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奇策の裏役者  作者: masterpiece (村右衛門&モ虐)
<中学1年生--2学期>

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12/18

第十二話 「ゴミ拾い、敢えて汚すのは大人と組織」

 毎年恒例の、"地域のゴミ拾い活動"の2日前。

 祐介と、とあるネッ友の会話である。



 ❃



Hige

明後日に学校で、「地域のゴミ拾いをしましょー」みたいな活動があるんすけど、マジだるい………

なんで他人が捨てたゴミを俺等で拾わなくちゃいけないんすかね?


レタス

あぁ………ゴミ拾いねぇ………

Higeが嫌いな先生とかいないの?


Hige

いますけどそれ今関係あります………?


レタス

いや、Higeってこれ知ってる?

(動画リンク)


Hige

あ!それがあったか………

ワンチャン先生がゴミ捨てに来るかもだからそれも写真撮っちゃえばいいですもんね。


 ……………



 ❃



 祐介は“レタス”から送られてきた動画を見ていた。内容としては、

 2002年に日本で開催されたサッカーワールドカップの中で某国に有利な誤審などが多かった、という炎上騒動に対してそれを擁護する、或いは完全スルーを行うという偏向報道を行った某局へ掲示板サイトで不安がたまり、


 その局が開催を決定したゴミ拾い活動を行う場所で事前にゴミ拾いを行うことで企画倒れさせて間接的に邪魔し、それを通してに抗議を行う。

 というものだった。

 某所で行われたそのゴミ拾いは沢山の人の体と心を動かし今では伝説となっている。


 それを使えば先生にも攻撃ができる。

 こんなやり方は先人たちに失礼かもしれないが………

 マウスコムメンバー全員をかき集めて前日からゴミ拾いを行い、そのゴミ拾いを先生が知れば当日までにゴミをばらまきに来るかもしれない。


 その姿を撮影する、というのも一つの手だ。

 撮影しながら先生を尾行してしまえばついでに先生が捨てたゴミを拾うことも可能だ。


 善は急げという言葉がある。最近■■が作ったマウスコム用のテレ●ラムのグループにこの作戦を伝える。


 このテレ●ラムというチャットサービスは、自分の送ったメッセージの一括削除が行え、その際に削除されたメッセージのログはサーバーにも残らないという。


 ■■や瀬崎からの反応も良かったため、翌日の早朝より人をかき集めてゴミ拾いを行うことにした。

 人が多ければ多いほど先生にこの事が伝わりやすいだろうから。



 ❃



 先人たちが行ったゴミ拾いではれっきとした抗議であり社会貢献であった。

 俺達の行動は社会貢献ではあるものの何の抗議もしていない。

 そのため俺達は考えた。一生懸命ゴミ拾いを行い抗議も同時にしたのと同じぐらいに成果を挙げられるようにしようと。


 日曜日であるにも関わらず大量のゴミ袋を抱えてやってきてくれたのは

 瀬崎、■■、3組の連中、そして瀬崎を取り巻いている陽キャ達だ。


 総勢48名。


 これほどの人数が参加するゴミ拾い。

 きちんとルールを定めることにした。


 1.ゴミは全てゴミ袋に入れて回収すること

 2.捨てる際にゴミは全て分別し、分類ごとに指定されたゴミ袋に捨てること。

 3.近隣住民の迷惑になることはこの企画の趣旨からそれるので絶対に行わないこと。

 4.近隣住民を見かけたら挨拶をすること

 5.先生に出会っても、ゴミ拾いして何が悪いって態度でいること。


 このルールでゴミ拾いを行うこととし、

 10月某日の午前8時15分。

 俺達の作戦は始まった。



 ❃



 SNSで拡散されたこの作戦には結果的に150名以上の生徒が参加する大掛かりなイベントになった。

 途中からはそれに加えて地域住民の協力もありかなり活動は捗った。

 ローテーションで夜も活動を行い、差し入れのう●い棒を休憩中に食べ、そのゴミはしっかりゴミ袋へ。


 そんなこんなで活動を行い、

 校区中のゴミというゴミを拾い終えた。


 その時にはすでに時刻は23時を回っていた。

「俺は全然起きてられるけど、こんな時間から先生がゴミ捨てに来るとかありえへんやろ」

 という■■の言葉を受け、参加メンバー全員は帰宅することとした。



 ある一人の男(ボス)を除いては。



 ❃



 学校の校門の近くで待ち伏せを行っていた。

 校区内を警戒するよりも、先生の車が日曜の夜中であるにも関わらず平日と変わらない量だったこと、

 職員室の電気がついていることなどだ。


 鬼先生が徒歩で校門から出てきた。後をつけていくとなんと鬼先生はゴミをどんどん捨てていく。

 スマホでしっかり撮影している。

 なおこれはスマホに備え付けられているカメラアプリではない。

 暗い場所でもうまく撮れるように何かしらの加工プログラムが施されているアプリである。


 ひとしきり作業がおわった、と先生が思い学校に戻ったとき、■■は全員の車が学校から離れ、そして職員室の電気が消えるまで目を離さず、そして帰った。

 時刻はすでに翌日の3時だった。



 ❃



 学校でのゴミ拾い活動当日、先生一同は目を丸くしていた。


「誰だ!?あんな夜中にゴミ拾いをしたやつは!」

「まぁ鬼先生………」


 と金子先生が鬼先生をなだめているところだった。


 今日の活動はゴミが完全に捨てられてしまったため中止とし、生徒はすぐ帰宅ということになった。


 そして鬼先生が一人になったところで俺は鬼先生に近づいた。


「先生。先生が捨ててるのゴミですよね?僕たちが一生懸命掃除しても先生がゴミ捨てましたよね?」

 と言って俺は昨日取っていた動画を見せる。

 先生にとってこれは教育委員会に行けばまずい映像だ。

 これを削除させるためならきっと何だってするだろう。


「な………生徒には言うな。と言ったらどうする?」

 そりゃあもう、と俺は

「確か………入学時に出した書類とかありますよね?

 あれ全部を僕に公開してください。」


 その後俺はある程度情報をピックアップした。

 価値がある情報のみをピックアップした結果、たった2つだけとはいえとても貴重な情報が手に入った。

 手にしていた書類の1枚目には“高橋祐介”、2枚目には“石井美緒”と書かれていた。





【レタス】いやぁ、ほんとにHigeが羨ましい………

【Hige】何がです?www

【レタス】仲間と協力してなんか青春してるな〜ってのと、妹さんの話

【Hige】従兄妹のあの愚痴聞かせて羨ましいって思えるレタスさんが羨ましいっすわ

【レタス】どうせクリスマスは妹さんとデートでもするんじゃないの?

【Hige】嫌です断固拒否します

【レタス】まぁ俺らに彼女ができて、デートしたとかなってもそれこそ誰も信じないだろ

【Hige】哀しいっすけど事実っすね

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