第25話 新従業員
まだ明るいので騎士団まで転移しとり次いでもらう。
「おお、よく来たなナオト。呼んだのは盗賊の持ち物の件だ。貴族の家からの探し物があの中にあってな。宝剣だな。それで、買い取らせて欲しいそうだ。金貨300枚ということだが。後は特に問い合わせもなかったのであんたのものになる」
「そうなのか。俺はそれで構わないよ」
金貨と残りの持ち物をもらう。
「それから助けた女たちだが行くあてがなくて困っている。お前商会を始めたそうじゃないか。なんとかならんかな」
「商売は順調な滑り出しですよ。住むところもまだ余っているのでうちで働くなら住み込みで雇いますよ」
「そりゃ助かる頼むぜ」
「それじゃあ明日迎えにきますよ」
こうして話をつけ商会に転移して帰る。
帰るとリリンがぷんすか怒っていた。
「なんで置いてくの」
「だってお前寝てたじゃないか」
「ぶーぶーぶーぶー」
「豚になるなよ。それよりこの前助けた女たち家で働いてくれるそうだよ」
「また人が増えるね」
2人で二階の食堂へ行く。女の子達が交代で食事をとっている。
「ご主人様おかえりなさい」
「「「「「おかえりなさい」」」」」
「ただいま。どうだ調子は?」
「はい忙しいですが楽しいです。でも···」
「どうした?」
「あの昼間は忙しく気にならないんですが夜になると···その···さみしくて」
「寂しいのか」
「今まではみんな一緒だったから···いえ、いいんです。贅沢な悩みです」
あーなるほど。みんなに聞いてみると寂しがっているのは子供たちのようだ。
そこで2階の部屋の2つを作り変えて5人部屋を4つ作ってやった。
ちょうどいい。新しく来る人達は空いたところに入ってもらおう。
「エレンミア疲れは取れたか」
「はいもう大丈夫っす」
「急に強くなって驚いてるっす。やっぱご主人様の魔力をもらっているおかげですか」
「そうかもな。もともとエレミアが強いんだろう」
なかなかいい感してるね。その通りなんだけど。
「それはそうとエレンミアは奴隷解放の借金は確か金貨30枚だろ?今日の魔物売ればお釣りが来るよ」
「そうなんですか嬉しいっす。ありがとうございます」
彼女は嬉しいのだろう涙を流していた。
次の日、冒険者ギルドでエレンミアの倒した魔物を売りに行った18匹で金貨75枚になったので、そこから30枚をもらい後は彼女に渡した。
奴隷紋の解除は奴隷商会でやってくれるが俺でもできるのでやっておいた。
「これでエレンミアも冒険者登録ができるな」
「はい」
早速ギルドマスターと手合わせして実力を見てもらう。
勝負は一勝一敗で引き分けだったので彼女はCランクになった。こんな腕試してランク上げていいのかね。
「エレンミアお前が希望するなら独り立ちしてもいいんだぞ」
「いえ!一緒に働かせてくださいっす」
その後、騎士団の詰所までリリンとエレンミアの三人でいく。
女達15人はもう来ていたがみんなちょっと不安そうだなあ。
「みんな久しぶり頑張ってください」
「よろしくお願いします」
みんなを連れて雑貨屋に行き日用品を選ばせる。その後服屋にも行き寝具も手配する。エレンミアがやってくれた。
みんな大変恐縮していた。商会まで連れて行き部屋へ案内する。
大人10人は個室だ。子供5人は大部屋に入ってもらう。
2階の食堂で昼食を食べながら仕事について話す。
「みんなにはこれから住み込みで働いてもらいます。大人はマッサージで子供はお風呂屋の下働きになります」
給料と働く時間と休みについて説明した。
この世界はやはり1週間は7日のようだ。
しかし1ヶ月は5週間で35日。
それが12ヶ月で1年は420日になる。地球よりちょっと長い。
昼から研修を兼ねて働いてもらった。
そして夜、2階の食堂で歓迎会をした。居酒屋組は参加が遅れたがみんなで久しぶりに思いっきり飲み食いした。みんな打ち解けたようだ。
「ここはすごいとこね。びっくりしちゃった」
「給料はいいし休みがあるなんてね」
「食べ物はうまいし、それにあのお風呂、肌がツヤツヤになるのよ」
「みんな綺麗でとても他の所の奴隷とは大違いだわ」
元々若くて綺麗なので盗賊に誘拐されてきた人たちだ。みんな魅力的だ。
これならマッサージも商売繁盛間違いなし。
俺はそれぞれのお店から上がってきたお金と明細に目を通す。
食堂兼居酒屋 金貨10枚銀貨35枚
雑貨屋 金貨21枚銀貨70枚
お風呂マッサージ 金貨108枚銀貨55枚
人材派遣 金貨39枚銀貨75枚
合計金貨180枚銀貨35枚
マッサージ台を5台から10台にしたので売り上げがかなり多くなった。
マッサージは口コミでその効果が認められ町の外から来る人もいるほどだ。十分だ利益だ。
いやーこちらの世界に来てから随分と稼ぎが良くなったもんだ。
だいたい金貨2枚もあれば1ヶ月は悠々と暮らせるという話だが。
だんだん感覚がおかしくなってきた。




