第181話 コントン対大魔王ナオ
私はフライの魔法で飛んで北から飛んできた凶竜と戦うことにした。
「お早いお出ましですね。もう来るとは思っていませんでしたよ」
「貴様が我らの邪魔をする者か!トウコツを倒したのは貴様だな」
「はいそうです。私は大魔王ナオといいます」
「我はコントン人を悪に導く者。行くぞ」
こいつは本当によく分からない。体中から長い毛が生えていて四足なのは分かるが頭の方も毛がたくさん生えているので顔もよくわからない。
コントンの体中の毛が伸びて私の方に迫ってくる。それじゃあ焼き払ってあげましょう。
「ヘルファイアーストーム!」
ゴーゴーゴーゴーーーー!
体中の毛が適度に燃えてチリチリになっている。今度は体の形が分かるようになった。簡単に言うと羽の生えた虎だな。羽がたくさんの触手でできている。
「やってくれたなー!」
「毛が長かったんでちょっと短くしてあげたのよ。感謝しなさい。おかげで男前になったじゃない」
コントンは口から炎を吐く。私を業火で包むがバリアーが効いていて私までとどかない。
今度は口から息を吐いた。これは相手を操る時に使うやつか。これもバリアーが効いていて私までは届かない。
背中の触手が伸びて私を包む。何をするんだろうか?すごい力がバリアーにかかってくる。触手の数が増えれば増えるほど力が増えていく。さすがにこれはもたないと思ったので転移して逃げる。
奴の上空に転院してサンダーストームを食らわす。
「サンダーストーム!」
あまり効いていない。すぐにハイレーザーを撃つ。いろいろ試してみる。
「ハイレーザー!」
「エクスプロージョントルネード!」
「アイスブリザード!」
うーんどれもあんまり効かないな。本当にこいつらは丈夫にできてる。やっぱり力で押すしかないかな。
「うわっ!」
しっぽの先から何か飛んできた。あーこれは毒液か。気をつけなくては。
「変身!」
やっぱり変身できない。なんでだろう?そんなに女が気に入ったのかな。 仕方がないので女のまま巨大化して戦うことにした。
「エクスペンド!」
こいつはかなり大きいので30メートルぐらいに巨大化した。女の手では細いのでガントレットでも作っておけば良かったが大きさの調節ができないので諦めた。
素手でぶん殴るしかない。魔法グラビティをかけて連打していく。
「えい!えい!はっ!はっ!」
ドズン!バズン!ガスン!ゴガン!
「ぐああああ、なんで力だ!」
やつも凶竜!噛みつきに来る。しかしこちらの方が速い。空振りして私の攻撃をくらい続ける。足も使って攻撃をする。地上について戦う。
「はあっ!たあっ!えいっ!やあ!」
ドカン!ドカン!ボカン!ボカン!
「ぐへえ!おあっ!」
「お前たちの優位な所って丈夫な所でしょう。それなら同じぐらいの大きさになって戦えばあまり意味はないわ」
「ぐああ!気づいてもそんなこと普通できんだろうが!ぐあ!」
毒液がたくさん飛んでくるが避けるのにそんなに手間はかからない。
パンチやキックを繰り出しながらウィンドカッター送り出していく。
見る見るやつの体が傷ついていく。もう全身血まみれだ。体が大きくなった分ウィンドカッターも大きくなって威力が倍加したようだ。
「サンダーストームパンチ!サンダーストームキック!」
奴の体に電気を流し込む!かなり効いてきたようだ。次はこのゼロ距離でエクスプロージョントルネードお見舞いする。さすがにこれを食らったら、いくらコントンでもバラバラになるだろう。
「エクスプロージョントルネード!」
ぐじゅぐじゅ!ばしゅー!どびゅー!
かなり効いてるな。あれ尻尾から毒液を食らってしまった。だがこっちも今さらやめられない最後まで撃ち切る。
かなりバラバラになってきたもうひと押しだ。うわ気持ち悪い。毒が効いてきた。うえ〜これ溶解液でもあるの?鎧や服が溶けてきた。
「アンチドーテ!」
「エクストラヒール!」
毒消しと治癒魔法をかけ鎧や服を剥ぎ取る。
「うわ〜また裸だよ〜」
相手も少し回復してしまったようだがまだ形が崩れたまんまだ。とどめを刺そう。
「ぐぞーこのままやられてたまるかー!」
コントンも何かしようとしているが こちらの方が先に仕掛ける。
「燃える大岩よあれー!」
直径10メートルほどの大岩をコントンに連続して当てる。コントンは完全にバラバラになったようだ。
「ヘルファイヤーストーム!」
バラバラになったやつの体を完全に燃やし尽くす。よしこれで戦闘は終わった。
なんだか前より手際が良くなったような感じがする。1回2回と戦ったから多少こちらもレベルが上がったのかな。
「大魔王様すごい戦いでしたね」
「ああミスラちゃん。ちょっと疲れたわ」
「ボスお見事な勝利でした」
「完勝でしたねマスター」
「あー少し慣れたようだね。前より楽な戦いだったよ」
タオルを出して体を覆う。
「静かになりました。マスターいにしえ族の人たちの方も決着がついたようですよ」
「勝ったんだよね?」
「大きな気配ではありません。大丈夫ですボス!」
「一応見に行ってみましょう」
見に行くとみんな裸で横になっていたどうして裸?いや私も裸だけど。
「大丈夫かいみんな」
「何とかなったわ」
「それは良かったですね。さすがです」
「んーいやお前の方が凄いだろう。一人で倒したんだから」
「いえ、そのサイズのまま皆さんは倒しました。やっぱり皆さんの方がすごいと思います」
「一概にそういう問題じゃないと思うけどねガチャガチャ」
「無事で よかった」
「大魔王なぜあなたも裸なの?バサバサ」
「いやーこちらは毒液と溶解液を浴びちゃったのでね」
「なるほどね。こちらと同じね」
一段落ついたのでみんなで町で食事をして一旦俺は魔国に帰ることにした。