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0019 幻想風味の世界より27話と28話のあらすじ

起稿20240620

起項20240827

改稿20240831

0019 幻想風味の世界より27話と28話のあらすじ


27話目 代官邸前 主人公目線

領主夫妻の荷物と思われるものが馬車に運び込むのを横に見ながら、代官邸に到着した主人公と伯父は、中へと入っていく。エントランスには、運び込む荷物の指示を出す領主夫妻の家人と思われる者達が忙しなく動き、まだこちらに領主夫妻はいない様子だった。


そこで伯父が代官邸の顔見知りに領主夫妻へのお目通りをお願いし、案内をして貰うことになった。


伯母(領主夫人)は、ゆったりとしながら、昨日紹介された、これから主人公と旅の同行をする女性と別れを惜しんでいるようだった。

領主はその場にいない。

挨拶を済ませると、伯母(領主夫人)は、領主はこの街の代官と今後について話してくると部屋を出たそうだ。

伯父は改まって、今回の龍の一件について感謝の言葉を捧げると、身内だけだから普通にしてくれと伯父におねだりした。


伯父は仕方なく受け入れて、出発がどのくらいになりそうか尋ねた。

伯母(領主夫人)は、荷物の積み込みが終わり次第の出発になると告げ、主人公にお願いがあると語りかける。

なんでしょうと問い返すと、魔法の研究を彼女にも手伝ってもらったらどうかと提案してきた。

魔法という新技術の可能性の大きさはまだ見えないこと、魔法の特性上、広い分野に応用が利くこと。それを書類としてまとめることが出来ることなど、理由を挙げ、どうかなと問いかけてきた。

主人公も細々と試したり練習したりしていたが、研究やそれを書類としてまとめるということはしてこなかった。

主従で議論を交わし、実験はしてきたが、書類としてまとめていけると新たな発見があるかもしれない。また、他の国では違う方向から魔法を扱っている可能性もあるため、比較検討すれば、更なる効率化のが進む可能性もある。

是非とも魔法談義に加わって欲しいところだが、元々研究していたことを続けなくても大丈夫なのか質問すると、魔法の有用性が植物研究に役立つ可能性もあるし、自分自身が新技術に触れて楽しかったらしく、参加の方向で話はまとまった。


代官邸の執事が現れて、出立の準備が整った事を報告を受けると、手荷物をまとめ、全員で馬車の方へ向かった。

領主と代官は、すでに馬車の前で待機していた。


領主と伯母(領主夫人)が馬車に乗り込む。

別れの挨拶を済ませると、領主から、可能であれば魔法に関して何かしら、判っている範囲で初歩からまとめられたモノを作れないだろうかと問われ、伯母(領主夫人)からも同行する彼女にある程度でもまとめてみようとなったので、目的地から戻る船と共に出来た分だけでも贈ることを約束する。


領主は満足そうに頷くと代官と今後について話しておきなさいと告げ出立した。


領主達の馬車が見えなくなって解散しようとしたところ、代官から話があると告げられ立ち止まると、代官は、領主から先日の龍との一件についての褒美を伯父と主人公に贈ることを告げられた。

伯父には3年間の税の免除。主人公には、換金用と思われる宝石のついた装飾品を渡された。

また、主人公が無事に同行する目的地にたどり着くよう依頼があり、帰ってきてから報告をするよう申し渡されたそうだ。


代官に礼を述べて帰ろうとすると、代官からも旅の無事を祈られ、代官邸を後にした。



港 伯父の船の前 主人公目線


領主夫妻が出立してから3日。

なかなか天気が良くならなかったり、波が荒れていると言われたりとして、ようやく船出が出来ることになった。

自領を後にしてから、ここまで長く滞在することも無かった。


伯父は不在時のことを従業員に指示を出している。ただ伯父も今回の船旅を同行するが、初めての事ではなく、一年に何度か交易先には行っているので確認が主だと話をしていたのを覚えている。


すでに荷物は積まれているし、後は今外に出ている面々が乗り込むだけだ。


様々な方々に見送られながら出航した。


出航してまもなく、先日の龍が少し離れた位置に海面に浮上してきて顔を見せた。

念話で別れの挨拶を済ませると、甲板に水の精霊が立っていた。

これからよろしくと言葉を掛けられ、挨拶を交わし、新たな旅が始まった。


航海は順調に進む。

伯父としては船にいる内に作業することは少ない。すでに交易先への準備も済ませているらしく、尚更だった。出航が遅れたのも大きかったらしいが…。

船の揺れさえ気にしなければ、快適なのだが、主人公と研究女史には、しばらく船酔いとの戦いに明け暮れることになった。


28話目


航海中 船内 伯父目線

主人公と研究女史は、船室で寝ている。まさかここまで船に弱いとは思っていなかった。

少しばかり南の方角の海が荒れ始めたようだと思った頃には、いつの間にか甲板から姿を消していた。

船長に、この後の海の荒れ具合の予想を聞いたが、多少波が高くなる程度なんで大丈夫ですよと太鼓判を押してはいたが、あの二人は当分外に出てくることはないだろう。


船は少し大陸から離れるように西に迂回する形で南に向かっている。少しばかりここの海は水深が浅いため、座礁の危険があり、こればかりは仕方ない。水深が深い部分は簡易な迷路のようになっており、そんなところの一端に先日の龍が住んでいたりする。


基本的には2週間置きに港に寄る。多少ズレても問題ないが、足の早い食い物は、それ以上過ぎると腐り始める。

まだそれは良い、あまり船酔いが続くと水の問題がある。水も足が早い。大抵は酒で代用するが酔う。船酔いで酒を飲ませたらそれこそ回復が遅くなるだろう。

雨水はさすがに常時期待できる物でもない。船長に話してみたが雨を追いかける訳にもいかないよと笑われた。心配し過ぎだとからかわれて、そのうち慣れるって気楽なものだ。

そんな会話をしていたときに、水の精霊がやってきた。

大丈夫ですよと無表情だが明るい声で言われた。まだ表情の練習が足りないらしい。

訳を聞くと、空気中からの水の採取で良ければ出来るんで。と軽く言われて目が点になっていると、水の玉をその場に出現させた。


空気中から集めたが、お腹を壊すかもしれないと言われ煮沸してから飲んでみる。

何の変哲も無い水だった。そう塩水じゃない。

そこから伯父と船長が水の精霊に質問していく、何処でもいつでも水が出せるのか?

飲食しても大丈夫なのか?

いつでも水魔法が使えれば出せるが、基本的な条件として、水気のない場所では魔力を多く消費しても魔法が発動しない可能性高い。

例えば砂漠のような場所では、湿気が少なすぎて魔力をかなり使うことになる。

基本的には雨水と変わらないので、煮沸してから使うことを薦められた。


伯父と船長は率先して水魔法の練習を始める。

水を出現させるだけならば、水魔法の基礎だから難易度は低い。

伯父と船長は船員全員に水魔法の習得を義務付けた。

遭難しても生き残る可能性が高くなる。これは大きい。


次の港に着くまでは、水魔法の練習がブームになっていた。

もうすぐ一つ目の港に到着する。


寄港地(1つ目) 主人公目線

一つ目の港に到着した。

陸に上がれば多少は良くなると促されて船を下りて、しばらく休憩。

昼食に行くことになった。


陸に上がって食事をして少し時間が経つと、気持ち悪さはだいぶ落ち着いた。

主人公が知らない間に、魔法習得に難色を示していた船員達がこぞって練習に励んでいたが、前向きな傾向なので放っておくことにした。

水魔法に執着していたが、基礎は現象系の火、水、風、土の4種はよく似ている。それぞれの特性となる応用に至れば多少想像力を求められたり、名付けをすることで簡略化をしたりとあるがそこに至れば他の3種と変わらないことは、主人公主従で検証してきて判明している。


顔色が良くなったのは主人公だけでなく、研究女史もで、少しだが食事も出来たようだ。

さっき船長に酔い止めに関する質問を必死にメモしていたから、買い物に行くかもしれない。

商売目的で誘拐などもあるので、一人での行動は避けるように下船の時にも伝えている。

主人公主従が、少なくとも3人から4人以上の編成を求められたのは、この街が奴隷関係で有名で、治安もかなり悪いからだ。


伯父に余計なことはするなよと、いくつかの注意事項をいただいている。

奴隷についてはなんとかするなら国単位でなんとか出来る算段を立てろとか、とても個人ではどうにもならないアドバイス付きで…。

伯父の中の主人公は問題に首を突っ込みたがるとでも思っているのだろうかと疑いたくなる。


なにはともあれ、研究女史と自分の酔い止めと、何かしら面白い物がないか、露店を見て回るつもりだ。

案内として加わった船員。主人公主従と研究女史の5人での移動となる。水の精霊は、果実を買ってきて欲しいと言って船に戻って行った。


この国は言葉が近いのか、ほとんど支障なく会話が成立した。船員の話では次の寄港予定地からは、言葉がかなり違うので、通訳が必要らしい。

船員はいつも寄っているという薬屋により、酔い止めが2つ欲しいとカウンター越しに店の人に頼むと、店の人に二日酔いじゃなくて船酔いね。船乗りが船酔いじゃ、商売にならないよと笑われて、俺じゃなくてお客さんのと言い返す。

本当によく寄っているようだ。

二つ三つと世間話をしてから代金を聞き、主人公が代表して支払い商品を手にした。

これで少しでも船酔いが軽くなれば申し分ない。


その後は露店をグルッと見て回り、果物を複数個買ってからは、特に買う物もなく船に戻った。体調ではなく、どこか暗い街の雰囲気や状態に気分が優れなかったのが大きい。

奴隷は、この街では至る所にいる。各地から集められた奴隷のオークションを行われる街として栄えたそうだ。

出身国では慣れない制度とはいえ無かったわけではなかったので、存在も扱いもそれなりに知っているが気分の良い事でもない。

あまり流行してほしくない仕組みではあるが、規制したり過酷な労働環境での人手等、人手不足の解消を理由に、戦争時の捕虜や借金が返せない者、犯罪者などが奴隷にされ不自由を代償にして活かされる。

保有者の倫理観が問われる仕組みであることからもかなり危ういと感じる主人公だが、伯父から注意されたとおり、国の仕組みを変化させなければならないようなことなので、無力感を感じることしか出来なかった。


伯父と船長は、この港での補給のための商談に出たきり、まだ戻ってきていないそうだ。少なくとも夜間が危険なので、陽のあるうちに帰ってくるそうだ。

時間を持て余して水魔法の練習をしている甲板に留まって、練習風景を眺めていたら、いつの間にか、練習の指導でもするように質問に答え、アドバイスをしながら見て回っていたら、伯父や船長も帰ってきた。


出発は早ければ3日後。食料と水の補給をしてからの出発。少なくとも明日一日は丸々船番以外は休みになったそうだ。

帰りがけにお酒も買ってきたらしく、今日は少し奮発してパーティーらしい。

船酔いの関係上、主人公ひお酒を飲まないと硬く決意した。



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