第14章 凶竜編 第173話 新しい冒険
「ん〜···ムニャムニャ···すーすー···」
「一緒に飲むってことだったがこの状況は何だな。触っていいんだよな」
「いいだろう?なあ」
「いよーし、やるか!」
「おうやるぞ!」
「いい乳してるな」
「そ~っと、さわるぞ、そ~っとな」
「んあ〜、はあーあ、ふー、あれ、ずいぶんたくさん人が来たのね」
「「「「「「ち!」」」」」」
その後兄ちゃんたちとまた飲んでその日はお開きになった。
「ナオちゃんまた稼ぎにおいでよ」
「うん。気が向いたらね」
家に帰り流石にもう寝ようとする。あれエレンミアとシャーロットがいる。帰って来たんだ。
「ずいぶん遅いおかえりね」
「あれ女になってたんすか。遅くなりすみませんっす」
「つい、稽古に夢中になってしまいましたわ。ごめんなさい」
「いやいいわ。好きな事に熱中するのはいいことよ。それより、たまには3人で寝ましょう」
その後女3人で俺は新境地を開拓することになった。
次の日の朝転移門の前に行く。もうみんな揃っていた。
「あれ、なんで女の子になっているの?」
「ああ、これは夕べあんまり気持ちが良くて落ち着くまでもどれなくなっちゃたのよ」
「んー独身女性には刺激が強い話ね」
「なんならお相手しましょうか?」
「今度ねガチャガチャ」
「大魔王様私ならいいですよ」
「ミスラちゃんあなたには早いです」
今日もいつものメンバーだ。ヴァハグンはミツバチ族の所だから今日はいない。ピピは今日からリリムの所に行ったのでやはりいない。
「アベイル今日の島はどんな感じなの?」
「プミーはい、たくさんの生物の反応があり島の大きさも獣人国の2/3ほどの大きさになります」
「かなり大きいわね。何か気になることでもあるの?」
「プミーあーはい。この島には奴隷制度があるようです」
「珍しいわね。何の種族かわかる?」
「プミー分かります。ほとんどは獣人族です。王の名はオシリスと言いかなりの独裁者です。彼の回りには4凶竜がいて彼を守っているという話です」
「なるほどいつもながら正確な下調べありがとう」
「プミーいえ、このくらいは造作もないことです」
「んー独裁者かーもめるの必至だな」
「大魔王といると楽しい冒険がいつも用意されているなガチャガチャ」
「そうかもしれないわ。私も最近自分でもそう感じるようになったわ」
「お前は私たちと同類なのだ。やっとわかったのか」
「うぐ!」
「まあしようがないじゃないですか。大魔王様だし」
「何それ、ミスラちゃんにまで言われるなんて」
「それでどうするの?真っ正面から行ってやり合うの」
「いやさすがにそれは。まずは旅行者を装って様子を見よう」
「それ、いい」
転移門を設置して町を目指して歩いていく。道は結構広く馬車がすれ違えるほどの広さがある。なかなか整備されてると言っていいだろう。
あちらから立派な馬車が連なって通って行く。どこかのお偉いさんの一行かな。まあ俺たちには関係ないけど。
すると最後の馬車が停まって中から立派な身なりの獣人が降りてきた。 一体何の用だろう?まさか乗せてってくれるなんてことはないよな。
「これはカストール伯爵家の馬車である。そこの下賤の者たち伯爵様はお前たちの奉仕をお望みだ」
「はあ?奉仕?何のことですか」
「夜のご奉仕だ。すぐに来て用意致せ」
「いえ、お断りします」
「んーこれだから大魔王といると面白いわよね」
「全くだガチャガチャ」
「なんだとカストール伯爵の命に逆らう気か」
「笑わせるな」
「おのれ下郎覚悟せい!」
すぐに馬に乗った護衛の男たちが20騎ほど駆けつけてきた。
絵に書いたような見事な絡まれ方だ。仕方がない。
「サンダー!サンダー!サンダー!サンダー!サンダー!サンダー!」
とりあえず騎馬隊は全滅させておいた。まだ来るのかな。
「貴様ら覚悟しておけー!」
そう言うと馬車は走り去って行った。
「あははははははは、大魔王様逃げて行きますよ」
「ミスラちゃんまだ続きがきっとあるよ」
「そうですかー」
町に着くとどこぞの軍隊にぐるりと囲まれてしまった。こんどは100騎はいる。
「まだ何か用なの」
「貴様らを貴族侮辱罪で拘束する」
「やれるもんならどうぞ」
「かかれ!」
サンダーを連発するが死なない程度に手加減をしてやる。
5分後相手は全て倒れていた。
「これで終わりかな?」
「あんた早く逃げた方がいい!」
「なんで?」
「伯爵の用心棒が来るから!」
「へ~少しは強いのがいるのかしら。いいわ待ってあげるわ」
その間暇なのでみんなで食事を取っておくことにした。しかし、町の人たちはビクついて私たちに関わりたがらない。
しようがないから自分でご飯を作ることにした。公園のような所で料理を始める。
「やはり戦いの後はお肉ね。どんどん食べてね」
「おいしいです大魔王様!」
「ほんとにおいしいわね。大魔王何でもできるのね」
「そうでもないわ。できないことだってあるわ」
「まだ男に戻れないのバサバサ」
「もうちょっとみたいね」
そうこう言ってるうちに周りをぐるりと屈強な傭兵団のような連中に囲まれていた。