第68話 従者ネフィ
「ネフィちゃん!3位入賞おめでとう」
「「「「おめでとう」」」」
「これはプレゼントだ。巨大化した時に使ってくれ」
「あ、ありがとうございます〜」
渡したのは鋼鉄の超巨大ハンマーだ。
長さは10メートルぐらいある。先の円柱部分は直径が4メートルってところだ。
彼女にしか使えない武器だと思う。まさかここまで勝ち抜くと思っていなかった。しかし、作っておいてよかったー!
「魔王様〜ありがとうございます〜ネフィうれしいです〜」
「一度帰ってアザゼルに報告してきたらどうだ?ここまでの戦士になったんだから」
「それなら魔王様と勝負させてください〜」
「何で?」
「魔王様が目標なんです〜だから自分がどれくらいか知りたいんです〜勝てるなんて思ってません〜」
「そうか。わかった」
俺たちは闘技場に移動する。
「ここでいいだろう。さあ巨大化してかかってきなさい」
「はい!」
彼女は巨大化した。約20メートルになった。ん?前より大きくなっているな。それだけ強くなっているってことか。
ネフィちゃんは高速でハンマーを振り回してくる。当たったらぺちゃんこになってしまう。
軽くよけて足に蹴りを入れる。だが効いていない。魔法を使えば一撃で終わってしまうのだがそれでは意味がないので体術のみで勝負している。
足がダメなら上半身を狙う。すると大きな胸にパンチが当たってしまった。ぼよよーんと吹っ飛ばされる。
「む、やるなネフィちゃん!」
「魔王様いや〜ん」
「ナオトのバカー!」
「鬼畜〜」
「エロ魔王ー!」
ああ、うるさい。しかしすごい力だな。元々は3万程度としたら10倍になったら30万か。力だけなら俺に匹敵するな。
俺は素早くネフィちゃんの体をよじ登る。首の後ろに鋭い手刀を浴びせかける。
どうやら効いたようだ。ネフィちゃんは気絶した。元の大きさに戻った。
すぐさまエクストラヒールをかける。
「いやー強くなったな」
「魔王様、ちょっと本気になってくれてありがとうございます〜」
「力ならば互角だったぞ。それじゃあアザゼルんところに行ってみるか」
「はい〜」
嫁たちと従者を連れてアザゼルの城へ転移する。アザゼルに取り次いでもらう。
「おお、ナオトじゃねえか?どうしたんだ」
「ネフィが一人前になったんでな。報告に来た」
「何言ってんだよ。いくらなんでも···この間別れたばかりじゃねえか···って、おい!」
「ネフィかー!」
「お父さん〜」
ふたりはしっかりと抱き合っていた。
「いい女になったじゃねーか。ネフィ」
「そうですか〜?」
「まだだ。見てもらいたい物がある」
巨大化したネフィちゃんを見たアザゼルは驚愕していた。
「信じられん!サキュバスが巨大化するとは。確かに祖先の中には巨人族の血が混じってはいるが···それがなぜ今覚醒するんだ?やはりナオトの魔力か?」
「約束を果たしたぞ」
「ああ、すまねえな」
「ネフィちゃん元気でね」
ネフィは恨めしそうな眼でこちらを見ている。
「何だネフィ。あっちの方がいいのか?」
「え?」
「ふふ···行ってこいよ。思うがままに生きよ」
「ありがとう〜お父さん!」
「その代わり戦の時は駆けつけろよ。幸せにな!」
「はい〜!」
ちょっ、ちょっとこれどういう展開なの?まるで家に嫁に来るような感じじゃないの?うーん。
なんか図られたような····まあいいか。ネフィちゃんはいい娘だし。
しかしいいのか?中身はリリンより若いぞ。うーん。
こんなことを思いながらシードラゴンに転移で帰ってきた。
俺は前々から考えてきたことをみんなに話す。
「魔国の西側は小国家がたくさん集まっている。この中には優秀な者もいるはずだ。是非俺たちに力を貸してもらえる者を探したいと思う。どうかな」
「戦いに敗れたり戦いが好きでなかったりする者が住んでるような山深いところよ。簡単に協力を得られるとは思えないですわ」
「うん。それもあるがまあ交渉してみてということで。いいやつもたまにはいるだろう」
「わかったのー」
「そうっすね」
「わかりましたわ」
出発は明日の朝。移動はエレンミアの車で行くことになった。
今魔国はアザゼル達の魔王連合国対魔王ルシファーの王国。魔王アスタロトの王国対魔王ベルゼブブの王国が戦っている。
これに参加しない魔王達は大陸の西側に追い詰められている。今回はそこを巡ろうということなのだ。




