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第5章 龍一と瑠奈

第5章で龍一と瑠奈は一つになります^^

18禁のため、こちらに載せれなかった話を、18禁で載せました。

http://ncode.syosetu.com/n6306g/

もし良かったら読んでください(^0^)18未満の方はスイマセン><


 南が亡くなって、二週間が経った……

この間に秀一は退院をしていた。


ある日、瑠奈の店に一人の男が現れた。

 「へ〜、なかなかいい店じゃん。」

 「光介!」

店に来たのは、新戦会の四天王の一人、原田光介だ。

 「南ちゃんの葬式の時、お前や北斗と久しぶりに会ったけど、あの時は話かけづらかったから何も言はなかったけど、今日来たのは、お前に頼みがあって来た。」

 「頼み?」

 「とりあえず、コーヒーを……」

しばらくして、瑠奈がコーヒーを出した。

 「うまい」

 「それで、頼みって何?」

 「俺が、空手を学んでいたのは知っているよな?」

 「ええ……でもまだ続けているの?」

 「ああ、けど最近、面白いヤツがうちの道場に入門してきた。」

  「面白いヤツ?」

  「あの伝説の格闘王の子供だよ。」

 「……!」

 「しかし厄介なことに、とんでもなく強い!が、俺は指導員である以上指導しなきゃならん、だが、あんな化け物をどう指導していいか分からん……そこで館長や他の幹部と相談して、お前の弟子に戻せばいいと思って、頼みに来た。」

 「まさかお前が、新戦会の人間だったとは……」

 「あいつは本気(マジ)で、おまえに惚れている……いやお前自身も、龍一に惚れてるんじゃないのか?」

 「この前、北斗が私にこう言った……お前の心は今、揺れて揺れて、揺れ動いている……だが、龍一を愛しているから、自分に近づけないようにしている……それは愛しすぎるから……そう言っていた。」

 「あいつらしいなぁ」 

 「あいつに会ったら、店に来るように伝えてよ。」

 「分かった、今日道場で会ったら伝えとくよ。」


 次の日の夜、店が終わる頃に、龍一は現れた。

 「……ルナさん、僕……」

 「リュウ、百万払ってくれたら、アンタの彼女になってもいいわ。」

 「……」

 「私はこういう女なのよ。」

すると龍一は、そっと瑠奈を抱きしめた。

 「初めて、ルナさんに会った時、泥だらけの僕を、こうやって抱きしめてくれた……」

 「……私にこんな事をして、ただで済むと思っているの?」

 「僕は、ルナさんになら、殴られても、殺されてもかまわない……」 

だが龍一の体は震えていた。

それは龍一が、瑠奈のやさしさと同時に、恐ろしさもよく知っているからだ。

そして龍一は、覚悟を決め、震えながら目を閉じた……

「(リュウ、お前はホントに馬鹿な男だよ。)」

すると瑠奈は、龍一に優しくキスをした。

龍一にとっては、はじめてのキスだった。

 

「(……ルナさん……)ルナさん、ぼ、僕と付き合って下さい!」

 「……リュウ、ゴメン、今の私は、誰とも付き合いたいと思えないの。でもすごくうれしいよ。」

「……な、ならもう一度、僕を弟子にして下さい!」

瑠奈は微笑みながら、

「うん、それならいいわ」

と、返事をした。

  

こうして、龍一は再び瑠奈の弟子にもどる事ができたのである。

そして、その夜、二人は一つとなった……


 「マジだぜ!?マジ!俺見たもん。龍一と瑠奈さんが手をつないで歩いていたんだ。」

 「確かに、龍一君は最近、様子がおかしい……」

 「やはり二人は、付き合っているのかしら?」

学校の中で、舞と一と四郎がうわさ話をしていると、龍一が登校してきた。

 「みんな、おはよう。」

 「お前、瑠奈さんと付き合っているのか?」

 「まさか、まだ師弟という関係だよ。それより僕、学校を辞めるつもりなんだ。」

 「龍ちゃん本気!?」

 「うん。本気!けどチャランポランな理由で辞めるんじゃないんだ。自分の夢……最強の格闘家になると言う夢のためさ。」

 「だからって、辞めなくても……」

 「何となくと言う理由で、高校に入ったが、学校で学ぶ事は何もない。だったら辞めて、その時間を利用して、天神流の修行をしたい。」

彼の目は本気であった。

 「来週から一年間、阿の山に一人でこもって、修行に励むつもりなんだ。このことは、ルナさんや親には話してある。後は、担任の先生に言うだけ」

 「龍一君は、本気みたいだねぇ。」

 「うん。でも、高校に入って嬉しかったことは、3人に出会えたことかな。」


昼休み、龍一は図書室にいた。

彼は本を読むのが大好きだ。漫画や小説、さらには絵本など様々な本を読む。

龍一の姿を見かけ、舞たち3人も図書室に入っていた。

 「龍ちゃん、何の本を読んでいるの?」

 「今読んでいるのは、宮本武蔵の本だよ。あの武王大山倍達は、山ごもり時代宮本武蔵を心の師としている。だから、どんな人か知りたいんだ。それに、お父さんと同じ名前だし……おじいちゃんは、お父さんに宮本武蔵のような兵になってほしくて、付けたみたい」

 「俺は本なんて、漫画しか読まないからなぁ……」

四郎はそう言いながら、一冊の本を手に取った。

彼が選んだ本は、「姿三四郎」だ。


明治時代、柔道家三四郎が、様々な格闘家達と闘っていくというお話だ。

そして、彼の必殺技といえば、あの山嵐だ!

この姿三四郎のモデルとなった人物は、あの講道館の嘉納治五郎の門下生、西郷四郎である。

 「(もし、この山嵐が出来たら、龍一に勝てるかも……)」

四郎も彼なりに、強さを求めていた。


昼休みが終わり、龍一達は教室に戻っていた。


 帰宅途中、龍一達四人は、新戦会の土方と原田に出会った。

そして、原田が龍一に話しかけた。

 「龍一、瑠奈とはその後うまくやっているかい?」

 「はい!」

 「俺達は今から、瑠奈の店に行くんだ。土方さんが瑠奈に会ってみたいと言うんで……お前らもこいよ。」

こうして、みんなで瑠奈の店に向かった……


 瑠奈の店に入ると、そこには北斗とランがいた。

そして、北斗が土方に向かって、

「ト、トシさん?」

 「北斗?北斗か!」

 「北斗さん、土方さんを知っているんですか?」

 「ああ、俺の憧れの、ヴォーカリストだった人だ。」

 「そういえば、私が小さい時、土方さん、派手な格好で音楽をやっていましたねぇ」

 「そうか、お前は、音楽で土方さんに憧れていたのか……」

 「光介、お前、まだ空手をやっていたのか!?俺は、格闘技ならボクシングが好きだな」

 「音楽か……もう十年くらい昔の事だなぁ。それはそうと、あなたが龍一の師匠、月形 瑠奈さんですね?」

 「ええ、お久しぶりです。土方さん。」

 「……!ああ、何処かで見たことがあると思ったら、貴女もプレシャスのメンバーでしたよね?」

 「はい、でも今は違いますけど……」

 「まあ、音楽の話は置いといて、実は今日来たのは貴女と試合をしたいと思いまして……」

 「土方さん!何を……」

 「舞ちゃん、土方さんは本気だ。」

 「原田さん!でも、お父さんの……館長の許可なく、正当な理由もない他流試合は禁止されています!」

 「館長から、許可はもらっています。」

 「土方さん、私は武道家ではありません。」

 「知っています。裏ではアルテミスと呼ばれている、プロのスイーパーらしいですね。」

 「……」

しばらく沈黙が続いた……

そして……

 「武士道とは死ぬことと見つけたり……俺は戦う時は、常に死ぬ覚悟で戦っています。貴女のようにね。」 

 「分かりました。明日の夜、そちらの道場にお伺いします。」

 「では、ルールは喧嘩ルールで、勝敗は負けを認めるか、相手が立てなくなるまで、もちろん武器を使ってもいいですよ。では明日お待ちしています。」


そして、次の日の夜……

道場には、新戦会の一般の部の門下生や四郎、秀一、恵、トオル、北斗、ラン達が集まった。

 「瑠奈さんと龍一は、まだ来てないみたいだなぁ」

 「時間の指定はしてないし、瑠奈さんは店があるからねぇ」

 「それより原田さんが持っているの、真剣じゃ……本気で殺し合いでもする気なのか!?」

 

そして……

 「お待たせしました。」

瑠奈と龍一が、天神流の道着を着て現れた。

 「私が、館長の後藤 勇です。」

 「月形 瑠奈です。」

 「おい、すごい美人だな。」

 「ああ、でも本当に強いのかなぁ?」

 「原田先輩、あの人本当に強いのですか?」

 「あの女がどれほど強いか、もうすぐ分かる。だから黙って見ていろ。」

 「押忍!」

 「永倉!」

 「押忍!館長!・・・では、正面に礼!互いに礼!始め!」

ついに二人の試合が始まった。

土方がまず、回し蹴りを……

だが瑠奈は紙一重でかわた。

更に、土方の攻撃が続くが、瑠奈はすべてかわす。

 「さすがに強いなぁ……」  

今度は瑠奈が攻撃を……

だが土方もかわし、かかと落としを……瑠奈は避けて、そして、天誅が炸裂し、土方を蹴り飛ばした!

土方は壁の方までふっ飛んだ。

更に手裏剣を投げたが、わざと外した。

 「降参したらどう!?次は、ほんとに当てるわよ。」

 「やはり空手家の土方では勝てぬか……ならば、鬼の土方ならどうだ!」

土方の顔つきが変わり、ついに鬼と化した。    

 「原田!」

 「押忍!」

原田が土方に、刀を投げ渡した。

 「あんたが武道家でない様に、今の俺も空手家じゃない!」

土方がついに刀を抜いた。

 「行くぜ!」

鬼の土方の攻撃が始まった。

土方の剣術は我流だが、かなりの腕前であった……

今度は、本当にかわすのが精一杯で、瑠奈はなかなか攻撃が出来ない。

 「す、すごい……強いよ!土方さん……あのルナさんがかわすのが精一杯なんて……」

そして、土方は得意の突きを出したが、これも瑠奈はかわす。 

 「なるほど、これが鬼の土方の強さね……なら私も、アルテミスとして戦うわ。」   

土方の攻撃は止まらない、瑠奈の頭に刀が……

だが瑠奈は白刃取りをして、そして、刀を折った。

だがそれと同時に、土方は瑠奈の鳩尾に蹴りを放っていた。

さらに折れた刀で突きを、だが瑠奈は、かわし双龍が炸裂!

そして、龍神を使った。

 「(何だ、この技は……?)」

土方は、立ち上がることが出来なくなった。 

「ま、まさか殺した!?」

すると瑠奈が笑顔で、

「また彼と戦いは……」

と答えた。

土方は気を失っているが、生きていた。

「(恐ろしい女じゃ……あのトシを倒すとは、ワシもあと十年若ければ、あの女と戦ってみたいと思ったかも……)」

「(いつか、ルナさんを超えてみせる……)」

龍一は、心にそう誓った。








キャラデータ

大河虎次郎・・・龍一の永遠のライバルで、ただ一人、実践を積んで強くなった男。

名前の読みはたいがこじろうで、おおかわとらじろうなどと言ったら殺されるだろう。

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