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異世界最強クリエーター  作者: チャッピーミイタン
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第191話 買い物と卵と博打

ミストちゃんの年齢が15歳だと考えて、あと5年後にミスラちゃんを産んだとして最低でも20年は過去だな。


そんな世界をうろうろしても知ってる人は誰もいないな。いやいるだろうが 今の私を知ってる人なんていない。どうしよう!なんとか元の時間に帰りたいものだ。


だが方法が全く分からない。どうやってこの時間帯にさかのぼってきたのかも分からないし···。


ミスラちゃんが協力してくれたら元に戻れるだろうか。やってみる価値はあると思う。


とりあえず周りの状況を知る必要がある。情報収集だ。従者のみんなもいないし一人でやるしかないな。


妖精族の人達の人数は捕まえられていた人たちが約50人、隠れていた人たちが23人、合わせて73人この人たちが襲われる心配はもうほとんどないと思う。


ならばまずここがどこなのかどのあたりに属しているのかを調べてみよう。


私は円盤を出して上空から調べてみることにした。


やっぱりここは諸島の一部で獣人族が治める国の一つのようだ。前に調べた時と変わっていないので後はもう大体予想がついた。


ミスラちゃんと一緒に帰る実験をしてみようか。何とかなればいいな。妖精族の村に帰ってみた。


「大魔王様!ここは過ごしやすいのでみんな大喜びですよ」


「そう。それは良かったわね。それでね···」


「大魔王様!生活に必要なものを揃えたいんで町に買い物に行きたいんですけれど」


「ああ買い物ね。じゃあ一緒に行きましょう」


一番近くの町に行ってみることにした。ミスラちゃんの羽は透明化の魔法で隠している。


「生活用品が多いわね。ストレイジがあるからこういう時は便利ね」


「ナオ様ーあとは植物の種と苗が必要なんですけど」


「分かったわ」


「お嬢ちゃんたち買い物ですかい。それならこっちにいいもんがあるんですよ」


「あ、だいたい買いたいものは揃ったのでもう結構ですよ」


「まあそう言わず見ていってくださいよ」


なんだこいつは店屋の主人なのか。めんどうくさいな。今は気持ちに余裕がないのに。


「何これ?」


連れて行かれた先で見せられた品物は卵だった。


「いろんな大きさの卵があるわね。色も様々でカラフルだし」


「こいつは食用じゃねぇんですよ。ちゃんと生き物が入ってるんで時間が来ればかえるんですよ。どうです?」


「一体何が出てくるのよ?」


「それは出てきてのお楽しみですよ。いや実を言うと私にもわからないんですけどね」


「本当に何か出てくるの?当たり外れがあるの?」


「はい多少はありますよ。まあ外れでも低級魔物ぐらいにはなりますよ」


思いっきり怪しいなあ。だけど面白そうだから買って行こうかな。ダメなら捨てちゃえばいいし。


「一ついくらなの」


「一つ銀貨1枚になります。大きいのは銀貨2枚です」


「ふーん。それなら全部もらうわ」


「ありがとうございます!お嬢様」


大小合わせて70個ぐらいある卵を金貨1枚で買った。


うふふふふ、一体何が生まれてくるんだろう。どうせろくなもんじゃないだろうけど、こういうのは昔から好きだったのよね。


時間がたたないと駄目らしいからルームにしまっておこう。


「ナオ様も好きですねー。何が生まれてくるかも分からないのに全部買うなんて」


「まあいいじゃないの。ダメなら放しちゃえばいいんだし」


「はあ、そんなもんですかー。私には分からないわ」


その後、木の実の種や苗を買ってみんなのところに戻ることにした。


転移するのに店を出て人通りの少ない裏通りの方に行こうとしたが、そこで揉め事に出くわした。


「ほら、グダグダ言ってないで一緒に来い!お前には断ることなんてできないんだ」


「そんな、あんまりにも酷いです」


「では親父の借金をどうやって返すんだ。うちで働くしかないだろう」


「娼館で働くなんて絶対嫌です」


「だったら今すぐ金貨100枚出してもらおうか。お前の親父が博打で負けて 作った借金だ」


「確かに父さんは博打好きでしたけど金貨100枚も負けるなんて、そんなことあるわけがないです。あなた達のいかさまにやられたんです」


「ハハハハハ、人聞きの悪いことを言うな!ここに証文があるんだからどこに出ても言い訳は出来ないって」


なんだ。借金のかたに娘が連れて行かれるとこか。よくある話だな。


「ちょっと待ちなさいよ!インチキして人を陥れるなんて最低ね」


「なんだとこのガキ、お前には関係ない引っ込んでろ!」


バキ!


「びえ〜ん、いだいよう」


この子はどうしてこう厄介事に首を突っ込みたがるんだろう。もう引っ込みがつかないわ。


「ヒール」


「ちょっと口を出しただけで随分この子をかわいがってくれたわね」


「関係ねえことに口を出すからそういう目にあうんだぜ」


確かにそうだけど···。


「それじゃあこちらも引っ込みがつかないわ。その博打とやらで勝負してやろうじゃないの」


「お嬢さん金持ってるのかい」


私はストレイジから金貨を出してみせる。


「これだけでも金貨100枚はあるわ。このぐらいあれば勝負ぐらいできるんでしょう?それとも逃げる?」


「いいだろう。勝負しようじゃないの ついてきな」


繁華街の中心にカジノらしきものがあった。かなり大きな建物で人で賑わっていた。1階や2階ではカードやルーレットなどが行われていた。私たちはそこの3階に案内された。


「ここでサシで勝負といきましょう」


「いいわよ。それでどんな勝負をするの」


「なーに簡単な勝負さ。ここにコインが10枚ある。こいつがそれを投げるから表が何枚出るかを当てればいいのさ」


「投げる前に数を言えばいいのね」


「そういうこった」


「それじゃあ表7に金貨1枚」


「俺は表3に金貨1枚」


「勝負!表4」


負けてしまった。数字がぴったり当たらない時は近い方が勝ちになるそうだ。


「表5に金貨1枚」


「表9に金貨1枚」


「勝負!表8枚」


また負けた。運が悪いのか。それとも何かあるのか。


その後10回連続で負けた。単なる確率の問題じゃない。これは絶対何かあるな。


おそらくこのコインの放り手がイカサマをしているんだろう。コインに何か仕掛けがあるんだな。


「よーしちまちまやってても負けは取り返せないわ 表10に金貨10枚」


「それじゃあこっちも表3枚に金貨10枚」


ようし!えいっ!


「勝負!お、表10枚!」


「ははは、やった!」


「そんな!」


ちょっと魔力を出してイカサマコインを裏返しにしてるんだけどね。まあ、わかんなければイカサマにはならないのさ。


その後10回やって10回とも私が勝った。


「もう降参した方がいいんじゃない?あなたに勝ち目はないわ」


「なんだと!そんなことがあるわけがない!よし今の10倍掛けよう!」


「無駄だと思うけどね」


こうなったら徹底的に勝負して思い知らせてあげましょう。

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