第17話 チップスの町2
「おはようおばちゃん」
「まあまあ元気だね。この子は。昨夜は寝てたのに」
「リリン朝からうるさいぞ」
「リリンちゃんって言うのかい。可愛いね。おばさんの娘にしたいくらいだよ。息子の嫁にどうだい」
「リリンね。ナオトの嫁さんになるの」
「それは残念だねー。まあ頑張りな」
朝っぱらから何というハイテンション。頭が···。
朝ごはんはいもと野菜のスープとベーコンもどきと 目玉焼きと黒パンだった。 この宿の飯はうまい方だと思う。
その後リリンを連れて生活用品を買うために買い物に出た。
街は整っており石造りのしっかりした建物が多かった。どこか中世ヨーロッパの雰囲気があるかなり広い城塞都市だ。円形で直径6キロぐらいありそうだ。かなり広いな。
「うわー、ナオト、ナオトーいろんなものがいっぱいだよ。すごーい」
おのぼりさん丸出しだな。ははは。生活に必要なもの、タオルや歯磨き着替えの服も不足していたので買いに行った。
「こらこら試着だけどパンツは脱ぐんじゃない」
「いやーん、あはは」
そこでリリンの服をを5着、自分のも5着買った。金貨1かかった。何件か店を見たがかなり上等な部類の服だ。
下着も買ったがリリンが着ているようなぴったりとした下着はなかった。かぼちゃみたいなパンツだった。
店員さんに、いや店長さんかな?尋ねられる。
「お客様、お連れ様のその下着、随分と素晴らしいものですね。よろしかったらどこでお買い求めか教えていただけませんか」
「いやー、これはリリンのために俺が作ってやったものだから、この辺にないのなら多分ないのじゃないかな」
「このような下着は見たことがありません。是非当店にこの商品を卸していただけませんか」
「はー、そうですか。それでしたら試しに少しだったら作ってもいいですよ」
「ありがとうございます。お客様、詳しい話をしたいので裏の方にお越しいただけませんか」
どこに金儲けの種が転がっているかわからないものだ。
この店の名は『レアー洋品店』
とりあえず男物と女物も下着を作って卸すことにした。
あとリリンのつけていた赤いリボンにも興味を持たれた。
こちらは作り方を教えることにした。その代金として売上の1割をもらうという契約で。
その後屋台で串焼きを食べ騎士団にお金をもらいに行った。
「お金たくさんもらえるといいね」
「そうだな」
騎士団に着き取り次いでもらう。
「すみません昨日の盗賊の件で来ました」
「もう用意ができてるぞ。待ってろ」
しばらくして騎士がお金の入った革の袋を持ってきた。
「犯罪奴隷が一人当たり金貨2枚。72人で金貨144枚。後、賞金首が11人いてな。首領の黒狼には金貨20枚、部下には全部で金貨18枚、合計金貨182枚、1820万エビスになるよ」
「ありがとう」
礼を言って騎士団を後にする。
「たくさんもらえたね。ご飯たくさん食べられるね」
「ふふふ···そうだな。 そうだ、このお金はリリンも稼いだんだからリリンも持ってろよ」
半分リリンにあげた。
「いいのー?うれしいのー」
しかし盗賊退治で随分儲かったな。前の世界とえらい違いだな。
それだけ俺は強いのかな?いやいやリリスには全く歯が立たなかったからな···まだまだだ。
2人で宿に戻ることにした。午後だがまだ日は高い。宿に戻ってリリンと相談する。
「リリンお金はだいぶ入ったけど、やっぱり働いていかなきゃいけないと思う。強くならないといけないし、俺は冒険者をしたらどうかなと思うんだが···リリンはどう思う?」
「ナオトが決めたのならいいと思うのー。一緒にやるのー」
こいつ俺に丸投げしたな。
とりあえずまだ日が高いので契約のパンツとブラジャーとシャツを作ることにした。
さっきの店で布を大量に仕入れてきたので後はイメージを固めればいいだけだ。
とりあえず S M L の3種類ぐらいでいいかな。一つ作れば後は『コピー』できるのだ。