第70話 お宝奪取作戦
翌朝アンドロ·マリウスの家に行ってみる。サーチをしてあるのですぐわかった。
なんだ?洞窟に住んでるのか。面白いやつ。
アンドロ·マリウスのステイタスにはシーフや義賊の称号があった。
おそらく義賊として稼いだ金は民に分け与えているのだろう。
「おーい。アンドロー、起きてるかーナオトだー!」
「なんだ?···ああ···お前か。シャー」
「今日はまじめな話をしにきた」
「シャシャー!はーん。それで俺に手を貸せっていうわけか」
「まあ、そんなとこだ」
「それでお前は俺に何をくれる。シャー」
「お前の欲しいものをやろう。俺の嫁はやらんぞ!」
「シャー。それならよ。俺にも取れねえお宝がこの先にあるんだ。そいつを取ってきてくれたら考えてやってもいいぜ。シャーシャー」
アンドロの話では、この先に翼竜が住んでいる谷があるそうだ。
そこには翼竜が集めたお宝がたくさん眠っているという話だ。翼竜の数も100匹を超えるということでなかなか取れないというのだ。
「そのお宝を取ってくれば俺の仲間になるって言うんだな」
「シャー。おおいいぜ。俺も男だ二言はねえ!」
アンドロの棲み家から10キロぐらい西の方に行った所に翼竜がたくさん住んでいる谷があった。
「確かに翼竜がたくさんいるな。しかし、どいつもこいつも最低でも10メートルはあるな。でかい奴だと50メートルはあるのがいる。そんなのが100匹以上もいるぞ。どうやって取ればいいんだよ!こんなの」
「シャー。だからさ。人の協力を得るってのはそれだけ大変っていうことさ。シャー。まあ頑張れや」
アンドロは言うだけ言ったら帰っていった。
確かにキラキラ光ってるものはあるから金銀財宝はあることはあるなあ。
くそう。無茶苦茶言いやがって。しかし、どうするか。
「みんな何か良い考えはないか」
「はーい。はい!はい!はい!!」
「それではリリンくん」
「リリンの幻獣のブレスでぶっ飛ばしまーす!」
「却下!それじゃこの谷がなくなっちゃうでしょ。お宝もみんな吹っ飛んじゃうよ」
「ブー」
「それじゃあ睡眠薬で眠らせてから取るというのはどうっすか?」
「うーん。効果はあるかもね」
「バイモンさんに透明化してもらってマジックポーチで宝を集めるというのがいいのではなくて?」
「うむ。その手もあるね」
「あのでかい翼竜に効くかどうかだね」
「それではマスターが全部の翼竜をひきつけている間に我々がマジックポーチを持って宝を奪取するというのはどうでしょうか」
「うん。いいかもね」
「問題はあのでっかい翼竜が怒って逆襲してきた時にどうするかっていうことだ」
「あん、逃げま〜す」
「ぶっ飛ばすのー」
うん。まあどっちかしかないなあ。しかし、これで俺たち完全に悪役だな。
嫁たちの意見を全部取り入れ最初に俺が催眠をかけ、その間にみんなが透明化して宝を奪取する。
気がついたものがいたら俺が全部翼竜を引き付ける。このパターンで行くことにした。
『スリープ!スリープ!!スリープ!!!』
これでだいたいの龍が寝てくれた。しかしやっぱりあの50メートル級のが5体起きている。
俺はその5体に向けてサンダーストームを放つ。あーみんな怒った!飛んで追っかけてくるー。
赤い翼竜が2体、黒い翼竜が3体。刀で切るのもかわいそうなので素手でぶん殴ることにした。
魔力を込めて重力も加えて思いっきり張り倒す。
ドカン!ボガン!ゴガン!グガン!ガガン!
翼竜たちは5体とも地上に落ちていった。俺はあとを追いかける。
「さあ今のうちですわ。どんどん宝を回収しましょう」
「そうっすね。どんどんやるっすよ」
「楽しいのー前にナオトとやった魚取りみたいなのー」
「あのー魚とりって何ですかー」
「ずっと前にねー、ナオトと2人で川をせき止めて魚をたくさんとった事があったのー。それを思い出したのー」
「はあ〜ん。いい思い出ですね〜羨ましいです〜」
「奥様方この下の方にある翼竜の死体はどうしますか。人族領なら高く売れそうですが」
「そうね。これも拾っておいたほうがいいですわね」
「了解しました」
「しかし、たくさんあるっすね。あと1時間はかかるっすよ」
「向こうは音がしなくなったようですよー決着がついたんですかねー」
「ナオトだから大丈夫なのー」
「ふう。どうやら無力化できたようだ」
「貴様は何者だ!妾達エンシェントドラゴンを手玉に取るとは···」
「おお、しゃべれるのか」
「悪かったな。どうしてもここら辺に落ちてる財宝が欲しくってな」
「妾達をどうするつもりだ」
「どうもしやしないよ。財宝集めたらすぐ帰るよ」
「そうか。ううむ···」
「どうした?大丈夫か。このぐらいなら死ぬことはないだろう」
「いやタマゴが···」
「卵があったのか。それは悪かったな」
俺は魔力を赤い竜に送ってやる。
「これは心地良い魔力だな。これなら大丈夫そうだ」
「そりゃよかった。じゃあな」
「······」
俺たちは全員無事合流することができた。
「いやーよかったよかった!」
「上手くいきましたわね」
「あそこに女の子がいるっすよ!しかも裸っす」
見ると15歳くらいの赤い長い髪の女の子がこちらをにらんで見ていた。
「どうしたのー痛いのー?」
「その男に暴力で無理やり···」
「「「「ええーー!!!」」」」
「ナオトさーん!いくら何でもこんな可愛い娘に暴力をふるうなんてー···」
「魔王様〜ぶつなら私を〜」
「みんな何を言っとるんだ。こんなとこに人間がいるわけないだろ。こいつはエンシェントドラゴンだ」
「「「「「えーー!!!」」」」」
「チッもうバレちまった」
「それで俺たちに何の用だ」
「あたいたちはよ。この谷で平和に暮らしていた。だがそこにいきなり魔王が現れてあたい達の里をめちゃくちゃにした!」
「うぐ···」
「おっ母は身重で動けねえ。3人の弟たちはぶちのめされて這いつくばっていた」
「うっ···」
「みんなを無事に返してほしくば、お前は一生俺について来て奉仕をしろ!グヘヘへと迫られた」
「うぅ···かわいそうなのー!ナオト悪の大魔王なのー!」
「おいおい··で、お前はどうしたいだ?」
「強くなりてえ。お前は武器も使わずにあたいたちをぶちのめした。強くならなきゃみんなに顔向けができねえ!」
なるほどね。それが本音か。しかし面白いやつだね。
「名はなんと言う?忠誠の証を見せろ!」
「名はフレイム!」
その後彼女は土下座した。
「よし、共を許す!」
変な仲間が増えた。




