第161話 大魔王裸で無双する
あーやっちまった。いくら殺されるのを見たくないからってまさか転移して助けてくるとは思わなかった。なかなか勇気があるな。とりあえず治療する。
「エクストラヒール!」
「ねえ!大丈夫?」
「う、はい、ありがとうございます」
「「「殺せ!殺せ!殺せ!」」」
「ちょっとお客様勝手をされては困りますウサギを引き渡してください」
「ああ悪いね。だけどうちの身内がせっかく助けたのまた殺させに戻すわけにはいかないな」
「なに!」
「そうだね。これじゃあ商売ならんだろうから。どう?代わりに私が戦ってあげましょう」
「みなさんどうですか?」
「うおおおおおおおー!」
「いいみたいね」
「そ、それじゃあこちらへ来て着替えてください。戦闘用の衣装がありますので」
「分かった。ミスラ見ててね」
「大魔王様すみません」
控室
「こ、これを身に着けて戦うのか?これじゃほとんど裸じゃないか」
用意してもらった衣装はひもビキニだった。胸はちょっと隠れてるだけだし尻は丸見えだし。
「どうだ?経営者」
「こ、これはいい!ハンティングなんかやめてリアルバトルにしよう!」
「リアルバトル?」
闘技場
「みなさん!これからリアルバトルを開始しまーす」
「ここにいるナオさんと戦い勝った者はナオさんを好きに出来まーす」
「「「「「オー!」」」」」
「ナオさんの相手はここの精鋭剣闘士10人です」
「ルールはどんな手を使っても構いません相手を倒せば勝ちです」
「さあ皆さん勝つと思うほうに賭けてください!」
「あの綺麗な姉ちゃんは何も武器を持ってないじゃないか。これじゃ勝てるわけがない」
「よし剣闘士だ!剣闘士に金貨1枚!」
「剣闘士に金貨2枚」
「これはこれは皆さん剣闘士にかけていますね。ナオさんにかける人がいないんですか。これじゃ賭けになりませんね」
「おーい、ミスラちゃん。私に有り金賭けておきなさい」
「わ、わかりました。ナオさんに金貨300枚」
「よしよし、それでいいわ」
「なめやがって必ず殺してやる」
「いたぶり殺す!」
「フフフ、来なさい雑魚ども」
「ふえええーあんなに挑発して大丈夫なんですか?大魔王さま···」
「それでは始め!」
剣闘士たちは一斉に魔法を放ってくる。こんな魔法気合いで消す。
「フフフ、ハァー!」
「そんなバカな!もう一回だ!」
「避けるまでもない」
ボー、ヒュンヒュン、ザクザク、
だが俺は無傷だ。
「さあ遠慮しないで来てー」
そう言って体をクネクネくねらせる。 頭にきた剣闘士たちは剣を抜いて襲いかかってくる。
あんまり遅いのでギリギリで避けてスリープの魔法を相手に浴びせる。
するとすれ違う度に剣闘士たちは倒れていった。
「もうなかなか帰ってこないと思ったらこんなとこで何やってんですかボス」
「いくらなんでも恥ずかしくないんですか。お尻丸出しですよマスター」
「プミー何かありましたね」
10回すれ違いスリープを全員にかけて試合は終わった。
「つまらない。おい経営者!もっと歯ごたえのある相手はいないの」
「く、くそー何なんだ。おい、みんな出てこい!あの女を倒せ!」
「「「「「はい!」」」」」
20人位出てきたがあんまり強そうなのはいなかった。2分くらいで全員寝てもらった。
「勝者ナオ!」
「「「「「ワー!」」」」」
これで剣闘士?弱。まあいいか。客席に戻ってみんなに会う。
「あれみんないつ来たの」
「マスターこれを着てください」
「プミー大魔王様このウサギ族はさらわれて来たようです。地下にあと15人ほどいたので助けました」
「さすが!アベイル!」
「さあ経営者どうする?」
「な、なんの証拠があってそんな事を!」
「あがくのはおやめなさい。あとは獣人組の詰所で聞きます。捕まえなさい」
騎士団か警察のようなものかな?
「ここの闘技場は前々から怪しいと思っていたのです。ですがなかなか証拠がなく捕まえることができなかったのです。あなた達のおかげで解決することができました。ありがとうございます」
「はあ、よかったですね。それじゃあみんな帰りましょう」
「「「「はい」」」」
宿に帰り今日の反省会をして俺だけは ナチュラルリッチタウンに帰ってきた。
夜のお努めをして朝になる。また獣人国にもどると従者たちから詳しく報告があった。
「マスター獣王が戦いたいそうですよ」
「え?なんでいきなり獣王が出てくるの」
「昨日のことが報告されたみたいですよ。それで是非戦ってみたいということになったという話ですボス」
「ふーん。そんなもんかね。じゃあ女の姿で会わないと駄目だね」
「プミーそうなります大魔王様」
まあ何とかなるかな。