第56話 激闘
「うあー、この音は何だー?」
頭が痛い!体の自由が奪われる!
「ルイーネ!この音の主を何とかしてくれ!たぶん空にいる」
「了解しましたマスター」
そう言ってる間にも炎の塊が俺のところに飛んでくる。バリアーを張って防ぐ。
「クソ体が思うように動かない」
現れたのは騎士風の姿をした下半身が馬の男とやっぱり騎士風の姿をした馬にまたがった槍を持った男とワニにまたがった鉄球を持った大男だった。
「お前らルシファーの手の者だな?」
男たちは黙って俺に攻撃を仕掛けてくる。暗殺ってとこか。
やられてたまるか。しかしこの音をなんとかしないとまともに動けんな。
3人に向かってエクスプロージョントルネードを撃ちまくる。みんななかなか頑丈で平気な顔をしている。
「参ったな。どうするか」
俺はもう1回エクスプロージョントルネードを連発する。その隙にルームへと逃げ込んだ。
「おおっ、ここの方がまだ動けるぞ。 しかし困ったな。どうするか」
ルームは俺の腕輪が入り口になっている。今は地面の上に置いてある状態だ。
下から見て、今上をワニに乗った大男が通り過ぎていた。俺は下からミスリルの剣でワニの体を突き刺した。
なかなか刃が通らなかったが、何とか通した。サンダートルネードを流し込む。
ワニが倒れた。ルームから飛び出してすぐにクイックをかける。
『クイック』
1回では足らなかったので、もう1回かける。
『クイック』
こりゃ体に良くないな。車で言えばブレーキをかけながらアクセルを踏んでるようなもんだからな。だが仕方がない。
下半身が馬の騎士風の魔人は馬の口から炎を吐いてくる。それをかわして もう1人の魔人に立ち向かう。長い槍を生き物のように操って攻撃してくる。
「なかなかやるな」
ワニがいなくなった大男はでかい鉄球を振り回してくる。
どうも動きが本来のものではないな。ちょっと鈍い。ここから先は剣で倒すしかないか。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「早くこの音の主を探して何とかしなければ···マスターの戦いが不利になる」
しかしどこにいるのでしょう。マスターは空にいると言っていましたが。
体を霧状にして探っていますが、なかなかいません。おっと!何かに当たりましたよ?これですね。
今度は体をトゲトゲにして相手に無数に打ち込んでみました。
うん?手応えがありませんね。代わりに何か黒いものが落ちてきました。
「いでよ!力の精霊!」
「精霊使いですか」
鋭いトゲトゲを黒い精霊とやらに打ち込むとスーッと消えていきました。
「出てきなさい。いるのは分かっています。もう逃げられませんよ。私の体の一部がついていますからね」
「何なのあなた?生き物じゃないわね」
姿を現しました。これはびっくり···現れたのは銀髪が肩まである150センチぐらいの可愛い妖精タイプの女の子でした。
「うーん···」
私は敵を殲滅から捕縛に切り替えました。なぜかって?それは···
この娘に力を使われると面倒です。ここは一気に勝負を決めさせてもらいます。
体を柔らかくして相手を包み込んで います。もがいているようですが動かなくなりました。これで終わり。任務完了です。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「おお···体が動くようになったぞ!こうなれば話は簡単だ!」
相手に向かってサンダーストームとエクスプロージョントルネード連続して打ち込む。
どうやら効果はあったようだ。長い槍を持っている騎士風の魔人の馬が倒れた。
その間にも鉄球が飛んでくるが、それをなんなくかわし長槍の魔人の懐に飛び込む。右腕を切り落としてやった。
「ぐあっ!!」
さすがにもんどりうって倒れた。これでもう槍は使えまい。
下半身が馬の騎士風魔人の横に転移して馬の頭を斬り落とす。バランスを崩して倒れたところを心臓部分に剣を突き立てとどめをさす。
鉄球魔人は相変わらず直進して突っ込んでくるがその脇を通り過ぎて腹を切り裂く。
腹に剣を突き入れサンダーストームを流し込む。
長槍魔人にはエグスプロージョントルネードを連続で打ち込む。どうやら終わったようだ。
「ルイーネ!そちらは大丈夫か」
「はいマスター問題ありません」
「この娘は何?」
「音を出していた魔人です。捕まえました」
あーなるほど。殺そうと思ってたけどあんまりかわいいから捕まえて来たというところか。
ルイーネらしい。
「それで···これどうすんの?」
「マスターに仕えさせます」
「えー!できんのか?」
「はい!」
「おおっ気がついたみたいだ」
「うう〜ん···あれっ!私負けちゃったの?」
「はい敗北しました」
「仲間は?」
「マスターに全員倒されました」
「ええーーー!!!」
「戦い殺されますか?それともマスターに仕えますか?」
「え?」
「精霊使いなんだろう?できれば仲間になってほしい。中々にいい能力だし殺すには惜しいから」
彼女は動かなくなった仲間たちを見る。考えているようだ。
「私の能力が惜しい?」
「そうだ。このまま帰っても処罰されるだけだろう。ならば俺と共に来ないか?その様子じゃあんまりいい扱いはされていないんだろ?」
「····しかし負けたからって···すぐに主を変えるのは···」
意外とまじめな娘なんだな。
「それじゃあしばらく共に行動してみては?だめなら開放するからさ」
「···はい···」
「俺は魔王ナオトだ。それで君の名前は?」
「バイモンです」
「話は決まりましたね。それじゃあ服を全部脱いでください」
「な、なんで?」
「いつまで敵の服を着てるなんて忠誠心に欠けます。こちらと着替えてください」
「ええーーー!今すぐ?」
「仮にも命を助けられて共に歩むと決めたのですから忠誠心を見せるべきです!私なら」
ルイーネはその場で素っ裸になった。うわー幼女の裸見てもしようがない。
「マスター!どこに行くんですか?」
「いや、ちょっと席を外そうかと」
「マスターが見てないと意味ないでしょうが!」
「はあ···はい」
結局バイモンはそこで着替えて一緒についてくることになった。




