第4話 約束
リリスに聞いたところ北大陸が魔族領で大陸の北側1/2に当たるそうだ。 残りの南側1/2が 人間や他の種族が住んでいるということだ。
他の種族というのはファンタジー小説によく出てくるエルフやドワーフ、獣人なんかかな。ちょっとワクワクしてきたかも。
魔族領の南側は山地や山脈があり強力魔物がおり 人族との境界線になっているそうだ。魔族といえどその魔物の群れを誰もが超えられるわけではないということなのか。 なるほどー。
魔族領は今戦国時代のようで、それぞれで戦いをしているということだ。今は内戦状態なので人間の国を攻めようとは思っていないようだ。
大きな派閥は4つということだが小さいものを含めると10を超えるらしい。
リリスもとりあえず同盟を組んでいるようだ。ちなみに彼女の派閥は大きいものの一つらしい。
今敵対しているのは魔王ルシファー軍。魔王ルシファーを筆頭に魔将軍アガリアレプト、魔将軍ルキフゲンロフォカル、魔将軍サタナキアの3魔将軍がいる。この3人が魔王並みに強力なのだと言う。
それに対してこちらは魔王アザゼル、魔王エキドナ、魔王メデューサ、そして魔王リリスの四人で相手をしていると言う。
単純に絶対数で ルシファー軍の方が多いようである。何体か強者もいて苦戦しているのだろう。
人間のことはあまりわからないそうでいくつか国があったり、騎士がいたり剣士や魔法使いがいるとのことだった。 もちろん農民や商人も役人もいるそうだ。
こちらの世界はこちらの世界で。しっかり成り立っているんだな。
リリスの魔法で人族領へ送ってくれるそうだ。これは助かるな。魔法って本当に便利だな。うん、ここは適当に返事しておいていざとなればさよならだ······ふふふふふふ。
しかし俺も魔法が使えるようになるって言ってたな。もし使えたら便利だろうな。強くなったら自分の世界にも帰れるのかな。
「それでは頑張って強くなるのじゃぞ」
「はい、わかってますって」
勝負に負けたこともあって、俺はリリスを助けることを約束させられた。 まあ、あそこで断ったら殺されてたかもしれんので仕方がない。
この魔法は人を転移させられる魔法のようだ。ファンタジーだなあ。自分の周りが光に包まれやがて真っ白になって消えた。
「 ふふふふふふ·····行ったか」
「おいリリス、あれが今度召喚した戦士か?」
「おうアザゼルか。そうじゃ、今回の召喚魔法は当たりだったようじゃな」
「しかしよう、あんな約束で戻ってくるんか」
「何、大丈夫じゃ あやつは優しい それに ちゃんとおまけも付けたしの」
「ほう、期待してるぜ」