第50話 決着
もう10分以上空中戦をしているが俺の攻撃はほとんど当たらない。
サタナキアのやつ、羽をバサバサさせて何をしてるのかな。まさか飛ぶ練習でもあるまいに。
何かあるのか?あーなんか心地いいぞ?···これはまずい···俺はすぐに距離を取る。
あの音を聞いてると、だんだんやる気がなくなってくるな。これはなかなか手強いな。
魔法はほとんど効かないし···近づいて攻撃しようとすると、あの『安らぎの言霊』ってやつが聞こえてくる。
あれで女たちはコントロールされてしまうわけか···なるほど。
物理攻撃で決着をつけるしかないな。しかし、ずっと近づいてるのも危険だしヒットアンドアウェイしかないか。
魔導バズーカを用意する。ウィンドカッターを打ちながらそれを囮にしてバズーカを打ち込んでみた。
やはり見え見えだったようで簡単に避けられてしまった。
俺たちは真っ向勝負で剣で斬り合う。しかし有効な打撃が与えられず鍔迫り合いになる。
相手の剣には電気が通っておりビリビリとこちらも痺れてくる。だが電気には耐性があるので大丈夫だ。
手がふさがってるので足からグラビティを出して相手に圧力をかけ全力の一撃グラビティスラッシュを打ち込んだ。
しかし左腕の鎧部分で受けられてしまった。だがしばらく痺れて使えまい。
お返しにやつの回し蹴りを脇腹に食らってしまった。
「うぐっ!」
サタナキアの体から黒いモヤモヤしたものが俺にまとわりつく。さっきより強力だ。本気で取り込みに来たな。
だがここで逃げるわけにはいかない。気をしっかり持って魔力の塊を相手の腹にめがけて放つ。
やつは何とか避けるが、その間に俺の剣を右肩に受ける。胸まで切り裂いたが相手に組み付かれ、そのまま地上に堕ちていく。
地面に落ちる瞬間、頭突きをかまして何とか上になって落ちた。だが俺も腹にやつの蹴りをもらってしまった。
すぐに飛び退いて戦闘態勢をとる。
「この野郎···なかなかやるな」
「私を傷つけるなんて万死に値するわ」
「そんなに死ねるかい!!」
相手は素早く剣を拾って体制を整えようとしている。
すぐさまウィンドカッターをまとった剣で足に切りつける。何発かは当たったが逃れられてしまった。
奴の左手から雷魔法が飛んでくるが土魔法で壁を作る。仕方がない、今のうちに腹の回復をしておこう。
エクストラヒールをかける。相手も回復したようだ。肩の傷がふさがりかけている。
俺は土の壁に隠れて魔導バズーカを用意する。相手すぐ近くに転移してバズーカを発射する。
避けきれずに半分は当たった!左半身が血まみれになっている。やったぜ!
すぐさま剣を打ち込むが返されて手裏剣を2、3本左足に食らってしまった なかなかしぶといやつだ。
「回復はさせん!」
グラビティを真正面から打ち込む。足に刺さった短剣を抜いて投げつける。
その間に間合いを詰めて剣で斬りかかるが防がれた。
右手を剣からはなしてエクスプロージョントルネードを脇腹の傷口に打ち込む。
さすがに効いたようで、やつはもんどり打って倒れた。俺も爆発に巻き込まれて吹き飛び、あちこち血が出ている。
まだだ!まだ終わってない!続けてサンダーストームを打ち込む。
「どうだ少しは効いたか」
俺はエクストラヒールを重ねてかける。相手はまだ立ち上がろうとしていた。
「ぐはっ···おのれ···貴様を倒すまでは···ぐぐ」
俺はミスリルの剣でやつの心臓部分をつきサンダーストームを流し続ける。
なんとか魔将軍サタナキアを倒すことができた。
「はは···なんとか倒したぞ。しかし疲れた。周りはどうなっている」
でっかい龍やら蛇やらが相手陣地にどんどん進んでいる。もう大勢は決しているようだ。
掃討戦に移っている。嫁たちは無事か?
『サーチ』
みんな健在なようだ。よかった。
「エクストラヒール!」
これでなんとか大丈夫かな。皆のところに合流した。
リリンの幻獣達は限界が来て10体が帰ったようで減っていた。
エレンミアとシャーロットの部隊は 1/3がやられていたが彼女らは無事のようだ。
ルイーネはまだまだ元気だった。
掃討戦でかなり敵を削ってやったので 本陣まで逃げて帰れたのは1000人を切っているはずだ。
俺たちは勝どきをあげた。
「ついに勝ったぞー!!」
「「「「「おーーー!!!」」」」」
俺達も全員リリスの本陣まで引き上げた。
「ナオト、今回はご苦労だった。お陰でサタナキア軍を壊滅させることができた。娘の借りも返すことができた」
「約束は守ったぞ」
「うむ。更に今回の勝利で魔王ルシファーは講和を求めてきておる」
「講和?一応方がついたということか」
「奴の領土の1/4は我が国のものになる。大部勢力を削ぐことができた」
「そんなもんかね。まあ向こうにも民はいるだろうし、根絶やしというわけにもいかんだろうな」
「まあ、そういうことだ」
「これからどうするんだ」
「妾は戦後処理が色々とある。直人達はこの後、戦勝祝賀会に出てもらいたい」
「祝賀会?出ないとだめなのか?」
「まあな。あまりに目立ったからのう」
助っ人に来ただけなのだが、まあ仕方がないだろう。




