第34話 決意
俺はギルドマスターと話をしている。急に呼び出されたのだ。
「あと1週間もすればジュース国から帝国の連中が15000ほど責めてくる」
「15000のうち魔物は大型のものを含めて2000。アンデッドの軍勢が3000 はいるようだ」
「こちらはチップスの騎士団が1000に冒険者を全部集めたとしても1500だ。合計2500」
「まあ数的にはあっちの方が6倍は多い」
「それで俺に用ってのは何なんだ」
「お前とリリンに先陣を頼みたい!」
「ほお、この戦力差で先陣を切れというのか」
「騎士団の方はもう出陣の準備をさせている。明日の朝には全員整うだろう。冒険者の方には今声をかけている」
「帝国のやり方は知ってるか?逆らう者は皆殺し。ジュース国の首脳部は魔物に食われたそうだ」
「何?そんなことをやってんのか! む〜、わかった。俺はとにかく参加しよう」
「リリンやその他の者にはまだ聞いてないのでな、もうちょっと返事は待ってくれ。今日中には答えられるだろう」
「そうか頼むぞ。ナオト」
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ここは教会の礼拝堂
「リリンちゃん。怖いけど私行くにゃ。私が行って教会の子たちが少しでも助かるなら頑張るにゃ」
「でも相手の数が多いって、みんな言ってるよ」
「子供たちには戦う力がないにゃあ。 だから私が行くにゃ」
「マーガレットちゃんえらい!リリンも行くの。みんなを守るのー」
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俺は帰ってきてみんなに意見を聞く。
「俺は今回の帝国との戦争に参加するつもりだ。せっかく作った商会を潰されてはかなわんしな。それに俺には勝算がある。リリンはどうする?」
「私も行くのー。マーガレットちゃんも参加するって。だからリリンも頑張るのー」
こいつ意味わかってるのかね?友達が行くから自分もいくってどうなのかな? まあ自分で決めたのだけ大人なったな。
「そうか一緒に行こう。エレンミアはどうする?」
「あたいはナオトさんと一緒に歩むと 決めているっす。だからどこまでもついていくっす」
「うん。シャーロットは無理に参加しなくてもいいんだぞ。今は俺たちのそばにいるけれども命がけの戦いになるからな」
「何を言っていますの?私も参加するに決まっていますわ。魔物狩りやダンジョンで、かなり腕は上がっていますのよ。必ず役に立ってみせますわ」
「そ、そうか。ルイーネは···」
「マスターそれは愚問です。私は必ずマスターについていきます。最後までマスターと共に戦います」
商会の奴隷達が戦争に参加すると言い出した。
「旦那様、俺達もついていきやす。少しでも相手を倒しやす」
「まあ待て、気持ちは嬉しいがお前達はこの商会を守れ。いざという時は女たちを連れて逃げてくれ」
「はあ、しかし···」
「俺たちが必ず勝って帰ってくるから。まあみんなは商売しててよ」
「でも数が多いんでしょう?大丈夫なんですかい」
「なんとかなる。気持ちだけありがたく受け取っておこう」
そうと決まったら1日しかないが少し準備をせねばな。
みんなの装備をもう少し見直すか。リリンとエレミアとシャーロットにミスリルで鎧を作る。
ルイーネは、まあ鎧なんかいらないな。
武器はもう持たせてあるから大丈夫。リリンにはミスリルの短剣。エレンミアには大鎌と槍。シャーロットには大剣。全てミスリル製だからかなり頑丈だ。
ルイーネは魔力が切れると困るので俺の魔力を入れたペンダントを持たせる。魔力が50万は入っている。これだけあればよっぽどのことがない限り大丈夫だろう。
もちろん俺もリリンも自分の魔力をこのペンダントに入れて持っている。
エレンミアとシャーロットにも10万ぐらい入るものを持たせてある。彼女たちにはこれで十分だろう。
あとルイーネの黒い大玉を隠すのにマジックバックをあげる。これで好きなときに取り出せば便利だろう。
「マスターありがとうございます。私は補助魔法しか使えないので助かります」
「あーそうだリリン。今幻獣って何体呼び出せるの」
「30くらいかな」
「あのフェンちゃん、グリちゃんレベルがか?」
「そうなのー」
簡単に勝てんじゃねえの?この戦い。
うーん、リリンとルイーネには助けはいらないな。エレンミアとシャーロットにはゴーレムをつけてやろう。
今からじゃそんなにたくさんは作れないが、ちょっとやってみるか。
「ちょっとゴーレムを作ってくるよ」
「えっ?今からなの?」
「マスターそれなら私もお手伝いします」
「そうか助かるよ。2、3時間で戻るよ」
2人で魔物の森に転移する。
例によって土からゴーレムを作る。超硬質化して魔物の魔石を使う。これで出来上がり。
2メートルほどのマッチョなゴーレムの完成だ。俺はそれを例によってコピーする。100体できた。
「マスターすごいですね。でも私の好みで言うともっと可愛いのが好きです」
「おー好みなんてあるんだ?じゃあ今度作ってね」
「はい。それじゃあ私は武器を作ります」
ルイーネは地面に手を当てる。何かを吸い取っているようにも見えるが一体何をしてるんだろう。
「何やってんだい?」
「今、鉱石を集めてるんですよ。だいぶ溜まったんでこれから作りますね」
あーそういやこの子ちょっと大きくなってるような気もしないではないが。
「おーこれは鋼鉄の剣か!なかなか切れそうじゃないか」
彼女の腕の中から剣がポンポン出てくる。すごい、どうやって作ってるんだろう。全くわからん。
さっきの動作をくり返しルイーネは1時間ほどで剣を200以上作った。すごいなこの子。
「ありがとうルイーネ助かったよ」
「そうだマスターこのゴーレムはエレンミアさんとシャーロットさんの分なんでしょう?それならあの2人に馬型のゴーレムを作ってあげたらどうですか? 戦では馬があった方が有利ですよ」
「おーなるほど!」
「なんでしたら私が作りましょうか? マスターの作るのを見てて、なんとなくできそうです」
「そうか? あっ、これは可愛くしなくていいぞ」
彼女は土から馬の形をした立派なゴーレムを作った。ちゃんと超硬質化もしてある。
すごいなこの子、何でもできるな。
「そうだ。それなら俺とルイーネの分も作っていこうよ」
よしこれで準備OKだ。




