第84話 偵察と準備
「おう、気がついたか。エレンミア」
「心配かけてすみませんす。もう大丈夫っす」
「よかったよかった」
「みんなに渡しておくものがある。今回の敵はアンデッドや毒系の者が多い。毒を治療できるのは今のところ俺だけだからポーションにしておくのでみんな持っておいてくれ」
「あと今回、熱病なんてのもあったがこれはエクストラヒールで十分治せるのでこちらもポーションにしてある。余分に持っておいてくれ」
「これは俺の予想だがルシファーとベルゼブブは手を組んだようだ。2人で協力して俺たちの方に攻めてくるだろう」
「今まで以上に厳しい戦いになる。だから今は準備を少しでもしたいと思う」
「ルイーネとアイはゴーレム作りを頑張ってくれ。俺の魔力を封じ込めた宝石を10個渡しておく。これだけあれば十分できると思う」
「わかりました。マスター」
「少しでも多く作っておきます。ボス」
「エレンミア、シャーロット、ネフィ、フレイムはできたゴーレムを受け取りに行ってくれ。新しいストレイジを渡すから」
「リリンとルイーネは国境沿いの偵察をしてくれ」
「俺はもう少し中央の様子を探ってみる」
ゴーレム作り組、受け取り組を転移で 俺の領地まで送る。
その後円盤を出して偵察に出てみた。 リリン達ももう出たようだ。
「ベルゼブブの国の首都は北の方だって聞いたな。ちょっと様子を伺ってみるか」
円盤は速い。これぐらいの距離なら30分か40分で着く。
上空からベルゼブブの領地を見てみると発展した町がたくさんある。
農業も盛んに行われているようだ。統治が行き届いてるっていう感じだな。
しばらくするとやたら高い建物がある都市が見えてきた。きっとあれが首都だろう。
首都上空で円盤の方を止めて俺は外へ出てみた。フライで飛んで体を透明化して町へ降りてみる。
一番高い建物に近づいてみた。中に入ってみると、なんとこの間ぶっ飛ばした魔人がうろうろしているではないか。
えーと確かプルトンとか言ったな。
「ベルゼブブ様、ルシファーなんかと手を組んで大丈夫かな。カタカタ。援軍を出すって事だったがあてになるのかな。カタカタ」
やっぱり共闘する気だな。なるほど。もう少し行ってみると、この間自爆して死んだことになっている魔人もいた。
「くそー俺も南の方に行きてえなあ。 しかしこの体じゃまだ不完全だし。復活までまだ時間がかかるな。ちくしょうめー!」
爆発しても死なないなんてなんてやつだ。今の話だと強いやつはみんな南の方に行くっていうことか。じゃあ東の方はどうする気なんだ。
俺はまた円盤に乗って東の方の国境付近を見に行った。
国境は小国家群の時と同じで大きな地割れがたくさんできていた。
地割れがないところは高い塀を立てて守っている。それが1キロぐらい続いてるような感じだ。
守ってる者はほとんどいない。必要最低限の者しかいないようだ。
「なるほど主力は全部南へ振り向けちゃったんだね。それじゃあこのまま帰る手はないな」
俺は女に変身して燃える大岩を塀に向かって落とす。100メートル位で3か所は壊れたようだ。
これで修理をするなり守りをするなり 人手が必要になるだろう。
円盤を収容して転移で前線基地に戻ってきた。リリン達はまだ帰ってきてないようだ。
しばらくするとリリン達が帰ってきたので様子を聞いてみる。
「主力は南にたくさんいるのー」
「数で言うとどれくらいだい?」
「兵隊は10000位でーす。魔人は70体はいるようでーす」
「そんなにたくさんか」
「東の方はほとんど何もいませんでしたねー」
「やっぱりそうか。戦力を集中させて こちらを叩こうというわけか」
「あと3日もすると攻めてきますよ」
「3日間か。準備期間としては短いなあ」
3人でゴーレム作りをしているところに転移する。ゴーレムは今日だけで300体出来上がったようだ。
「ルイーネ、アイお疲れ様。すまないがあと3日で敵が攻めてくる。なるべく多くゴーレムを作ってくれ」
「もちろんですマスター。徹夜して作り上げます」
「同じです。ボス」
「すまんな」
俺は今できているゴーレム500体ほどをメデューサに渡すことにした。
これでなんとか城壁は守れるだろう。しかし、まだ足りないな。
俺は自宅から魔導砲を取り外して持ってくることにした。
数にして5台。これは全長10メートルほどの大砲で色々な魔法を打ち出すことができる。遠距離攻撃が可能だ。
ヴァルキリーも連れてくるか。俺はシードラゴンに転移するのだった。




