第102話 再び故郷へ
転移門を通り人族領の家へ、そしてまた転移門を使い地球のおもちゃ屋あとへ。
「ここら辺で身支度を整えていこう。ネフィとバイモンは一度来たけど覚えているかい?」
「はあん。ぼんやりとは覚えています〜」
「はい覚えてまーす。しかし相変わらず高い建物がいっぱいありますねー」
「すげーな建物ばっかりだ。山や川はねえんだな」
「プミ」
早速服を買いに行く。相変わらず髪の色がみんな派手なので目立ちまくりだ。
ネフィはオレンジだし、バイモンは銀色だし、フレイムは真っ赤だ。アベイルに至っては水色だし。どう見てもどっかの外国の人か危ない人にしか見えない。
服や靴を3揃いずつ買って出てきた。ネフィやバイモンはスタイル抜群で店員が驚いていた。フレイムはこれから育つという感じだ。
とりあえずおもちゃ屋あとで着替えて 町へ繰り出してみることにした。
「前にも言ったかもしれんが、ここでは武器の所持は禁止だ。人を殺しても いかん。気をつけてくれ」
「随分とお堅い世界なんだな」
「ここは平和だからな」
「わからなければいいが魔法も禁止だ」
「そうですか〜」
「まあ、お前たちなら素手でもそこら辺のやつらには負けんだろ」
遊びに行く前に腹ごしらえをすることにした。
「それで何が食べたい」
「お肉〜」
「野菜ー」
「肉!」
「プミー魔力!」
「うんわかった。それじゃ行こう」
焼肉屋さんに行ってみる。バイモンは主に菜食だ。肉はたまに食べている。 しかし後の2人はお肉を食べまくっていた。
アベイルは何でも食べるが魔力もあげておいた。
「いやーうまいな!ごちそうさん」
「はあん。美味しかったです〜」
「そうですねーいい味だったわー」
「プミ」
その後は遊園地に行って乗り物に乗りまくっていた。
俺は時々転移門まで戻ってリリンに連絡を取ってみるが特に異常はないようだった。
その後はホテルで一泊する。そういえばこの3人といたすのは初めてだったかな。
ここでやはり順番を間違えると地雷を踏むことになるので十分気をつけてネフィ、バイモン、フレイムの順に相手をしなければならない。順番とは大切なものらしい。みんな一緒でいいのに。アベイルはちょっと外してもらおう。
ネフィを見ていると、ちょっと前の小さかった頃を思い出す。それが今はこんな事を致すなんて···。まあいいか。
3人とも丁寧にお相手をして心地よい眠りについてもらった。
翌日
俺たちは実家の方に向かうことにした。前に来た時も泊まったので今回も外国の友達ということで通そうと思う。
ネフィは前回来てるけれど姿がずいぶん変わったから多分親父とお袋は分からないだろう。
家の近くまでくると巨大なつる性植物が生い茂っていた。
「なんだこのでかいつるは30メートルはありそうだな」
「おお直人か。久しいの」
「あーただいま。父さん、これは一体なんだい?」
「前にお前が連れてきた女の子が持ってきた種をまいたらあっという間に育ってこうなったんだよ」
「母さんもただいま」
「でも甘いみかんのような実がたくさんなるのでいいぞ。これ」
「まあ、役に立ってるならいいかな」
「来るんだったら連絡をくれればいいのに。何も用意してないよ」
「あー大丈夫だよ、母さん。色々持ってきたから」
その後、俺の持ってきた食材を使って 昼ご飯の準備をした。
「うまいのお」
「本当に美味しいですねえ」
「ここは空気がうめえな」
「そうですねー」
「あはん。本当にです〜」
家の手伝いまで4人でやってくれて本当にありがたかった。
夕食の時に4人で持ってきたお土産を親父とお袋に渡していた。
一つはお酒、一つはくわ、もう一つは 刺繍作品、最後の一つは母への洋服だった。
これは3人の妻たちの入れ知恵かな。風呂に入ってから離れに連れて行った。
「みんな今日は離れで休んでくれ。一緒に休むのは無理だからね」
「あ〜ん。残念です〜」
「わかりましたー」
「しようがねえよ」
「プミー」
次の日の朝
挨拶をして帰ることにした。姿が見えなくなるまで山道を歩いた。
「これでリリン様たちの仲間入りができます〜」
「なんだよそれ。やらなきゃいけないことなのかね」
「まあそんなようなもんですよー」
「しかしいいとこだったなー。町は草も木もないけどナオトの実家はいいとこだ」
「プミー」
今日は大きな町で自由行動の日だ。それぞれにお金を持たせ好きなところに行っていいことになっている。
町はかなり大きいので何でも揃ってると思う。集合場所と時間だけ確認して解散にした。
俺は転移で転移門まで行きリリンに様子を確認する。特に変わったことはないようだ。戦争の方も順調らしい。
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あん。前にも来たような気がしますけど、もうほとんど忘れてしまいました。今日は何を見ましょうか〜。
あはん。みんなにお土産を買うのは色々書いてきましたから大丈夫です。お父さんにはお酒がいいですね〜。こちらのお酒はうまいんで。
あれ?男の人がたくさんついてきます。いやん。特に何もしていないのですが。
バイモンさんに教わった透明化をしてみます。ふう。何とかなりました。
それじゃあ、あとはヴァルキリーの皆さんにお菓子とお化粧道具を買っていってあげましょう。
あはん。また男の人が集まってきてしまいました。これじゃ落ち着いて買い物ができません。
ああそうだ。私ここで、大きくなったんだ。前に来た時は空手を習ったような気がします。今度はダンスを習ってみたいです。ちょうどいいのがあったのでちょっと行ってきたいと思います。
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ナオトさんの生まれた世界はすごいですね。色々なものがたくさんあります。
前に来た時はオカリナとフルートを買って行ったような気がしまーす。
今回は呼び出した妖精たちが演奏できる楽器をたーくさん探したいのでーす。今楽器屋さんに来ていまーす。とりあえず一通り買ってっちゃいましよう。
面白いものがありますね。声を大きくする機械ですね。これは私にとって有用です。これも買って行っちゃいましょう。
後は村のみんなにお土産を買ってと、ドリアードさんには頼まれてた種を買ってと、こんなものですかねー。
今日は楽器の演奏とかはしていないのですがやっぱり人がたくさん集まってきてしまいます。
仕様がないですね。次の角で飛んでっちゃいましょう。
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この町っていうところはすげーな。いろんなものが売っている。俺にはあんまり関係ないような気がするが。
里のみんなに肉と酒を買って行ってやろう。あとはヴァルキリーの皆に食い物かな。あいつら酒も飲むんだよな。酒も買って行ってやろう。
あれなんかお祭りみたいなことをやってるな。なんだろう。アームレスリング大会?なんだそりゃ。
あー、ああやって腕を合わせて倒した方が勝ちなのか。なるほど俺もやってみよう。
「お客さんすごい力ですね」
「しまった。ちょっと目立ちすぎたか。まあいいか」
「おらどんどんかかってこいや!」
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「プミ、ご主人様についてきてこの世界に行きましたが、なかなかすごいところですね。何でも売っています」
ルイーネさんに聞きましたがこの世界の知識を得るにはパソコンというのがいいみたいです。
ちょっと私も知識を得てみたいと思います。なるほどなるほど。
これはいいですね。あっ、そうだ。お土産も買って行かなくちゃいけないわ。
みんなに配れるように食べ物はが多めに買って行きましょう。
あとこの電気というのは使えますね。向こうでも集めることはできるでしょう。魔法にもありますからね。
これもエネルギー源になると分かったので収穫です。
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「おーい、みんな買い物終わったかい」
「「「「はい、終わりました」」」」
このあと4日間は各地を回っていろんな観光することができた。残りの1週間は魔国を回ることにしよう。