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0018 幻想風味の世界より25話と26話のあらすじ

起稿20240620

起項20240819

改稿20240823

0018 幻想風味の世界より25話と26話のあらすじ


25話目 港前 主人公目線

晴れ渡る空。潮風を感じる中、少し早めの時間に港に着いて辺りを見回す。

すでに野次馬が多数ひしめき、港周りを取り囲み。

港は龍が現れても良いように、港に停泊する船は少ない。

港の周りを見渡せば、商魂逞しく出店も見える。出店の食事処がほとんどだが、よくやるもんだ。

伯父と共に領主夫妻とこの街の代官がいる控え室となっている天幕の中で、外向きの仰々しい挨拶を交わして、龍の到着を待ちつつお茶を飲みながら、会話していると、外が騒々しい。見学する野次馬達が声をあげているのだろう。中には悲鳴をあげているのもいるみたいだ。

代官のフルプレートアーマーで身を包んだ守備兵が天幕に入ってくると、龍と思われるものが到着いたしましたと報告した。

では行こうかと、領主は立ち上がり、護衛兵の後をついて領主が表に出て、ついで叔母。領主夫人、代官、伯父、主人公の順で表に出る。


そこには龍が不自然に飛び上がっている過程で静止したような状態で待ち構えていた。

多分魔法だろう。水の位置を固定化したのかもしれない。でなければ、めちゃくちゃ忙しく足を動かしていないと、海上に半身を出した状態で位置を確保するのは難しいだろう。それはそれで海中を見てみたい気もするが今はよそう、龍は、その巨体ゆえ海上に留まっているが、水の精霊は静かに港に立っていた。


領主と挨拶を交わし、領主から紹介を受けて領主夫人、代官、主人公が挨拶を交わし、龍を紹介され、通訳として龍の言葉を伝えた。伯父は今回の交渉では見守る側なので三歩ほど下がった場所で護衛兵と共に待機している。


水の精霊も見守る側らしく挨拶を交わした後は設けられた椅子に座る事も無く、龍よりも前に立っているが、テーブルから少し離れた。


交渉が始まる。

まず龍が住処を明かし、そこでの漁をひかえてもらえないか話だし、領主は問題ない旨を伝え、今まで知らなかった事とはいえ無礼であったことを謝罪した。

龍は謝罪を受け入れ、今後について話し始める。

まず今回はキッカケに過ぎないこと。隣人として友好関係を結びたいこと。今回のことで人族と交流を持つことを考えているが、想定できる不安要素がないか。

領主側としても願ってもない話なので前向きに検討したいが、派手に喧伝する気はないらしい。

まず龍というもの自体が珍しく畏怖する存在だったが、交渉に応じてくれたことで、戦力として考える輩が出ると思われること。見世物として観光する人族が増え、晒し者のようになり易いことが懸念として挙げられる。

龍は、戦力として勧誘されたところで応じる気がないとした上で、他の龍族の中には応じるものもいるかもしれないと明かす。

龍も当然、一個体ごとに性格があり、好戦的なものもいれば、義理人情に厚いものもいるそうで、今後はこういう交流によるトラブルは増えるだろうと答える。

観光名所になることは特に気にしないらしく、ただ話しかけても相手をする気はないらしい。

念話で四六時中話しかけられたりして鬱陶しい場合は何処かに移り住めば事足りるという。

今回の誠実な対処をしてくれている領主達には、移り住む場合。事前に精霊などで遣いを出して連絡しても良いという。

領主もそれは有難いとして、友好を深めていければと語る。

今まで黙っていた領主夫人が語りかける。

もし都合が合うならば、このように語らう場を定期的に設け、知人を増やされたら如何でしょうと提案する。

龍も、まだ実体を持ったばかりで人族と交流するとは思っていなかったので、しばらくは2月ほどに1回程度、話し合いの場を設けてみるのも良いだろうと応じた。

一通り、今回話し合うべき内容は話し合えたと思うのだが、他にもありそうか尋ね、龍も領主も大丈夫だとなったところで、領主が龍に人族の食べ物を食すことは出来そうか尋ねる。

龍は特に食事は必要としないそうだが、食べること自体は可能らしい。

それでは、人族の料理を振る舞わせて欲しいとして、領主が合図して、交渉の場は、食事会となった。

ただ、龍はワニのように、口が前に突出しているので、給仕に指示して頼まれた物を口に運ぶ。

味付けがされた料理に舌鼓を打つ龍のお気に入りは果実水だったようだ。かなりキツいアルコールもあまり感じなかったらしく、お酒を試しても大して響いて無かったようだが、果実の美味しさには上機嫌だった。

アレコレと料理を堪能する龍に主人公へ質問がきた。

魔王がここで配下のように過ごしているのは何故かと。

主人公は、少し前までは違う土地の領主だったことを明かし、魔王であることが理由で追い出された事を明かす。

国でも他の地に築くかと問われたが、そんな気はさらさら無いと言い。微笑んで、東の端の国まで見聞を広めてから考えますとした。

ならばと、水の精霊を呼び寄せて、見聞が目的らしいから、ついていったらどうだと薦めた。

戸惑う二人に龍は、ゆっくり考えて良いし、遅れても海上ならば追いつくだろうと笑った。



26話目 伯母目線

和やかなうちに食事会が終わり、周りはともかく龍と領主の会談の終わりとして、夫(領主)が今回の会談の閉会を周りに宣言する。

ではと、今後の遣いとしてもう一人?の水の精霊が現れ、畏まった姿勢で頭を垂れると自己紹介をし、こちらの通訳としては領主夫人である自分が当面受け持つと自己紹介し、お互い納得の上で、龍と水の精霊の二人は去って行った。


龍との会談を終え、周りはまだお祭り騒ぎのまま。領主達は今後の方針を話し合うため、漁業協会の代表を加え、いったん代官邸に向かうことになった。


別の馬車にて代官邸に向かうという兄(伯父)と甥っ子(主人公)に甥っ子(主人公)は通訳だったんだからと、甥っ子(主人公)だけでも同じ馬車に乗せて出発。

馬車の中、甥っ子(主人公)の隣に座り、会談中、龍の世話ばかりで食事がそれ程出来なかったのでは?と質問したけれど、それなりに食べることが出来たみたいで安心する。

食事会の時に龍と会話を交わしていたのでしょう?と尋ねると、会話の内容を教えてくれた。

称号のこと、世界征服の野心はあるかの有無。東の端まで見聞すること。他の龍との交流はあるのか、人以外の種族とは交流しているのか。ガイドを持っているのかなど、数年ぶりに会った甥っ子(主人公)はすっかり独り立ちしていたようで安心する。

娘や息子にも合わせたかったと思いつつ、会話を続ける。

代官邸に到着し、夫(領主)のエスコートで降り立つと、代官邸の応接室に通される。

程なくして、兄(伯父)と漁業協会の代表者もやって来て。今回の会談の最後の詰めを始める。


まずは龍の住処が想定通りの場所だったので、その付近での漁業及び釣りが出来ないよう禁漁区域にする。漁業協会の代表者も応じて、禁漁区域での漁業や釣りをする人々の取り締まりをすると約束してくれた。代官からも陸側からのみになるけれど、巡回経路に組み込むことを約束してくれた。


後は王都への対応になる。

龍との接触をしたことはすでに宰相に遣いを出して連絡している。今回も続報として結果は連絡する。龍との関係悪化は危険だとして、戦力として見ないこと。関係を築いて協力関係を深めることが肝要と続けて進言するつもりでいることを夫(領主)は語る。これについては異なる意見は出ず、当面は2ヶ月に1回の親交を深める席で念話が使える人を増やすことで、領主夫人である自分の負担を減らそうと代官も進言してくれた。


代官から漁業協会の代表者へ、漁獲量の減少が懸念として質問されるが、今回の禁漁区域に以外でもまだ問題なく漁が出来ていること。最悪協会として船を出して協力して漁をし、分け前を考える案も出ているので、当面はこのまま進めたい意向が提案され、領主が了承した。


今回の会談が穏便に進んだことを領主が労い会談の決定事項についての話し合いは終了し、その場が解散となった。


席を立つ主人公と伯父を領主が呼び止めると、個人的な話がしたいので、そのまま留まるように伝え、漁業協会の代表者と代官は退室した。

領主夫人は夫(領主)達に労いの言葉をかける。

領主は、予定外があったけれども、主人公に会えて目的を果たせそうで良かったと言い。いったん退室することを告げた。


代官邸 主人公目線

伯母(領主夫人)は、お茶を変えようとメイドにお茶をお茶を変えてもらえるように依頼し、一人多い人数を伝えていた。誰か来るのだろうかと疑問に思っていると、少しすると、領主が供を連れて戻ってきた。


全員が席に着くと、領主が連れてきた人を紹介する。見覚えがあると思ったら、魔法の訓練中、伯母(領主夫人)といつも一緒にいた人だった。

特別言葉を交わすこともなかったので、伯母の世話を専門にしている人なのかと勘違いしていた。

彼女は、家族や周囲と異なり種族が変わってしまった女性で元研究者。植物についての研究をしていた人で、自分だけ異なる種族となり、居づらくなっていたらしい。領内で保護するつもりだったが、主人公が国外退去命令を受けた事を知り、連れ出したという。

研究者としても優秀だったが、伯母(領主夫人)の覚えも良く、国外に着いていってはどうかと誘ったそうだ。

領主夫妻から正式に彼女を主人公の同行者として数に加えるよう要請すると、伯父は船は男しかいないからと難色を示したが主人公が受け入れた。

船員達の気さくさや無体な真似をしないよう、こちらも警戒するとして。


今回の会談がなければ、先に話したかったと伯母(領主夫人)が愚痴りつつ、なんとか形になって良かったと安堵した様子。

行く先々で通訳を雇う形になると主人公が話し、伯父が通訳は紹介するから安心しろと受け持つ。

船長に途中の訪問先に当てがあり、東の端まで商売する人に何人か心当たりがあるし、今回は伯父自身も船に乗って交易先までは同行するという。

まさかそこまでするとは思っていなかったが、伯父は、仕事だからなと少し不機嫌に答えた。両替の一件で伯父に預けるお金のことをまだ気にしているようだ。


和やかな雰囲気になったところで、領主達は、明日の朝。この街を出発することにしたようだ。

龍との会談もあって長引いてしまったが、お忍びで出てきたこともあり、これ以上長く逗留することは難しいという。

主人公も領主だったので、それなりに解る。

いない間に何故か仕事が溜まるように出来ている。誰かが代わりにやってくれればと何度思ったことだろう。

なにはともあれ、これから同行する彼女は、伯母(領主夫人)と今日は共に過ごしてもらうこととして、伯父と主人公は、馬車で伯父のお店に帰っていった。



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