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0010 魔王の物語り11話と12話のあらすじ

起稿20240620

起項20240711

改稿20240713

0010 魔王の物語り11話と12話のあらすじ


11話目

主人公領 謁見室 主人公目線

ブレスレットが腕に現れたと思ったら、それほど経たずに、本体だった自分が強制転移でこちらに来たことや今までの離れていたときの記憶が入ってきたことが判った。いつ体験しても慣れないが、記憶が混濁しそうだけれども、なんとか耐えて、素早く着替え、謁見室に向かった。


謁見室には、未だに戸惑う宰相と7人の兵士。食料もちゃんとこちらに来ている。兵士の荷物とちゃんと判定されたようでなによりだ。

宰相が転移できたのか確認して、無事に主人公領に着いたことを明かす。

案内しますと。見晴らしの良いバルコニーに案内した。


強制転移したことやバルコニーからの景色を確認して、移動した事実を確認すると、現在の状況の確認作業となる。王都にもいたので、主人公の言葉では納得することは難しいので、執事に代行してもらった。


まずは現状。

現在3つの防衛用砦に侵攻されていて、侵攻妨害の工作をしてから、防衛用砦にいた兵士は、全員撤退。空間転移できる集団を偵察部隊として急遽編成して、少数で状況確認の任務に就いている。


経緯としては、

昨日の昼前。将軍率いる隣領の兵士が防衛用砦に向かってきていることを、周辺警戒していた兵士が発見。

昨日の昼頃。将軍からの矢文による警告から、何処に逃がしても害されることが確定。次いで、他の防衛用砦2カ所にも侵攻が確認された。


当初増援し、防衛用砦で死守することも考えたが、3カ所に戦力を分断することによる兵站の困難さや戦力の不足を考慮して、4つの主要都市による籠城を決断。

本格的な攻撃が行われる前から撤退準備を始め、深夜には、3カ所の防衛用砦は、完全に無人となった。

侵攻を少しでも遅らせるため、門に土砂を積み、かがり火を盛大に炊き上げ、交戦の姿勢を誤魔化し程度に工作し、そのまま継続して攻めていただく形にした。


これからの予定として、

現在、領都周辺は、警戒しつつ土壌を泥沼化する方向で、水属性魔法を得意とする人々による大規模な水撒きをしている。

非戦闘員となる人々は、領都が主戦場になる見立てで、隣の都市に今日から移動が始まっているが、数時間で移動自体は完了する見込みで、移動した人数分の食料も移動させる。

ただ、これ以上の侵攻も否定できないため、兵士の移動は控えている。

孤立無縁のため、早々に侵攻してくる勢力の撤退を促すため、防衛用砦を早く通過してもらい。こちらが奪還し、侵攻勢力の兵站を断ちたい。


宰相は新技術である魔法をかなり使っていることに驚きながらも、3つの勢力が侵攻に参加していることに苦い顔をした。

その現状を踏まえた上で、撃退ではなく自主的撤退を狙っていることに現状の把握が成されていることを褒めた。


宰相は現状確認を聞き終わり、自分が説得して退却させると言葉にしたが、主人公は危険だと宥める。正直仲裁は有り難いが、それが効果として出るのは、警告してくれた将軍のみだろうことを宰相に伝えると、

将軍が矛を収めてくれれば、他の2勢力にも将軍を伴い説得してゆけば、強硬に攻めたてることは少なくとも止めることができるだろう。と続け、上手くいけば、侵攻側の撤退を促すことも可能かもしれない。


まずは将軍率いる軍勢の侵攻ルートを確認するため偵察部隊を呼び、現在の侵攻ルートを確認。

現在、防衛用砦内に侵入して土砂の撤去作業をしている旨を報告される。

砦から出ていないのであればと、防衛用砦の近隣に転移可能か確認して、休憩してから防衛用砦に向かうことになった。


メイドが冷たくした紅茶を持ってくる。

まだ成功率が低いが氷を作ることに成功したメイドだったと思う。

冷たくておいしいことを伝えると、ちょっとドヤ顔で退室していった。

宰相にもお茶をすすめて、簡易なお茶会?のようなものが始まった。


向かい合って紅茶を口にする主人公と宰相。

話題は、この騒動の終了後の話。


侵攻してきた3つの勢力を罰することは出来ない。

これは王命であって、私闘ではないことが理由。仲裁に入り、内乱を終わらせること自体には問題ないが、国境地帯の貴族で侵攻勢力が構成されているため、下手に罰して体制が崩れると、他国からの軍事侵攻を誘発する危険がある。


主人公領の扱いをどうするか。

侵攻相手を罰することが出来ない以上。侵攻自体は王命での正当化が必須になる。

私闘は、そもそも罰せられるし、国内での内戦を正当な手続きとして行えるのは、王命による決定が必須。国の政策会議でも、軍事行動ともなれば、奥の最終決定がなければ軍を動かすことはできない。

そうなると王の侵攻させた理由が問題になり、正当な理由がつけがされないといけない。

一般庶民に対してというよりも、貴族階級に向けての言い訳をする必要があり、これがこじつけになると、何も悪事に手を染めていない主人公領が一方的に不利になり、それでは宰相の仲裁もお気に入りへの肩入れという私闘の意味が濃くなってしまい、仲裁できたとしてもの意味を成さない。

ならば王の私闘とすると、今度は、王が気に入らない領主の領地は取り潰されるというイメージがつく。私闘は私闘でも意味合いが変質して、状況によっては、恐怖政治に発展しかねないし、本物の内乱の引き金に成りかねない。


正直に言えば、調度良い落としどころならある。

王も口にしていた主人公の称号。魔王と世界の敵。

インパクトとしては充分で、称号のイメージや印象も悪い。

問題を個人に特定できる。

人数比でいえば一目瞭然。だが宰相からは言い難い。

当の本人を目の前に犠牲になってくれって命令だ。

王がこんな行動をとらないで内密に進めていれば、もっとやりようはあったんだろうけども。

仕方なく宰相に調度良い落としどころとして、国外退去を受け入れることを提案。

政治的な観点から見れば最小限の被害で済む。


宰相も答えは出ていたのだろう。

すまないとだけ言って沈黙に染まってしまった。

なんとも気まずい。


執事をここに呼び、国外退去が決まった旨を話す。

理由も話して、そのつもりで行動するように伝える。

後釜については、領主の代行のできる昨日様子伺いに来た隣の都市の代官を薦めておいた。

気性的には嫌な顔をされるだろうけれど、今回の件を収めた立役者になってもらえばいい。

その辺りの政治的な操作は宰相に一任してしまえば良い。


宰相もその案で請け負ってくれた。

これで心残り無く対処ができる。



12話目

防衛用砦付近 宰相目線目線


1時間程の休憩を終え、主人公と共に一路将軍のいるはずの防衛用砦の付近へ、瞬間移動という魔法で、短時間で移動できる技能を使用して2日の旅程を一瞬で移動するという。

聞けば聞くほど、新技術には途轍もない可能性が秘めていることを実感する。


目の前で主人公領の偵察部隊員により門というモヤモヤしたものを作って、そこを通過すると、術者の指定した場所に到達するという。

利用に伴って軽い説明は受けているが、王都から移動した主人公の方法とは異なるらしい。

あれはあれで摩訶不思議だったのだが…。


あとは移動するだけだ。

主人公に護衛が1人。宰相に護衛が2人。

移動用にそれぞれ馬を用意して出発。

馬と共に門をくぐれば、少し遠めに見える防衛用砦の近くの平原に着いた。

ここから、すでに見えている防衛用砦まで馬で向かう。


宰相は、流石にこの新技術となる魔法の有用性に関心が高く、魔法の訓練方法を主人公に問い質す。

主人公は、基本的にすでに兵や一般の領民にも訓練方法を説明して公開しているので、もし必要であれば、有料で王都に派遣するとか、今後の課題として提案され、先程、国外退去を言外に求めていたにも拘わらず、欲しがり過ぎていることに気付き恥じる。


気まずい空気の中、主人公は、魔法の形や使用方法は想像力が大事なので、今は定型と呼ばれるような使用方法はないので、個人の想像力に頼らざるを得ず、なので、有用な魔法の使用方法や運用方法を研究する必要性を提案。出来れば、定型の使用方法の確立をすれば、扱い易くなるのではないかと続け、国としての研究機関などを夢想する宰相。

そんなこんなで話をしていると、防衛用砦に着いてしまった。


砦の外で土砂の片付けをしている兵士達の中で、一際大きな体で土砂を運ぶのは将軍だった。

大きな声で将軍を呼びかけると、こちらに気付いた将軍が手を振って応える。相変わらず気さくな性質なので苦笑したが、敵地の真っ只中という状況のはずなのに変わらずいてくれるのは頼もしい。


こちらから歩み寄り再び声をかけると会釈をし、現状報告と、宰相と主人公がここにいる理由を問われた。

将軍のくれた連絡を受けたこと。

魔法という新技術により移動したこと。

この騒動を鎮めるために力を貸して欲しいこと。

会話をしながら要件を伝えると、将軍はチラリと砦の方を見てからニヤリと笑ってから、騒動鎮圧に尽力することを約束。

主人公にも現状を軽んじたことを謝罪した。


将軍は、今後の展開として、砦の土砂の撤去作業をまず済ませてからなら、軍勢をそのまま使えると提案してきたが、宰相は首を横に振り、今回の件も含めて、隣領の領主に明らかな拒否感があることを伝え、ここの撤去作業を継続させて、他を先に片付けたい旨を伝え、将軍は気軽に了承すると、少し待ってくれと断って、身軽にロープで砦の塀を登って砦の中に入っていった。


防衛用砦内 将軍目線

宰相と主人公との会話を済ませた将軍は、日陰で休憩している隣領の領主を厳しい顔で呼びかける。

将軍の表情を観ていったい何事ですかと問いかけた隣領の領主に、宰相と主人公が表におり停戦を呼びかけていることを伝える。


王都にいるはずの宰相が何故ここにいるのかなど、戸惑ってはいたが、そんな些細なことはどうでも良いとして、宰相からの正式な要請であり、受け入れないことは反逆行為になるとして、まずは砦内の土砂の撤去をそのまま継続して欲しいと話す。

隣領の領主は、素早く恭順をしめして、将軍はどうするのかを問う。

将軍は宰相と共に、今後について話し合いをする必要があるため、将軍が連れてきた兵士達と共に主人公領の領都に向かうという。


では一目ご挨拶だけでもと隣領の領主は将軍と共に砦の塀の上へ。宰相達を見つけて驚きが隠せない様子だが、嘘偽りではなかったであろう?と将軍に睨まれながらもからかわれ、隣領の領主は、宰相達に向けて大声で隣領の領主のであることを告げ、停戦の意を受け入れ。砦内の土砂の撤去作業を務める旨を宣言した。

宰相からも宜しく頼むと返事をされ、宰相によしなに伝えて欲しい旨を告げ、急いでまだ撤去作業が済んでいない門へ戻っていった。


その様子をみながら呆れつつも、用は済んだと、自分の部下に、部下達の呼び集めを命じ、表にいる宰相の元に来るよう告げ、将軍自身はロープを使って下に下りていった。



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