4話
「なぁ、オルタ。魔物がいるってことは恐らく冒険者ギルド的なものはあるんだよな?」
『はい、ありますね。なんならダンジョンすらありますよ』
「マジで!そりゃーボク的にポイント高いなぁ」
「まぁ、命がかかっているから安全マージンはしっかり取らないとだぞ?」
「そんくらい分かってるわ、ボクだって死にたくねぇからな、伊達にRPGやりこんでねぇんだ引き際位は弁えてる。レベリングはしっかりだぞ?」
『お二人共それなりのオタ、ですからね』
まぁ、それはさておき冒険者があるならそこに行くのがセオリーか。
俺らは一文無しだからな。
「とりあえず近くの町へと向かって冒険者登録する流れだな」
「そうだな、完全に異世界系の物語と流れが一緒だな」
『まぁ、マスター達が一文無しなのが悪いですね』
......明らかにあの国がわりぃだろ。
「そーだ、オルタさん」
『オルタでいいです』
「じゃあボクもレイでいい、それでオルタ、魔物って食えるのか?」
『はい、食用になる魔物も存在しますよ?』
「なるほどなぁ」
そう言いながらニヤァと笑顔になった。
やべぇ、あいつろくでもねぇこと思いついたぞ、確実に。
「よし、カナデ、街に行く前にレベリングするぞ」
「ん?あー、いいけど」
「魔法にも慣れとかないとだしな、あとこういうのは近接格闘とかしてれば武術とかのスキルを入手とかできるパターンだろうからやれることはやるぞ」
なんだ、普通にマトモな感じじゃねぇか。
「よし、カナデ洞窟を探すぞ、そこを制圧して拠点にしよう」
「拠点?なにゆえ?」
「は?寝床がないと困るだろ?」
「え、泊まり込みでやるんすか?」
やべぇ、やっぱマトモじゃなかったわぁ。
「飯はどうするんだ?」
「狩った魔物を食う」
「火は?」
「魔法」
「水は?」
「魔法」
「風呂は?」
「そんな贅沢が出来ると思うなよ?まぁ、出来て複合魔法的な感じでお湯作ってシャワーとか体拭くくらいなら出来るんじゃないか?」
魔法万能過ぎねぇか?
ってかどんだけサバイバルする気なんだよ
『まぁ、こっちには文明の利器はありませんからね、魔法がないと生活がまともに回りませんし』
そんなもんかぁ
「はぁ、しょうがねぇなじゃあ1日だけにしてやんよ、その代わり寝れると思うなよ?」
「いや、夜行動すんのは危ないだろ」
「だけど夜の方が経験値稼げるのはセオリーだろ?」
『たしかに夜の方が魔物は強い代わりに経験値は多いですね』
「だから俺たちはレベルが」
『ちなみにマスターとレイはこの世界の人間では既に上から数えた方が早い強さですよ』
「ということだ、それにオルタがいるから恐らくマップとか敵のレベル的なのも分かるだろ?」
『まぁ、ある程度は、そーだマスター、レイさんに少しスキル付与しましょう』
「え?俺そんなことできるの?」
『はい、ステータスに封印状態があったと思いますがそれをしたのは私です、一時的に解くので本気を出せます』
「え、あれ俺の最大値じゃなかったんか」
『最大値にすると常に創造神と同じステータスになりますけどどうします?』
「え、嫌」
「クックックッ、お前実質創造神じゃん」
それはそれで不敬なのでは?
『はい、解きました。レイと手を繋いでください』
「分かった」
「あっ、うん」
『繋いだら私が勝手にやっときますね、マスターが魔法に慣れたら一人で出来るようになってもらいますが。』
少しすると終わったようで。
『はい、終わりました。ステータスを見て見てください。』
「えーと、どれどれ......あ、あ、あ、あ、愛!!?」
「どんな感じなんだ?」
後ろから覗いてみると
レイ
種族 人族
職業 魔法士
Lv1
HP 1000・MP 1600
STR 1000
VIT 1000
DEX 800
AGI 1000
INT 1000
LUK 1200
状態:
普通
スキル:
魔法士Lv.5
隠蔽Lv.10
鑑定Lv.10
全属性耐性Lv.10
全状態異常耐性Lv.10
言語理解Lv.5
経験値倍加
成長率倍加
経験値共有
加護:
三神の加護
白亜神の加護
称号:
異世界より呼ばれし者
運命の女神の友
生命の女神の友
時の女神の友
補足事項:
鑑定:生物から無機物までほぼ全ての情報(名前や職業、年齢やステータスなど)を見ることが出来る。
ただし隠蔽がされている生物や無機物に関してはその隠蔽のLv.を越えていないと鑑定をすることが出来ない。
経験値共有:自分がパーティーを組んでいる、又はグループとして行動している仲間が倒した敵の経験値を同じ数値得る。
白亜神の加護:白亜神による愛の加護。
その者に背中を任せられるという信頼と一生を共にする覚悟ができる人物に対して加護を与えることが出来る。
効果は不明。
へー、成長率倍加とか経験値倍加は強いなぁ。
鑑定かぁ俺もできるのかなぁ。
あとは、経験値共有?これはポケ○ンでいう、『がくしゅうそうち』だよなぁ。
『マスター遠い目をしてもしょうがないですよ?愛の加護を与えた人、壊れてますよ?』
「あ、あ、あ、愛、一生を共に......いや、ボクも好きっていうか全然一緒に入れるというかむしろ一緒に居たいというか、でもでもなんかこうロマンチック的な(ry」
こ、こいつ早口でなんか言ってちょこちょこしか聞き取れないんだが......
てか、愛って......いや、まぁ異性として好きだけども。
『決定的なこと言ってるんですけどここで難聴って終わってますね、マスター』
何が終わってるんだよおい。
「と、とにかくカナデはボクと付き合うところから始めるべきだと思うんだようん。そこから一生とかの話に(ry」
まだ言ってるし、てかなんで付き合うとかの話に?
『レイ、一回落ち着いてくださいあくまでもその説明を読んでも友人として一生一緒に入れるという話だという風にも見えます』
「へ?あー、確かに。でもそれはそれでちょっと」
なんでこいつこんな落ち込んでんだ?
『マスターちょっとそれは......』
え、なに?
『いえ、なんでもないです』
どうやら俺の心を読んでいたらしいレイはジトーっとした目で
「はぁ、もういいわ、行こう」
そう言って歩いていってしまった。
ちょちょちょ置いてかないでくれよ!
『まぁ、マスターが悪いです』
えぇ、そんなぁ。
魔物を探しつつ歩いている時
『そうです、魔法の使い方を教えます』
(本当か!?)
レイが一気にテンションが上がった。
良かったぁ、不貞腐れてたからさぁ、いやぁ、ナイスタイミング
『マスターもいいですか?大事なことなので聞いてくださいね?』
あ、はい
『まず体の中に今までと違う熱の塊のようなものを感じませんか?』
熱?熱かぁ
目をつぶり今までの自分の体との差を探す。
内へ内へと意識を向けていくとちょうど心臓の辺りだろうか、なにか大きな塊のようなものを見つけた。
これが魔力か?
『ふむ、どうやらマスターはヒントを出す前に見つけたようですね。レイ、心臓の辺りに何か今までとは違う何かがありませんか?』
(心臓?心臓かぁ、お、コレか?)
どうやらレイも見つけることができたようだ。
『魔力を感じられたなら結構です、この魔力を感じられるかどうかで魔法のセンスが変わります。魔力については以上です。』
(え、どういうことだ?)
(多少は自分で考えろって事だろ?)
『その通りですレイ、マスター、頼りきりではなく自分で考えることも成長の近道ですよ?まぁ、マスター達ならすぐに気づくでしょうが。』
(お、おう分かった)
確かに自分で考えないとダメなやつになっちまうよな、気をつけよ。
『では続けます。続いて魔法についてですが、これはイメージの一言ですね。』
(イメージ?)
『はい、火魔法を使いたいなら火を水魔法を使いたいなら水をイメージします。それをどこに出すかどのような大きさで出すかスピードは?飛ばし方は?それを考えながらやります。』
なるほどなぁ
目を瞑りイメージを働かせる。
出す場所は手のひら。
手のひらを前に出し上を向ける。
手のひらの先へと魔力を流すイメージでそこには炎の灯火を灯す。
そこへ酸素を送り込むイメージ。
イメージが固まったと思い、目を開けると。
「やるじゃねぇかカナデ!もう使えるようになったのか、ボクも負けられねぇな!」
そこには青白い炎があった。
青白いということは酸素が十分にあり、完全燃焼している高温度の炎だったか?
『素晴らしいですね、一度でできるとは。しっかりイメージができている証拠です。』
その後少しするとレイもできるようになったようで水の玉を飛ばしまくっている。
俺は少し実験をしていた、どうやら魔力の自動回復のスキルも持っているようですぐに回復してしまうが他に回復手段がないかを調べてみる。
とりあえず適当に風魔法を放ってっと。
MPがある程度使われたので、試してみる。
まずは、瞑想かな。
《スキル瞑想を使用》
攻撃力、防御力が上昇
うん、違うらしい。
次は魔力を循環してみるか。
魔力の塊に意識を向ける、この部分を心臓と同じと解釈しここから体全体へと血のように流して循環させてみる。
これだと、お?回復してるな!
よっしゃ!っと少し動くと思った以上の速度で体が動いた。
え?何?
魔力を循環したまま飛んでみると。
「どうしたカナデ!めっちゃ飛んでんぞお前!」
軽く跳ねただけで10mほど飛んでしまった。
これは、身体強化か?
『はい、その通りです。やはり教えなくてもすぐに気づきましたね。魔力を循環すると身体強化及び魔力の回復の効果が起きます。』
「へぇー、カナデよく気づいたなぁ」
「まぁ、物語とかにはよくあるだろ?それに魔力の運用について考えろって言われたってことは何かあると思ってな」
ああやって言われた以上何か使い方1つで劇的に変わる何かがあると思ったからな。
「さてさて、魔法にも慣れてきたし、いっちょ戦闘に行きますか」
「はぁ、生物を殺すことになるのかぁ、辛っ」
「それは、まぁ......ボクもだけどこの世界に来てしまった以上やるしかねぇと思うぞ?」
「そうだけど......まぁしゃーねーか」
割り切っていかないとこの後生きていけないような気がする。
この世界での命のやり取りは向こうの世界での天災と同じだと考えよう。
「まぁ、ボクたちは向こうの世界の感性を持ってるんだ、この世界での普通より人一倍命への感謝を忘れないようにしようぜ」
「ああ......そうだな」
それに狩るのは魔物だ、こっちから手を出さなかったとしても襲われる一種の天災だ、殺らなきゃ殺られる以上殺るしかねぇもんな。
「そんじゃ、魔物探すか。レイ」
「おう、そうだな」
索敵をしつつ二人で森の奥へと進んでいくのであった。
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