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職人は旅をする  作者: 和蔵(わくら)
37/48

第37話 パーティ昇格試験!



カザルヌオーヴォの町の冒険者ギルドで、思わぬ出来事がおきた。


このパーティランクではダンジョンに潜れないのだ!


それで急遽、パーティ昇格試験を受けることになった。


昇格試験の内容は、試験官に寄って違うのだ!


ランクの高い依頼を受けさせたり、試験官と戦ったりする!


俺達の昇格試験の内容は、ここ最近になって町の郊外の集落などで、

男性を襲っている、化け物を討伐する事!


これって5日前に遭遇した。


エンプーサ(カマキリ)じゃないのかな?


あの時は、撃退したけれど.....あの時に倒せていたら昇格していたの?


探す為の情報を冒険者ギルドから、あるだけの情報を集め!


5日前に遭遇した場所まで戻った。




......................................................




{町の周辺にある集落にて}


アンジェ此処にもアンプーサが、何日前に出てるんだって!


「被害はあったの?」


被害は無かったみたい!住んでる人の中に、元冒険者の人が居て撃退したって!


「引退した冒険者の人が居たのね!」


うん!


「それならば、此処の集落には表れないかもね!」


被害が出ている集落の情報も聞いたよ!


「そこに急いで行きましょう!」


そうしよう!




エンプーサの被害が出た集落は、この集落から1日離れた場所にあった!

町に戻る方角にある!




「ヨハン爺さん!何かいるかな?」


『おい小娘よ!儂を犬か何かと勘違いしてないかの?』


〈ヨハ犬!お手!〉


『儂のお手は、痛いぞ!覚悟しろ。.....せい!』


「女の子を拳で殴るとか.....最低だわ!」


『こやつが、儂を馬鹿にするのが悪い!』


ヨハン爺さんは、お手をしろって言われたから、手を前に出しただけだよ!


『レオン!御主は解っておるの!』


えへへへ!




鼻血を流しながら、アンが猛抗議している?




〈お手で殴られたら、ボクの身が持たないよ!〉


「アンも馬鹿な事を言ってないで、エンプーサを探しなさいよ!」


〈ボクに、味方する優しい人は居ないの?〉


≪.............≫


〈全員で無視するなぁ~!〉


『アン!静にしろ!』


「ヨハン爺!現れたの?」


『しぃーーー!』


≪ガサッガサッ≫


〈アーク・アロー〉


≪えっ!?≫


「この子.....馬鹿なの?」


『何で、相手を確認もしない内から魔法を撃つのじゃ!』


〈ボクには解るんだよ!〉


本当に?嘘じゃないよね?


〈ボクは嘘は言わないよ!〉





アーク・アローが飛んでいった方向に進んで見ると、首の辺りに土の楔が突き刺さったエンプーサが倒れていた。


アンの言った通りに、相手は敵だったのだ!


それも、右目に傷があるエンプーサである。




「この前のエンプーサだよね?」


そうだね?


『魔剣の傷が同じじゃから、間違えは無いじゃろうて!』


〈ボクが倒したんだよ!〉





鼻血を流しながら、アンは胸を張って威張っていた。


これが普通の状態なら、尊敬もできるのだが.....鼻血がね.....


まぁ~これで昇格試験は合格である!


後は、町に戻って冒険者ギルドに報告するだけだった。


そうして町まで、あと少しの所まで戻ってきたので、野営をはじめた。


今夜も何事も無く、無事に過ごせたらいいのだが、だがぁ――


人生とは何でこう甘くないのか?


その日の夜は、忘れられない夜になったのだ。


エンプーサが群れで襲ってきていた!


その数、3体である!




「戦闘準備!各個攻撃してよし!」


片目のエンプーサの仲間か?


『此処は平野だから、爆炎を使ってもいいじゃろ?』


〈お爺ちゃん!それは言わない約束でしょ?〉


『誰が、クソ爺だぁ~!』


こんな時に、喧嘩しないの!


『ファイアーカノン』


「平野だけど、手加減しぃ――」




アンジェの制止する程の爆音が、静かな夜の平野に木霊していた。


ヨハン爺さんのファイアーカノンの1発で、エンプーサが全滅!


そう.....文字通り全滅した!




「ちょっと!爺!素材も残ってないわよ!」


〈ボクの、取って置きの魔法を撃とうと思ったのに!〉


『飯はまだかの~?』


ヨハン爺さん.....誤魔化せませんよ!


『チッ!』


「何よ!その態度は!」


『助かったんじゃから、小さい事は言う出ないわ!』


〈ボクが1発撃てば、綺麗に素材だけは残したよ!〉





まぁ~相変わらずの遣り取りである!


こうしてパーティ「Gattino(子猫)」の昇格試験は無事に終ったのだった!




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