにはともあれ、些事で振り回されている有力者だった者であれば、魔王様である確率が上がるのであれば直接あって話すのが良いとして出てきたのだが、肝心の居場所を聞いていなかった。どの船なのかわからないが、まずは港を歩いていれば、なにか聞けるかもしれない。
港の道端 気苦労の多いとある旅人?目線
良く言えば直感的な好人物なんだが、いかんせん考えるのを放棄する癖のあるあの御仁は大丈夫だろうか。
噂話とガイド殿の話を結びつけるのは悪くはないのだが、そうそう想像通りに当たることはありえないはずなので、下調べを推奨したのですが、宿を飛び出してしまいました。
噂なので所在さえわからないはずなのに...。
同族であることもそうですが、実体を持っていなかった、あちらの世界にいた頃からの付き合いですから、あの方の行動に驚くこともほぼないのですが、あちらの世界の歴代の魔王様や各所の魔王様を見てきた方だけに、こちらの世界の魔王様がどのような人物かで暴走の仕方が変化するであろうことは想像に難くありません。最悪は魔王様を討伐ですかね。性根を叩き直すとか言い出すくらいならば上出来でしょう。
実体を得て早々にあの方を発見できたのは幸運でした。あの方の暴走を抑制できるガイド殿もなかなかの逸材です。ただ、最近、気質が近い気がするんです。あの方の性格に感化され始めているようで不安でなりません。
いけませんね。あの方が暴走せずに物事を解決できる未来が見えません。
流石に本物では無いとは思いますが、こちらの世界の方々にご迷惑をかけるわけにもいきません。あの方が衝突する前に捕まえないと、我々もこちらの世界の住人になったことですし、できれば良い関係を築きたいではないですか。
まぁ、油断していただかないと、私みたいな搦手が主な作戦手段ですとなかなか大変なので、という下心も無いわけではないですが...。
30話目
船内の食堂 主人公目線
夕刻。伯父が険しい顔をしている。探りを入れられているらしい。何を探られているのか問うと、国外追放された人物を探しているらしい。どこで知ったのか主人公を探していると観て間違いないだろう。
国外追放された話はすでに国内では知られている話ではあるものの、大々的に宣伝された話ではない。それでも国内にいる頃は尾ひれのついた噂話を聞いたことがある。
さすがに主人公を特定出来るような噂話では無かったが、事実は爵位と領地の名前。国外追放という上辺の部分だけで、残りは事実とかけ離れていて当人の話とは到底思えない内容だった。
何故主人公を探しているのだろうか?
伯父によれば、国内の内情を知りたい人はそれなりにいるそうで、国の上層部の情報ならば、いかようにも活用のしようがあるという。
領主だったことも大きいそうで、その地域の強みや弱点。有用人物、風習等々、攻略の糸口になりそうなものを持っているという。
敵対関係にある国ならそうだろう。
この港町が、物流拠点として栄えているとか、それも相まって情報収集をするのに都合が良いという話を聞いたので、敵対関係の国の人がいたとしても、驚くことはない。
ただ、主人公を特定することは、かなり難しいだろう。
それこそ領民の中でも、領都に住んでいた人ぐらいでないと、顔を特定するのは困難だと思われる。国外の使節団などとあったことは無い。商人には何回かあったが、かなり特殊な例となる。
とりあえず伯父からは、この港では、今から船外に出ることを禁じられた。
どうせ明日か明後日には積み込みも終わり、積み込み終わりから一泊後、出港になる。
港の道端 気苦労の多いとある旅人?目線
同族のあの方は、収穫がほぼ無かったようです。
文字通り色々な方に聞いて回ってしまったようですが、得られた情報は貴重でした。
市場で書物を値切っている御仁に出くわしたそうで、なかなか難航している様子でしたが、なんとか商談成立したようで、本を読めるとは何処かに仕えているのか尋ねてみたそうで、その御仁が仕えている主が航海の最中の気紛らわしになればと書物を買ったそうです。かなり良い値段の筈なのですが景気の良い主なのかもしれません。
もっとも質物となると、店主が価値をどう見るかにもよりますが、まぁそれは良いでしょう。
同族のあの方も名のある御仁ではないかと尋ねてみると、今は東方を目指している身で何処の国にも仕えていないそうで、もしやと件の国外追放された御仁ではないかと尋ねてみたそうです。
よくご存知でなんてことになり、話しているうちに、同僚の方が来られて別れたそうです。
もちろんあの方が、素直に見送る訳がありません。
この世界に来てから鍛錬を欠かさないあの方が細心の注意を払って尾行。何度か足跡を消すためと思われる行動をした後に船へと帰ったそうです。
私が合流出来たのは、その後だったので、あの方はそのまま、件の御仁と話す機会をうかがって待機すると聞かないので、待ち伏せでも簡単に食べられそうなものを渡しておきました。
かという私もあの方が暴走しないように見張らないと気が抜けないのが難点ですが、二人で固まって監視しているのは、こんな雑多な道でも不審ですから、気ままに散歩をしつつ見守るつもりです。
港の道端 とある屈強な旅人?目線
私の勘が告げている。会うべき御仁であると、ガイドは根拠がないと呆れていたが、仕方がない。外れることとて当たり前なのだ。
どうせ何かをしなければならない訳ではない。
実体をもったお蔭で食事などもしなければならないのは、ある意味で煩わしいが楽しみでもある。
こういうのは楽しまなければ損だ。
酒で酔う感覚はイマイチだったが、酒場で仲間と飲んでいる輩の感覚は、粗野ではあったが楽しげだった。
話が逸れた。なんとかして会ってみたい。
同族の者が、また暴走していると言っていたが、まぁ否定はしない。アレのように順序立てで下調べをしていたら好機を逃す。
ん?。船の方を観察していると精霊らしき者がいた。
あまり好んで付き合いたい種族ではないが、なかなか珍しい。実体化しているようだが、どちらかというと擬態に近いように見える。精霊は半実体なのか?羨ましいが、それは後だ。
ガイドがコンタクトを取ってみるか尋ねてきたので頼んでみる。
こちらに気付いたようだ。船を降りて、こちらに近付いてきた。
魔族と一目で判じてから何の用か聞いてきた。
率直に魔王様があの船に乗っているか聞いてみるとアッサリいるという。会ってみたいと頼んでみると、聞いてみると軽く請け負って、船に戻っていった。
なかなか良い奴ではないか。
偏見は良くないな。これからは精霊族とも交流してみよう。
しばらくすると人族にしては若い部類と思われる青年男子が3人。中年の男が一人やってきた。
さて、どのような人物か見定めねばならん。




