第179話 救援活動
「ふあ〜よく寝た。あれ〜重いと思ったらミスラちゃんが乗ってる」
そ~っとミスラちゃんをどかしてベッドからおりる。
もっと丈夫な服はできないものかと着替えた時に思った。なにせ昨日は短剣で刺されたから。
「うーん。ちょっと朝飯前に作ってみますか」
ミスリルを細くしてデビルスバイダーの糸に魔力を混ぜて合わせていく。やがて真っ白なブラウスができた。
試しにナイフで突いてみるが通らない!なかなかいいものが出来た。
よし次はスカートだ。他にもいくつか作ってみた。まあこんなもんかな。
凶竜が人に悪影響を与えるというのはよく分かったがディセイブルマジックで解消することができるということもわかったので収穫だった。
さてこれからどうするか。地域の領主たちを正気に戻していくのか、それとも悪の元凶である凶竜を倒すのか。
なるべくだったらあんなのとはもう戦いたくはない。勝てるだろうが厳しい戦いになるのは間違いないから。
よしとりあえずアベイルに島に散ってもらって凶竜の支配から領主たちを解き放っでもらおう。
「そういうわけだからアベイル領主のところに行ってディセイブルマジックをかけ凶竜の支配から解き放ってやってくれ」
「プミーわかりました」
「ボス!円盤を貸してください。そうすれば私たち二人もお手伝いができます」
「そうだね。それではアイとルイーネにもお願いするよ」
「大魔王様私もお手伝いしますー」
「ミスラちゃんは私と一緒にいてね。また凶竜が襲ってくるかもしれないから」
「う〜はい〜」
「我ら5人はどうするのだ」
「そうだね凶竜たちが痺れを切らして出てきたところを叩いてもらおうと思う。それまではこの町で待機していてくれ」
「んーわかった」
「気になっていたんだが大魔王よ、あの凶竜キュウキをどうするつもりなんだガチャガチャ」
「できれば殺さず協力させたい」
「あれを自分の女にしようというのかバサバサ」
「いやそういうわけではないが戦わずに済むならそっちの方がいいと思ってね」
「大魔王、女なら、何でもいい」
「なんてこと言うんだね君は!そんなことはないぞ。ちゃんと好みはある」
「凶竜がいいのか!」
「いやあの戦闘力は魅力だと思わないか。私達と戦える五分の力を持っているんだよ」
「分かった!あの白い耳と尻尾がいいんだろう?」
「な、何を言ってるのかな君たちは」
「んーそうか!あれをもふもふしたいのか」
「大魔王、スケベ」
「何とでも言うがいい。できるだけ説得はしてみたい」
アベイルから連絡が入る。
「はーい、こちら大魔王です」
「こちら北地区のアベイル28号。領主にかけられていた凶竜の支配を解きました」
「こちら南地区のアベイル43号町長の魔法を解きました」
「こちらはアイとルイーネです。東地区の有力者の魔法を解除しました」
「みんなご苦労さん。続けてくださーい」
今日中には洗脳されてる人々を全部解放できると思う。さあ凶竜たちはどう出るかな。
「ボス!こちらアイとルイーネです。 東地区から大きな竜が西へ向かって飛んで行くのを確認しました」
「マスター大きいです。最初に倒した恐竜よりも大きいです。十分気をつけてください」
「こちら北地区のアベイル本体です。今北の方から毛むくじゃらのとても大きな生き物がそちらに向かいました。十分気をつけてください」
「了解しました。情報ありがとう」
「もう敵が動いたのかバサバサ」
「どうやらそうらしい。でかいのが2体もこちらへ向かっているということです。さすがに私一人では対応しきれません。皆さんどちらか相手をしていただけますか」
「よしそれでは東から来るのは我々5人で相手しようガチャガチャ」
「分かりました。それじゃあ北から来るのは私が一人で倒します」
「お前が強いのは知ってるが一人で大丈夫なのか」
「大丈夫ですよアレース。アイとルイーネに戻ってきてもらいますから」
相手を迎え撃つために宿を引き払って 西の山の方へ陣取ることにした。
山と言っても小高い丘のようなところなので平なところも多い。誰も人がいないところだしここなら戦っても影響はないと思う。
1時間後
アイとルイーネが円盤で戻って来た。
3時間後
東からくる凶竜が見えた。飛んているが直立歩行のドラゴンタイプだ。フレイムに似ているな。口が大きくて羊のような角が付いている。
「みんな頼んだぞ!」
「任せておけバサバサ」
「必ず、倒す」
しかし東の方が遠いはずだがそれなのにもう到着している。北から来る奴が遅いのか。
北からくる凶竜が見始めた。でかいな!最初に倒したトウコツって奴の倍ぐらいはあるぞ。
いや毛みたいのが長いからそう見えるのかな。とにかく体中から長い毛が生えている。四足タイプのようだが形がよくわからんな。
「大魔王様!本当にあんな怪獣と戦うんですか」
「そうなるね。ミスラちゃんはアイ達と隠れていて」
「はい。分かりましたー」
「ボス必要でしたらいつでもお呼びください」
「あーその時は頼むよ」
「無理しないでくださいねマスター」
キュウキが現れて救援に来るとまずい。こないことを祈るのみだ。さて行きますか。