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02薔薇の髪

二話目です。まだ品種改良は始まりません。

ワシは復活した。ワシは死を超越した。

人類が何度も夢に見たであろう出来事をワシは今成し遂げた。素晴らしいぞ。

やっぱりワシは天才じゃ!!!


さてこれからどうするかのぅ? 本来なら今すぐにでも研究を始めたいところじゃが、少し状況を確認してからの方がよいかの。折角もらえたボーナスタイムなのじゃ、すぐに死んでしまっては勿体ないからの。まあワシなら今死んでもまたどこがで復活出来るじゃろうがな! ハッハッハ!!! 


えーとワシの体は子供かの? 体のバランスがとりにくし。肌もとてもすべすべしとるな。ワシも若い頃はこんな感じじゃった気がするしの。ただなぁ、この髪の毛は長すぎやせんか? ワシは男じゃぞ? 男で腰まで髪があるのは長すぎじゃ! 大体肌も白すぎじゃ! そしてこの胸はなんじゃ! 握りこぶしぐらいの乳があるぞい。ワシはデブでもないはずじゃのになぁ。あれーなんか忘れとるのかの?


(ジジイがボケているのでカットして2時間後)


いやおかしいぞ? この体は小さくてとてもデブには見えんし。どちらかと言えば痩せているな。ありゃりゃ? じゃあなんでワシはこんなに肌がきめ細かく、髪の毛が腰までスラッとサラサラしていて、更には胸まであるんだろう?うーんえーと、こーなるからー、、、、、

そうか! 思い出したぞい! ワシは女じゃったんじゃ! 


(未だにジジイ混乱中につき、カットして1時間後)


いや違う! ワシは男じゃ! 確か名前は、あれ? えーと、なんじゃったっけ? 名前が思い出せんなぁー。なら女だったのかな? いや違うなー。女の名前も思い出せんし。うーん。あれ、そういえばワシは一度死んだような、、、?


「そこの君、今何時だと思ってるんだい? 早く家に帰れって、ておい! なんだその格好は!!」  

 

なんか雑音が聞こえるのぅ。耳障りな音のする方向に顔向け、ワシの思考の邪魔をした虫けらの顔を見る。真面目そうな青年じゃな。ワシのことを心配しているのかもしれん。しかしな、ワシはそこらのボケたジジイ等とは違うのじゃ。超スーパーベリー天才な人類の秘宝じゃぞワシは。この無礼者め! ワシの考えることは人類にとってとてつもなく重要なことになりうるというのに。はぁ。確か前世もこんな奴がおったような気がするのぅ。無礼者には立場をわからせてやらんといかんな。 


「うるさい虫けら、話しかけるでない。貴様などワシの眼中にはないのじゃ。ワシの思考を止めるということはそれだけで人類の損失じゃぞ! 貴様が仕出かしたことの重大さを理解できたならさっさと立ち去れい。」


こうすればあとはワシのことを偉大な人物じゃと気付き、苦し紛れに悪態をついて去っていくいつものパターンじゃ。まあ所詮相手は虫けら、何を言われようが心は痛まんしな。

たまに理解しないでワシに話しかけ続ける不届きものもおったが、そんなカスはまれじゃ。こいつは見た感じの人相は悪くないからの。きっといつものパターンじゃろ。


「何を言ってるんだ君! ここはスラム街なんだぞ! 君のような上流の子は知らないだろうがな、ここは子供が何人も行方不明になっていることで有名な場所なんだ。あ! もしかして君も逃げて来たのかい? あぁそれならそうと言ってくれればよかったのに。 さあもう怖くないよ。お家に帰ろう。」


信じられん。こんなカスは初めてじゃ! ワシの話を聞いてなかったのか? ワシに話しかけること事態が罪なんじゃぞ? 大体ワシを何歳じゃと思っとるんじゃ。ワシは今年でろくじゅうー、あれ? ろくじゅうー、 あれ? 何歳じゃったっけ? 確か60は越えてたような気がするんじゃが、、。うーん。八十位言ってたかなぁ? あれれぇー? まあ年齢は良い! そんなことは関係ないのじゃ! 大体貴様のようなひ弱そうな若造に物を言われる筋合いわ、、、? あれこいつワシの2倍はあるぞ。こいつでかすぎるじゃろ。なんじゃその巨大なきんにくぅうう! やめろ!

ワシに触れるな! そんな軽々とワシを持つな!やめろやめろやめろやめろーー


「ハイハイ。怖かったねお嬢ちゃん」


(そうしてジジイが混乱している間に薔薇のように赤い髪をした8歳前後の非常に肌に艶があるため上流階級の子と思われる少女が町の衛兵に保護された)



ボケてきている人物が主人公で物語は進むのだろうか?

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