第96話 新しい仲間
女たちの強化を始めて1週間が過ぎた。ヴァルキリー候補以外の200人の方はもういいだろう。
多分これで自分の才能がある程度開花するはずだ。強化は希望があれば続けても良いが。
ヴァルキリーたちは午前中は訓練をしてもらっている。元々いる100人と新しく入る100人だ。
新しく入った方の100人はまだまだだが元からいる方は相当に強くなっている。
50人は魔人と同レベルに強くなっている。俺はヴァルキリー達の強さに応じて巨大ゴーレムを与えている。
マジックポーチは全員が所持しているので巨大ゴーレムを与えられたらそちらに保管収納してもらっている。100体あってもしまえるので安心だ。
ゴーレムは最初に魔力を入れておけば 活動することは可能だが破損した時は 自分の魔力でコントロールできなければならないなので実力にあったぶんだけ持たせるようにしている。
嫁達や従者達は100体持ってても何の差し支えもないだろう。
ヴァルキリーのトップの子には30体持たせている。一番下の子たちでも 10体は所持している。
戦の時は少数でも指揮官としてそれぞれが戦うことになる。全員の分を合わせれば約1700体を彼女たちに任せていることになる。
国境のパトロールに300体いるので今我が国には嫁たちや従者たちの分を合わせて約3000体の大型ゴーレムが配備されていることになる。
この大型ゴーレム俺、嫁、従者、ヴァルキリー以外の命令は聞かないように設定されている。だから奪ってどうのこうのできるものでもない。
各領地に軍隊のようなものはあるが 特に今のところ使おうとは思っていない。
それぞれの準備はこれでほぼ万全だと思う。いつ攻めてこられてもなんとかなるだろう。
人族領の家には朝のチェックに毎日1時間ほど行っているが最近は毎日こちらの方で寝泊まりしている。
ケットシーたちに任せておけば安泰だ。子供達も順次巣立って行ってるようだ。
嫁たちの領地も安泰のようだ。エレンミアとシャーロットは何もないときは領地の方に顔を出している。そんなに長い時間ではないのだが。
リリンは幻獣たちを遊ばせるのには人族領の家の方が都合がいいらしい。よく出向いて行ってるようだ。
あーそうだ。円盤の中で発見された赤青黄色の液体、あれは何だか分からないまま放置されていたんだっけ。
特に今は困ってないけど、有用な物なら使いたいな。害になるものなら処分してしまいたいのだが、どうしたもんかな。
ストレイジの中から3つの筒状の液体を取り出してみる。
「見てもわからんな。そうだ鑑定してみよう。何かわかるかもしれない」
『サーチ』
古代の遺物。生命体を分離したもの。
「はーどういうことだ。なんで生命体を分離する必要があるのだ。これはやっぱりルイーネたちの言うとおりかな」
「害悪だったもので分離しておいたっていうところか。殺せなかったのかな」
「となるとこれを外に出したら厄介ごとが増えるわけだな。ただ何とかすることができればこちらの戦力になるな」
「開けた時はもう終わりだからな。よく考えないとな」
「···だめだ考えても全く何も浮かばん」
俺はルームで実験をしてみることにした。何かあった場合はルームの入り口をとじて転移で脱出しよう。
お風呂場の浴槽にこの3本を開けてみることにした。
密閉されているので開けると言っても壊すしかないのかな。
いや密閉じゃなくてこれネジ式だ。筒の下がネジになってる。ネジを回して 抜いてみる。
黄色い液体が出てきた。それを浴槽に開けてみる。一本3リットルぐらい入っている。
同じ要領で青の筒と赤の筒も開けてみたまだ混ぜてはいない。
意を決して浴槽の中に青い液体と赤い液体を入れてみた。
白い気体がもうもうと立ち上る。
「これは浴槽の外へ出た方がいいかな」
だが間に合わなかった。俺は白い霧の中で不思議な体験をする。
これは誰かの記憶か?記憶が頭の中に流れ込んでくる。
今とは違った古代文明が栄えているのが見える。作業用のゴーレムらしいものを作っている。人型だな。人と同じくらいだ。
毒水の中に落ちたのか。それで液体とか気体とかいっぱい周りについて巨大化したわけか。
この毒水は何だ?人間がいっぱい死んでいくことから、毒っていうのはわかるけど細菌みたいなもんか。
細菌に感染したこいつがうろうろしたもんで人がたくさん死んだ理由か。
その後、細菌だから殺菌されたわけね。いろんなもので殺菌されてドロドロに溶かされて、そしてあの3本の筒に封じ込められたわけか。
なるほどねえ。こんなものを見せるということは知能があるということか。
なんとか形が形成できるといいのだがな。あれ?形は形成できるのか。どんどん形ができてくる人型のようだ。
俺に触れてくる。なんだろう。あーなるほど、俺の知識を認知したいわけね。
形がどんどんついてくる。女の子になった。まあ俺の潜在意識の中には女の子しかないのかね。男よりはいいか。
水色の短い髪、美乳だ。すらっとしている。 15、6歳に見える。
「話せるか?」
「プミ、あ、あー、はい、大丈夫です。ご主人様」
「プミ、私役にたちます!溶かさないで!」
何?プミって?まあいいか。
「あー大丈夫だよ。悪さをしない限り 溶かしたりしないよ」
「プミ、悪さしません!」
「お前の名前はアベイルだ。今日から俺の従者だ」
「プミ、はい私はアベイル。今日からご主人様の従者です」
これも生命体なんだろうけど何やらいろいろ混ざっててよくわからん。
人工生命体になるんだろうな。もう少しできることを増やしてやろう。
なんでも覚えられそうなので俺は自分の知っている魔法を一通りかけてやった。もちろんが弱くだが。
人間の形はとれるし、スライムみたいに分裂もできるし、ひとつにもなれる。
だが核があるわけではないので特に弱点もない。最後に俺の魔力を大量に与える。これで魔法も使えるはずだ。
「プミ、ご主人様、気持ちよくて心地よいです」
「そうかいそれは良かった みんなに紹介しよう」
あれ人型から丸くなった。スライムみたいだ。今肉まんぐらいの大きさになって俺の方に乗っている。目があるからなんとなく可愛い。
ルームから出てみんなのいる方へ行く。
「みんな紹介しよう。あの筒状のカプセルにの中に入っていた生命体。アベイルだ」
「プミ、アベイルです。よろしくお願いします」
そう言ってアベイルは人型になった。女性の姿だ。
「また女の子ですの」
「もう驚かないっす」
「よろしくなのー、アベイルちゃん」
「どちらかと言うと私たちの仲間ですね。私はルイーネです」
「アイだ。よろしく」
「あはん、ネフィです。私負けません」
「かわいいわー。バイモンよ」
「よろしくな。フレイムだ」
アベイルは甘えっ娘のようでずっと俺にひっついている。それを見たネフィちゃんがやきもちを焼いている。
「大魔王様から離れてよね!あはん」
「プミー」
今度はネフィちゃんにくっついた。 誰でもいいのかひっついてられれば? そうでもないのか。好みはあるらしい。
「あん。かわいいわ」
「プミプミー」
仲良くなったようだ。




