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異世界最強クリエーター  作者: チャッピーミイタン
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第13章 獣人国編 第160話 ミスラちゃん動く

「なあ大魔王!お前が女好きなのは 知っているが今回のはちょっと若すぎるんじゃないかガチャガチャ」


「いやこれは頼まれて同行を許可しているだけだ」


「んーそれにしては随分仲良しじゃない」


「こいつが懐いてるだけだ」


ミスラは俺の腕を取ってぴったりくっついている。


「お嬢ちゃんお名前は」


「あなただってお嬢ちゃんじゃない?私はミスラよ。その体でビキニアーマーなんて恥ずかしくないの?」


「これは仮の姿なのだ」


「ふーん」


「信じてないな···いざとなれば···」


全くみんな何をやってるんだか。


アベイルから入った情報だが今日行く島はかなり大きい。生命反応もたくさんあるようだ。何が出てくるのか楽しみだな。


転移門をくぐり新しい島に入る。面積は約150万平方キロメートルはある。


今日の探索メンバーはアベイル、アイ、ルイーネ、ミスラ、そして俺の5人だ。


ミスラちゃんは完全に足手まといだが転移魔法が使えるのでいざという時は逃げてもらおう。


入ってすぐに道があった。これはかなり発達したところだな。人族領に匹敵する。


向こうから4、5人の人影が近づいてくる。見ると人型だが獣の耳と尾がある。ひょっとしてここは獣人の国か。

獣人の国は人族領にもあったがここはちょっとまた雰囲気が違うようだ。俺たちは草かげに隠れて様子を伺うことにした。話し声が聞こえてくる。


「こんな鉱石じゃ全然金にならねえな」


「まったくだ。いくら掘ったって価値がなさすぎる」


「もっといいもんが出てこないかね」


こいつらは熊の獣人のようだ。どうやら鉱石堀りをしているらしい。ちょっと聞いてみるか。


「あの皆さんこんにちは。私は旅行者なんですけども、この辺に町はありませんかね」


「なんだおめえら。人間か?珍しいな」


「はい。右も左も分からなくてちょっと困っています」


「お前何か持ってねえか?」


「この国のお金は持ってないんですが鉱石ならありますよ。どんなのがいいですか」


「そりゃあ良いのは宝石、ミスリル、オリハルコンかな金か銀でもいいぜ」


それなら大丈夫だな。俺は銀の塊を出す。


「これでどうです?」


「すげえな!精製した銀じゃねーか」


「こりゃ値打ちもんだな。もらっていいのか」


「その代わりこの国のことをちょっと教えてくださいよ」


「いいぜ」


話を聞いてみるとここは獣人国で獣王が治めているそうだ。農業や鉱石堀りが盛んらしい。やっている事は人族領と同じようなものだな。


大体の事はわかった。人族領と違うのは強い者が支配する国のようだ。この点は魔国に似ている。


「ありがとう」


俺たちは一番近い町に向かう。


「くそう。あの青い兄ちゃんこええ。いい女もいたのに動けなかったぜ」


「黒髪はまだまだ鉱石持ってそうだったな。惜しかったな」


20分も歩くと一番近いエットロールという町に着いた。


海に近い大きな鉱石の町のようだ。せっかく獣人国に来たのにお金が全くない。俺はまずお金を作ることにした。


「あそこに鉱石屋さんがあるので何か売ってお金を作ろう」


「ボス夕方になったら転移で帰ればいいんじゃないですか」


「俺はそうだけどみんなはこちらに泊まってってもいいんだ」


「泊まりたい泊まりたーい」


「とにかくお金を作らなきゃ何もできないし何も食べられないだろう」


「そうですねマスター」


持ってる金塊を買ってもらうことにした。金塊は金貨100枚で売れた。この国の精錬技術はそんなに発達していないようで割と良い値段で売れた。もっとお金が欲しい時は宝石などを売ればいいようだ。


「大魔王様はお金持ちね」


「まあ、もとは商人だったからね」


あーそうか!お金は自分で作ればいくらでも作れるんだった。もう少し作ってみんなに持たしとくか。


「とりあえず宿をとろう。あそこの大きいホテルに泊まることにしよう」


この国の貨幣単位は魔国と変わらなかった。銅貨が100枚で銀貨1枚。銀貨が100枚で金貨1枚だ。みんな獣王の顔がある丸い獣王コインだ。


「一泊銀貨50枚です。5人で金貨2枚と銀貨50枚になります」


ここはホテルでも高級な部類のようだ。早速部屋でお金を作ることにした。こういう作業は久しぶりだな。このままでもできるが女になった方が簡単なので変身する。


「変身!」


「うわ!大魔王様が女の子になっちゃた!」


「この姿の方が効率よくできるんだよ」


「大魔王様きれい!」


「そうかな」


確かに前より乳が大きくなったようだ。尻も大きくなったような気がする。


まあいい。俺は金貨銀貨をどんどん作っていく。こういう作業は久しぶりだな。最近は戦ってばっかりだったからなんか異様に楽しい。


金貨なんか作ったら偽造になってしまうがここは異世界、そんなことは全く気にしなくて良い。


ついでに宝石も作っておくか。ダイヤモンドやルビーやサファイアなどをどんどん作っていく。


「こんなもんね」


「大魔王様すごい!」


「これみんなの活動資金だから適当に分けて持っておいて」


「プミー分かりました」


「宝石って綺麗ですね。初めて見ました」


「そう?それじゃ何か作ってあげましょう」


俺はミスラちゃんにネックレスやイヤリングを作ってあげることにした。


「うわーい、ありがとう大魔王様!」


しばらくして町の様子を伺いに行くことにした。ここは海から近いが漁港ではなく山の鉱石掘りが主な産業のようだ。


「ボス!外に行くなら男に戻った方がいいのでは?」


「うん。まあ大丈夫だろう」


ミスラちゃんがせがむので外に連れて行く事にした。転移で2人で外に出る。


鉱石掘りが多い町なので町中には安い宿もたくさんある。食事もそれなりに 食べられる労働者向けの食堂も多い。


後は鉱石屋や娼館なんかもたくさんある。町の西側には闘技場があった。ここでは賭け試合が行われているようだ。


「だいたい分かったわ」


「ねえ大魔王様!ちょっと試合見てみたいです」


「そう。じゃあ行ってみようか。あれ?」


気が付くと獣人の若い男たちが俺たちの後ろにたくさん付いて歩いてきていた。


あれ?魅了はしてないはずだが。前の時より人が多い気がする。


「大魔王様きれいだからしようがないよ」


「うーん。自分では分かりにくいわ」


闘技場には入場料銀貨1枚払って入ってみた。直径20メートルほどの円形闘技場だ。試合前に戦士が顔見せをする。そしてどちらかに賭ける仕組みのようだ。


今は前半の試合で徒手格闘が行われていた。試合は本人が参ったするか戦闘不能になった時点で審判が止めるようだ。大きなドラの音が響く。


ドオオーン!


「続いての試合はハンティングだ!」


「ウオオオオオオ!」


出てきたのは屈強な大猿の剣士と短剣を持ったウサギの女の子だった。


うわーこんなのやる前から結果は見えてる。絶対に大猿の剣士の勝ちだ。なんでこんなのやるんだ。 


となりのおじさんに聞いてみると犯罪者の処刑や借金でどうにもならなくなった者が逆転を狙って行う競技なんだそうだ。どちらかが死ぬまで行われる。


試合開始とともにウサギの女の子はどんどん追い詰められていった。短剣をはじき飛ばされ腕を切られ足を切られ 既に逃げることもできなくなっていた。


「うわーひどい試合。ミスラちゃん見ちゃだめだよ。あれ?」


今まさに首を切られる瞬間にミスラちゃんが転移魔法で助けてしまった。やっちまった。

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