1話
あー、今日も学校かぁ。
ダルっ
その日はいつも通りの朝にいつも通りの登校だった。
そう、教室に行くまでは......
突然だが自己紹介をしようと思う。
俺は夕立 奏15歳、誕生日は8月8日で家族は両親だけで祖父母はどちらも亡くなっている。
自分で言うのもなんだが勉強も運動もそこそこできる方で体育祭ではリレー選手に選ばれるくらいには足が早い。
見た目は整っている方だと思う、というかそう思いたい。
いやぁ、一回は言ってみたいよなぁ俺ってイケメンだからって。
え?ない?そうか、ないか。
まぁ、それはさておき
いつも通り階段を登り3階の1年A組の教室に入る。
席に座るといつも来る女子が近づいてきた。
「おすおすー!今日も来るのがおせぇなぁ奏!」
「朝もはよからうるせぇなぁ玲!」
こいつは如月 玲
幼なじみで毎年同じクラスになる一番のダチ
まぁ、幼なじみだからダチっていうカテゴリなのかは分からんが一番心の許せる悪友みたいな感じだ。
俺の初恋の相手で、いや、まぁ今も好きなんだが。
多分向こうは気付いてねぇだろうけどなぁ。
見た目はすげぇ美少女で出るところは出て引っ込む所は引っ込んでるんだが身長が140いくつか?だったはずだ。
まぁ、小さ......あまり言うと締められるからやめとくか。
更にボクっ娘。
あとは、口が悪いそれと口が悪い
大事なことなのでもう一度言おう、お口が悪い。
お口が悪いですわよ!
「てめぇはいつも起きるのがおせぇからなぁ、マジでボクが起こしに行ってやろうか?」
「ほーん?やってみろよ、俺がそんなんで起こせると思ってるのか?」
「はん!起こしてやるよ!朝からバックドロップでな!!」
「全力で暴力じゃねぇか!」
こんな感じで朝からつるんでると周りからはまたアイツらかみたいな目線が来る。
あとは俺への怨嗟が来るんだよなぁ。
玲が美少女だからって俺に当たるのは間違ってるぜ!って感じ。やめて欲しぃわぁ。
「ハァ、てめぇはいつになったら起きれるんだろうなぁ」
「今起きてるぞ?」
「あぁん?ぶっ殺すぞ我!」
「やれるもんならやってみな!俺もやり返すぜ!拳でな!」
「黙れ21歳!」
そうこうしてると
ピカァァァ
「痛ったい目がァァァ↑↑↑」
「な、玲何をしやがった!」
「なんもしてねぇ!クラスが光ってんだ!」
なん......だと......
そこでやっとクラスがザワついてる事に気づいた。
「どういうことだ!教室が光ってるぞ!」
「ま、眩しい!」
「おい下を見ろ!」
「下を見るんだ!下を!」
下?
下を向くと、なにか模様が描かれていてそれが光っている。
これは......魔法陣?
「か、奏!」
呼ばれたのでそちらを見てみると玲が怖がっている様子で俺のワイシャツを握ってきていた。
「大丈夫だ玲、よく分からんが何とかなるはずだ!」
そう言って手を握ってやると安心したような顔になった......ような気がする。
いや、違うんだ
その瞬間に一番光って見えなくなったからさ。
次の瞬間目を開くと目の前には雲が広がっていた
え?どういうこと?
周りを見渡すと空で下を見ると原っぱと花々が咲いている感じだ。
これは、空中庭園か?
てか周りに誰もいないんだが......ッ!
「玲!!」
呼んでみたが玲からの返事はない
どういうことだ!?
「ようこそ異世界の者よ」
はぇ?
いきなり澄んだ声が下のでそちらを振り向いてみると声を失ってしまった。
そこには身長は160程だろうか?
スタイルがすごく良くて白髪で赤い瞳の女性が立っていた。
って灼眼だ!カッケェ!
いやいや、違うそうじゃない。
一瞬テンションが突破しかけたが自制する。
「あなたは夕立 奏さんですか?」
「あ、あぁ」
「なるほど、ではまずは謝罪を、私の世界の者があなた方を呼び寄せてしまいました、あなた方にはあなた方の生活があったのでしょうが突然の事で驚いていると思います。申し訳ありません」
「ま、まぁ驚いているがそれよりも私の世界と?」
「はい、私は今あなた方が呼ばれた世界の創造者、といったところで、名前はリュスイールです」
「それに呼び寄せた?」
「そうですね、あなた方が一番理解出来る言い方なら異世界召喚、と言った所でしょうか」
異世界召喚......だと......
いや、憧れてはいたがいざされると混乱が......
てかあなた方?
今更あなた方と言われていることに気がついた奏は
「あなた方、ということは他のやつもいるのか?どこにいる?」
「それは、先に向こうに行っています。大丈夫です時は止めているので意識は同時に行けますよ?」
「違うそうじゃない」
違うそうじゃない
「心と声が一致してますね」
そりゃするわ!ってか心が読めんのか!
「それはまぁ、神ですし」
神だったかぁ創造者だもんなぁ創造神かぁ
「というか私結構な圧出しているのによく喋れますね」
「え?圧なんかだしてるのか?」
「......凄まじいですね、私と喋れるのは私に対して適性のある者だけですがここまでとは」
え?なんて?
「いえ、なんでもありません、あ!そうそう、あなたの心配している如月さんに関しては問題ないです。私の部下の三神が対応していますので、恐らく如月さんは少し実力が着けば私に適性が生まれるでしょうね。」
適性?どういうことだ?
「というか、俺らは帰れるのか?」
「ふむ、難しいですね。少なくとも人間であなたの世界にパスを繋げて帰させられる者はいません。呼べるだけということですね。帰させられるのは魔族に一人と、私くらいですし」
「え、じゃあ帰してくれるのか?」
「いえ、こちらへ召喚された方々は向こうの創造神の手からは離れた扱いとなりこの世界の者という扱いになります。本人が界渡り、すなわち世界を渡れる実力があるのであれば問題ありませんが私から開くということはほぼありません、実力が無いものを通らせるとなるとその本人の身体が持ちませんからね」
圧倒的理不尽だな呼ばれたのに帰れねぇとか。
まぁ、異世界召喚の常か
「まぁ、諦めてください」
まぁ、そこまで思い入れがないしな向こうの世界強いて言うなら両親が気がかりくらいか。
「あ、じゃあ両親に異世界召喚されたって伝えるだけなのは可能か?」
「まぁ、それくらいならいいですよ?」
「じゃあ、俺はというかうちのクラス丸ごと異世界召喚されたけど生きてるからなー、あ、クラスの家族にはオフレコでよろ、強いて言うなら玲の両親くらいまでで止めといてってことで」
「はい、そのまま送っときました」
え、せめてもうちょいなにか
いや、まぁいっか。
「というかその文章でご両親は納得するのですか?」
「まぁ、うちの両親も玲の両親もオタだしその辺の理解があるから多分大丈夫だ、むしろ羨ましがるだろうな」
ちなみにその息子の俺と娘の玲もそれなりのオタ......だと思う
「な、なるほど」
なんかこの創造神引いてるような気がするけど大丈夫か?
「では、この世界について説明しましょうか、この世界は人間界魔界神界の三つで構成されていてそれぞれが協力しあって成り立っています」
ほう、ということは魔王的なのが暴れてるみたいなのはないと。
「そういうことですね、ただし魔物はいます。魔物はどの種族に対しても害で危ないから気をつけてください」
いや、魔物の説明雑!
てか創造神なのに魔物作っちゃったの?脅威じゃん!
あ、人々への壁的な?
「違います、この世界には魔力があるのですが魔力がある世界には必ず生まれるという設定なんですよ」
「設定」
というか、何個も世界があるんだな
「ありますよ?まぁ、基本的には完全に孤立してる世界が多いですけどね、交流は普通有り得ません」
なるほど、という事は俺たちはイレギュラーと
「あと、ステータスが存在します。」
なるほど、つまり例のあれだな?
「あとは、魔族に対して否定的な国が1つありますね。そこ以外は仲がいいです。その国はなんというか目の上のたんこぶみたいな感じですね。神々も魔族も他の人族も皆が諦めてて無視している感じです。いつ潰れてもおかしくないですね、あそこ。」
その言い方、リュスイール様も苦手なのなそれ
「リュイでいいです、ちなみにあなた方が呼ばれた国はそこです。まぁ、そこの国の神官や、貴族王族などだけが魔族を嫌っており国民は普通なので安心してください。まぁ、面倒臭いでしょうから早めに出ることをオススメします」
オヌヌメと、オヌヌメ。
覚えておくわオヌヌメ
「私、もしかして舐められてます?」
いえ、オヌヌメはネタです
貴方のことは敬っております
「なら結構」
満足そうな顔でうんうん頷いている。
「あ、そうこう話している間にもうそろそろ時間切れですね、説明し終わってないですがまぁ、頑張ってください」
うわぁ、雑やなぁ、まぁ他の奴と違って初期の内容が少しあるだけマシか。
「では良い旅を、ちなみに三界は行き来が出来るのでここには来れますから遊びに来てくださいね?」
そう言って指を振ると俺の体が光る。
なんか体が熱い。
ん?視界に入った髪の色いつもt
「ではではー」
そういった後一瞬暗くなって次に目覚めた場所は......
「ふふっ、あの方は面白いですね。次に会えるのが楽しみです。私と対等な友になってくれるでしょうか?人間で初めての友に」
ノリと勢いだけで書いていくぞぃ!
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