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0011 魔王の物語り13話と14話のあらすじ

起稿20240620

起項20240713

改稿20240715

0011 魔王の物語り13話と14話のあらすじ


13話目 防衛用砦付近 将軍目線

防衛用砦からロープを伝って下りてから、宰相と静かに待つ主人公の元に向かう将軍。

隣領の領主に宰相の姿を見せて、王の謀計が失敗したことを悟らせたまでは予想通りだったが、大声で停戦を受け入れて土砂の撤去をするなんて明言までして徹底恭順するとは、まぁ流石に宰相と将軍を前にして真っ向勝負を挑もうという気持ちにはならなかったんだろうが、今後の立場が危うくなっても意味が無いのだから、いっそ潔いと肯定的にも言えなくもないけれども、悪いとは言わないが、あまり一緒に事をなしたいとは思えない。


宰相たちと合流して部下が後から来るから待って欲しいと伝えて、もうしばらく待つことになり、久しぶりにあった主人公に、さっき、砦に戻る前に聞いた魔法というのがどんなものなのかを聞いてみた。

説明しにくいのか主人公は考えあぐねていて、体を動かす身体技術のような、魔力という魔力を操作する技術というのが魔法というものではないかと考えていると教えてくれた。

よくわからんなと言いつつ、なら鍛錬にも使えるかとか聞いてみると、やり方次第とか、魔法もまた技術であるため練習が必要とか付け加えていた。まずは色々な魔法の中から移動に使える魔法を後でお見せくれることになって楽しみが増えた。


部下も全員集合して、ここで移動すると色々と面倒なので、少し移動しようという話になった。

隣領の領主に見られて、対応されることでも警戒したのかもしれない。

新技術の習得。まだあの天の声から、それほど日が経っているわけでもないのに実用レベルに技術を活用しているあたり、簡易な技術なのか、ここの領民が優秀過ぎるのかは判断できないが、末恐ろしいことだ。


そんなこんなで促されるまま、防衛用砦から少し離れたところで、次の砦に移動することを告げられる。

まずは、どういう移動方法かを説明され、ちゃんと安全に運用できる人に魔法を使用してもらうので安心してほしいと伝えられる。我々を害することが不利益にしかならない主人公の言葉でもあるので信用しても問題なかろう。

移動の魔法をお願いする。


説明にあった主人公の護衛だと思っていた兵士が門をつくると、では行きましょうと、危害が無いことを示す意味でか、主人公がサッサと今できた門に率先して入っていく。


主人公が先に入っていった門に、将軍が先に行ってますと宰相に一言断って門に入ってみた。

門をくぐれば、遠くに侵攻を受けている2つ目の防衛用砦が見える場所。疑っていたわけではないが、本当に着いてしまった。


木漏れ陽の少ない森のような少し暗い木々の場所。馬でなら1時間ほどくらいで着きそうな距離に2つ目の防衛用砦。

ここに来た理由など、主人公と立ち話で今のところの経緯を確認する。

経緯を確認している間に、将軍の部下、宰相、宰相の護衛、最後にこの魔法を使っていた主人公の部下が移動してきて、2つ目の防衛用砦に向かうことになったが、将軍の部下は徒歩のため、防衛用砦までは、少なくとも2時間は掛かるだろうと思われる。それまで接敵が無いことを祈るばかりだ。


なんにせよ、主人公と宰相が、この魔法という新技術を使って優位な展開に導けたことには納得した。

流石に過信は禁物だが、未知なる力というのは対処のしようが無いことも事実だ。


今回の件に関しては、将軍である自分と宰相が仲裁に回ることにより、宰相が見立てている侵攻貴族であれば、まず手を引くだろう。

それでこの件はまず収束する。

問題はその後だろう。戦後処理。王が関わり、王が使ったのは、宰相の見立てが正しければ、隣国に接する領を預かる領主達。まず罰するのは難しいだろう。頭をすげ替えるにしても時間が掛かる。


そのことを移動中に宰相に問うと、宰相が口を開く前に、主人公が称号というもので魔王になったことと、それを理由に国外退去することでことが収まる予定だという。

意味がわからず、宰相に目線で問うと、宰相が、王は魔王の称号と、世界の敵という称号を持つものが国内にいれば、隣国から軍事侵攻を受ける可能性があることを理由に今回の件が発生していることを告げ、主人公の話では、魔王の称号を持つ者の居場所は、その国の王は認知する術を持っているから、国内に隠れ潜んでも意味が無い。

逆に騙しているとして拗れる可能性が高いこと。

出来れば国内に残って国内での魔法についての研究や利用方法。危険に対する調査などを請け負ってもらいたいことはあるけれども、王の狭量な采配が恨めしいと珍しく感情をあらわにしている。


まぁ解らなくもない。新技術となる魔法に対しての発想力や情報を持っているのは間違いではないだろう。それを短期間で周りに情報発信して使える人間を増やしたこと。少なくとも自分だけで秘匿して、少ない人間だけで試行していた場合。事故が起きると情報が潰れてしまうかもしれないが、公に公開して遊び感覚で広めたお蔭で特別な感覚が薄れ、遊び感覚ゆえに効率化などの情報交換が結果的に頻繁になり、適正者も発見しやすくなった。

誰でも扱えるならば、広く公開してしまえというのがかなり危険なことではあるが、被害の発生があるにしても、それに対して余りある利益となったのは事実だ。

考え無しの行動でもあるけれども……。

正直、国外追放するには勿体ないが仕方ないのだろう。


今後について話し合っているうちに、防衛用砦にだいぶ間近に見えてきた。

この後、防衛用砦の占拠に苦戦していた2つ目の防衛用砦に侵攻していた貴族には、宰相との呼びかけにより、侵攻を止め自領へ撤退させ、同じ要領で3つ目の防衛用砦付近に飛んだが、こちらはすでに防衛用砦の占拠を完了して、領都に向かって侵攻を始めていた。


それが判明したのは、直接見たから。

危うく軍勢の中に瞬間移動するところだったので不幸中の幸いだったという話だった。

なるほど、瞬間移動の場所が確認できないで行うとこうなる可能性があるのか。

万能では無いということを強調するわけだ。


なんにせよ、ほぼ移動することなく、直接宰相と共に呼びかけたことにより、侵攻していた貴族と話し合うことが出来、自領へ撤退してもらえることになった。


これでとりあえずは一段落と言うことだろう。



14話目 主人公領領都 主人公目線

隣領以外の侵攻していた貴族が自領へ撤退して、将軍に隣領の領主も撤退の指示を出していただいた。

送迎は、偵察部隊員を交代してもらって、別の兵士にお願いしている。

さっきの偵察部隊員は、3カ所だったので、魔力が結構ギリギリだったみたいだ。

まだ行けますと言ってくれたが、無理をして事故が起きても困る。


将軍にお願いした間に、主人公自身は領都から残りの偵察部隊員にお願いして、侵攻の終了とその他今回の一件により、領主から外されることを伝令として伝えてもらった。

平和裡の交代であり、宰相と相談の上、次期領主が決まり次第連絡をすることを付け加えた。


宰相は、領都に来ているうちに、魔法の訓練の視察だけでも済ませるつもりらしい。

こちらも特に問題ないだろう。


たぶん一番の大問題は、国外退去に対する準備だろう。

1人でサッサと逃げるように出て行くというのをしたとして、後悔する自信があるからしないだけで、そうしてしまった方がと思うこともある。


夕食を宰相と将軍と同席し、夕食の後、少し控えめにお酒を吞みながらの歓談となった。

そこで将軍から提案があった。

次期領主に立候補してきた。

宰相は少し控えめに笑ってから、腹芸嫌いが決断してくれるのは助かると話に乗る。

将軍が今回の一件を収めた実際の功労者であり、侵攻した全ての領主が顔を見ており、実際の説得もしている。

先に薦めていた隣の都市の代官を領主に据えるよりも無理がない。


こんな提案をされるとは予想外だ。

執事が部屋に入ってきて、小声で隣の都市の代官が来たことを伝える。

少し席を外させてもらうとしたところ、話の内容によってはこちらに招いた方が良いという話になり、まずは席を外して話を聞くことに。


隣の都市の代官が廊下にいて、抑えた声で話し始めた。

まず国外退去について、どうすることも出来ないのか。

宰相と話せるのなら領民の代表として処分の軽減を嘆願したいという。

いつも落ち着いた代官が、焦りで早まった行動をしかねない。そんな雰囲気を感じる。

まずは落ち着けと強めに言い、まず状況として国外退去は変わらないことを言い、部屋の中に来るように告げる。

まだ話は終わっていないというが、これは覆らない。

ドアの取っ手に手をかけた主人公の手の上に手を重ね。主人公を止めると、お前はどうするつもりだと、何処に行くつもりだと、真剣な目で語りかけてきた。

まずは東に行くさと思いつきで返して微笑むと、

どうにもならんのかとつぶやき、なんとかなるなら、ここを離れるつもりなんかないよと返すと、ようやく落ち着いたのか、少し驚いた顔をしてから代官も微笑んだ。

大陸の東の端の先に島国があると聞いたことがあるという。どうせ行くなら広い世界を知り見聞を広めろと励ますように、自分を言い聞かせるように言って微笑んだ。

ドアを開ける。


新しいゲストとして隣の都市の代官を紹介すると、将軍が立ち上がって握手を求めた。

宰相は新しい領主に将軍を据えるつもりでいることを告げ、今回の件の功績で、王を説得するという。

将軍は今後のこの領地は、魔法技術の研究や近領の応援領地としての地位の確立を目指して、国に対して必要性を高めたいと、今後の方針を話し始めた。

魔法技術の有用性を理解した2人の協力が得られるならば、この領地。領民は、酷い仕打ちを受けることも無かろうと安堵の息を吐いた。



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