第36話 大勝利
幻獣たちの間を抜けて約500体の魔物たちが迫ってくる。それを迎え撃つのはエレンミア、シャーロット、ルイーネとゴーレムたち。
「一匹でも多く倒すっす」
エレンミアは大鎌を振るい魔物たちを 粉々に粉砕していく。
速くて重い攻撃だ。あの旋風の中に巻き込まれたものは全てバラバラにされてしまう。なかなかの使い手に育ったものだ。
さらに炎の魔法を付与することができる。大鎌をふるとファイアーボールやファイアーランスも飛び出てくる。
「どこからでもかかっていらっしゃい。全て倒して差し上げますわ」
シャーロットは大剣を使い魔物たちをバタバタと倒していく。
彼女は剣に風をまとわせることができる。一振りするとウィンドカッターが無数に飛び出してくる。なかなかの攻撃だ。
「マスターに歯向かうなど言語道断。私が全部倒します」
ルイーネは一応剣は持っているが自分の体からトゲを伸ばして魔物たちを刺し殺していく。
どこから出てくるかわからない。全く恐ろしい子。
普通の服は着ていてもすぐボロボロになってしまうので、今彼女はビキニアーマーを着ている。
13歳ぐらいの見た目でツインテールにしてビキニアーマーとは何とも過激な格好だ。
側面から帝国兵の一団が本陣に向かって攻めてくる。その数は約1000。冒険者たちが迎え撃つ。
「よーし、俺は敵の本陣を攻めるぞ」
フライで飛び上がりハイレーザービームを打ち込む。敵陣にまんべんなく打ち込んだ後、次は炎の魔法ファイヤートルネードだ。俺は魔法を撃ちまくる。サンダーストームも目一杯、力を上げて打ち込み続ける。
さすがに100発以上打つと疲れて地上近くに降りてきた。
「ちょっとは効いただろう」
帝国軍 トニーレッド将軍の本陣
「何なんだあいつは?あっという間に部隊がズタズタだ」
「あいつ1人で、化け物か!」
「あんなのがいるなんて聞いてねえぞ」
「将軍!ここは一旦引きましょう。このままでは全滅します」
「おのれ···どうしてくれよう」
サンダース·ホールドアウト伯爵の本陣
「伯爵!帝国軍が引いていきます。冒険者ナオトがやってくれました」
「うむ。わかっておる」
「しかし凄まじい力だな」
最前線 グレートホーキンスの本陣
「側面から攻めてきていた帝国兵が引いていきます。どうやら本隊が撤退を始めたようです」
「そのようだな」
「ギルドマスター!この後のどうする?追撃するか?」
「いやこちらも損害が出ている。一旦待機だ」
「幻獣たちが前に進んでいきます」
「リリンのバカー、勝手に前に出るなよー。軍には軍の規律というもんがあるんだぞ」
「サーチ」
「いけー!みんなやっつけろー!!」
「あーだめだ。完全にハイになってる」
「しょうがない。一旦押すけどタイミングを見計らって引くよ」
「そうしてくれ。逆撃を受けるかも しれないからな」
「分かった」
あの様子じゃ逆撃なんて無理だと思うけどな。深追いは禁物だしな。
俺は撤退中の敵の総大将を捉えようと思う。
大将はどの辺りだ?あの真ん中辺の馬に乗っている集団がそうかな?
魔法でファイヤーウォールを馬の前に張ると馬の動きが止まった。ウィンドカッターで邪魔者を蹴散らしていく。
「お前が帝国の大将か」
「そうだ。俺がトニー·レッド将軍だ。貴様は誰だ?貴様のおかげで俺の計画はめちゃくちゃだ」
「俺か?俺は王国の冒険者ナオトだ」
「おのれー、冒険者風情が、ここでたたき切ってやる!」
「勝負か!いいぜ!」
将軍は馬に乗ったまま剣を振りかざして向かってくる。しかし、俺に当たるはずもない。
軽くかわしてパンチを腹に叩き込む。これで終わりだ。
将軍を担いで本陣へと戻る。
「おーい、リリン、リリン! 一旦引くぞ」
「なんで?こいつら帰したらまた攻めてくるよ!」
「こっちも怪我人がいるんだ。みんなで決めたことだ一旦引くぞー」
「ぶー」
「ギルドマスター、敵の総大将をとらえたぜ」
「何、本当か?それはすごい!」
サンダース·ホールドアウト伯爵の本陣
「冒険者ナオトとリリンのおかげで勝つことができた。礼を言うぞ。恩賞はまた後日正式に渡そう」
「みんな勝どきをあげろー!」
「「「「おーーー!!!」」」」
その後、怪我人を手当てをして飯になった。うちの連中はみんな無事のようだ。
伯爵の話では撤退した兵隊が野盗になる可能性もあるということだ。
だからできるだけここで捕まえたいらしい。すぐに追撃を行うことになった。




