14話
朝飯も食い終わり荷物を纏め、というか時空魔法に入れてギルドへと向かう。
「査定は終わってるのかね?」
「どうだろうな?さすがにあの量は徹夜してギリギリじゃないか?」
まぁ、終わってないのであれば先に次に目指す街を聞いてその街のことを調べればいいしな。
ギルドに入ると俺らに一気に視線が集まる。
「おい、あれが昨日ナイルを一瞬でぶっ飛ばしたやつだぞ」
「マジか、あのC級のナイルを一瞬で......」
「それに聞いた話だと一日の買取でウルフやオークを合計四桁持ち込んだとか」
「は?四桁?聞き間違いじゃねぇのか?」
なんか噂されてんなぁ......
というかあのナイルとかってやつC級なんだ。
受付嬢が座ってる方の窓口に向かうと、あっ、とした顔になってキリッとし始めた。
『なんであの人キリッとし始めたのでしょう』
(ムー、なんか気がありそうな反応してるよあのお姉さん)
(お前らは念話で何の話をし始めてるんだよ)
「あの、昨日」
「分かっております、行きましょう」
まだ話してる途中なんだけどなぁ。
まぁ、話が早くていいか。
昨日のあのでかい倉庫へと向かうと解体と分類まで終わっていて綺麗に纏まっていた。
燃え尽きたように死んだように眠ってる人を見なければ。
「うわぁ、死屍累々」
「なんか申し訳なく思うなぁ」
『どの口が言ってるんですか、どの口が』
んー、何の話だ?
「お、来たか二人共、それじゃあ精算の話をしようか、まずはゴブリンだな、あれは固定で品質云々はないから大金貨1枚、金貨2枚、大銀貨4枚だ、ウルフの全身買取で、品質は最高峰、傷もないので買取に色はつけておいた、白金貨8枚、大金貨7枚、金貨5枚、同じようにオークも買取で白金貨3枚、大金貨1枚、金貨5枚だ」
「それに合わせてクエストのクリア報酬として合計大金貨5枚、金貨9枚、大銀貨6枚、銀貨5枚で、買取額、クエスト報酬額、合計が白金貨12枚、大金貨6枚、金貨2枚、銀貨5枚ですね。」
おぅわぁ、おかねもちやん。
『まぁ、冒険者ですからね、稼ごうと思えば稼げますよ、命をかけてるので』
あー、なるほどね、需要はあるけどとるためには命懸けになるから割高になるのか。
『ただ、冒険者も疲労でクエストに行けなかったり武器防具にお金がかかったり、遠征等でお金もかかりますし、合計で考えると強ければ強い人達はすごく稼ぎますが実力が伴わない人は結構厳しいですよ』
あー、収入があっても支出が高ければ手元に残るのは減るのか。
『まぁ、そもそもマスター達はそれなりの冒険者の生涯収入の四分の一くらいは稼いでますけどね』
おぅわぁ、マジかよ......
「とりあえず受付に行きましょうか」
受付に戻って席に座ると
「えーと、いくつか申し訳ない点がありまして......今日中にこの額を用意することが出来ないのですよ、うちの支部だと厳しいので他の大きな街に行ってもらうか、申請を出して何日か待って頂くことになるのですが」
あー、なるほどね、まぁ億単位で扱ってるところはでかくなるわなぁ。
(なぁ、レイ、どうせ街を移動するし移動先でいいよな?)
(ん?まぁ、いいとおもうよ?)
「分かりました、どうせ旅に出ようと思ってたのでそれで構いません、この辺だとどこで取り扱っているのですか?」
「そうですねぇ、この辺ですと......」
地図っぽいものを広げて探している。
んー、一応地図は存在するのか、ということは測量した人がいるんだろうなぁ。
「バレムスの街などどうでしょうか?この辺の街ですと一番大きいですし、あとはダンジョンも存在します」
「ダンジョン!!?」
レイがかなり反応した、うんうん、分かる、わくわくするよなぁ。
『バムレスの街のダンジョンはまだ未踏破ですね、確か最終階層が50なのですが最高は19階層、20階層で敗走して逃げた者が最高ですね』
なるほど、いいねぇいいねぇ、ゲーマーとして血が騒ぐわぁ。
(そこでいいよな?レイ)
(いいよいいよ、なんならダンジョン踏破しちゃう?しちゃう感じなの?俺TUEEEEしちゃう?)
「よし、じゃあその街に行きます」
「分かりました、ではこの手紙をその街のギルドの受付に渡してください。」
サッと出された手紙を時空魔法でしまう。
よし、じゃあ行くかぁ、と思ったところで止められる。
「あ、待ってください、まだ続きがあるんです、実はですね、今回のクエストクリアによってお二人の冒険者ランクがCまで上がりまして、後はギルドのランクもDに上がりましたね。その処理をするのでギルドカードを出してください」
ギルドカードを出すと何かスキャンする機械みたいなものにかざしてすぐ返された。
おぉ、Cランクになってる。
ってなんか右下に何かあるな、星?
ま、興味無いしいっか。
「ありがとうございます、それじゃ行くか、レイ」
「うん!」
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