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~青き空の中の紅き炎~  作者: 鈴原ミオ
第1章・セイウの街
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1-4

朝起きると警察は引き上げていて食堂は入れなくなっていた

線が引っ張っぱられていて何人かの警察官が立っていてその中にいたジエムさんが私に手を振ってくれる

随分いい笑顔だね…


朝起きた時に部屋のドアの床の下に紙が置いていてこう書かれていた。

『朝ご飯はここの食堂以外で取るようお願いします』

今は外で食べる他ないようだ。

正直な所今ここに来るまで三日ほど自炊していたので自炊したくない。しかも美味しくないし…それにめんどくさいしなぁ……

そんなわけで外食をとることにしたのだ

寝巻きから普通の外用の服を着て外にでると晴れていたので

「明るいなぁ……」

と声が出てしまう

外は晴れていて強めの光が出ている。

帽子でもかぶれば良かったかなぁっとかんがえていた

さんさんと晴れているのは街の名前晴雨(セイウ)に合うようだった

私は適当に街を歩きたまたま空いていたお店に入る

「何食べようかな…」

私はサンドイッチとオレンジジュースを頼んだ。料理が運ばれてきて私は食べ始める

すると隣の席から話し声が聞こえてきた


「聞いたか……昨日またあいつらが動いたみたいだ」

「それって街の不良共…?」

「ああ……それで一つの宿が壊されかけたらしい」

隣にいた男子2人は話しながらお茶を飲んでいた

ヒソヒソ話してるつもりだろうけど聞こえてるよ……

「でもよ今週で二回目だぜ?最近活発化し過ぎだろ……」

「ああ…俺らも落ち着いて寝れないよな

しかもあいつらなんか危なそうな奴らと取引してるだろ?この前見た奴がいるんだよ……黒髪で黒いフードかぶった奴からからなんか貰ってたの……あくまで噂だしよ…確証はねぇけど……」


黒髪……何かをもらう?

もしかしてあの武器のことか……

何を知ってるのか聞いた方がいいかもしれない。私はすっと後ろを振り向き


「ねぇ」

と声をかける

「ひぃっ?!……なんだよ…女かよ…何か俺らに用事でもあるのか?」

私は彼らの近くに行き小さな声で話しかける、

「あのさ貴方達が話してた街の不良の噂のことなんだけど。」

「それがなんだよ」

目の前にいる男達は私を睨む

「黒髪のフードの人と取り引きしてたのって何処かわかる?

もしよければ教えて欲しいんだけど…」

「ああっ?なんだそんな事かよ……。街の上の方に病院があるんだけどよ。その裏通りの道だ。そこで見かけたって言ってたぜ。これでいいか。俺らもあんまり関わりたくないんだよ」

男達は私にはしっしっとてをふる

「そっか!ありがとうねお兄さんたち」

私は軽くお辞儀をして自分が元いた席に座ると

またこそこそと小声が聞こえてくる

なんだよあいつ…関わって俺らが変な目に合うのは嫌だからな…

ていうかあいつ両目で色が違うかったよな。

ほんとそれ…変なの。普通あんなやつ居るのかよw

彼はクスクスと笑っているようだった

だから話してるの聞こえてるんだってば……

私は手をドンッとテーブルに置いて叩くと彼らはビクッとしていた

私はそっと右目に手をやり考える

変か…久しぶりに言われたなぁ…ほんとに別に好きでこの目じゃないんだけどね

私はさっさと机の上にものを食べ外に出た


私は彼らに話を聞いた後紅から頼まれていた最近のセイウの街についての調査をすることにした

『フードの黒髪』『謎の取引』少し気になるワードが多かったため彼らの言っていた病院の裏通りに行ってみようと思ったのだ

何も噂がない訳では無いんだね…私が思ってるよりも大きいことなのかもしれない

ミオはため息をつき目の前に大きくそびえ立つ病院の隣を歩いていく

目の前にある病院は白と緑でまとめられていて落ち着いた雰囲気だ。それもかなり大きい

大きな病院だなぁ…流石ヒイル家の本元だね〜

考えているうちに病院の隣を通り過ぎて裏の通りにはいる

そこには誰もいなく何人かの通行人が歩いている程度だったまあどこか雰囲気は暗いけど…

やっぱり噂だから確証はないよねー……

とりあえず何かはあるかと思いその通りを歩き出す

裏通りとは聞いていたが全然ライトとかもあり全くもって怪しい感じはしなかった

無駄足だったかー…あーーー

いやまあ一応ぐるっと1通り見るくらいはしようか……

とりあえず私は一回りをしてまた帰ろうと歩きだそうとした時だった


目の前に『フードの黒髪』その噂にぴったり当てはまるような人が現れた

「今度は貴方が取引ですか?」

気弱そうな声で目の前の"人"は問いかけてくる

女……?まさかでも声は女だ。どうやらこの人はあの噂と関係がある人みたい

私は一呼吸置いて

「そうだよ」

そう答え彼女が何かを話す前にまた話す

「あなたは何者?」

私がそう聞いたら目の前の女はは途端に動きが止まった

さあどう出る…

「くっくっくっ……さて私は何者でしょう!!」

さっきとは違う殺気を含んだ声でそう言ってフードの女は私に切りかかってくる

ていうか声大きい!!

大鎌(サイザ)!!」

私は大鎌(サイザ)を出し女の攻撃を跳ね返す

女は衝撃を受けたにも関わらずくるりと回って地面に着地する

「あはははははっ…はははっ…私どれだけ運がいいんだろ……こんなところであの(くれない)のミオ・イレスに出会えるなんて…」

目の前に居る女は口をニィっとさせて笑う。甲高い声で笑う

この人私を知ってる…裏の人間か

笑い終わると、彼女はまた私に切りかかってくる。ぶつかり合う短剣と鎌の金属音が辺りに響き渡る

「あんたさー私のこと知ってるでしょ?覚えてるでしょ?だったらさー当てなよ!私は誰でしょうーか!」

キィーッンと何度もぶつかる音が聞こえてくる。私は短剣を弾き返し続けてるが…1発1発が重い!…この人強い……!

「ちっ……」

気づいたら壁まで追い詰められていてまた目の前の女の人は問いかけてくる

彼女が自身の首元近くにナイフを構え

「ねぇ私のことわかるでしょ?」

ニッコリと笑いながら言ってくる

「顔もわからないのにわかるわけないでしょ!!」

私はそう言ってまた女に切りかかりに行く

「はあああっ!!」

私が放った一撃で被っていたフードがめくれ女の顔が見えた。見えたのは黒髪三つ編みに水色の瞳。そして私を睨むどこか見たことのあるような顔

「はははっ……やるね……」

目の前の彼女はにやりとしながらこっちを見る

「これで私のこと思い出した?」

そう言ってまたニヤリと笑う女

顔を見ても知っている人ではない

「貴女何を勘違いしてるのかわからないけど、私は貴女は知らないよ

あなたのように私を睨む人はたくさん知ってるけどね」

私はそう言って彼女の目をしっかり見て答える

目の前の彼女は不気味な笑い声を出しまた笑う

「あははっ……はははははっ!!なーに馬鹿げたこと言ってるの?

貴方が私を知らないはずがない…

ふざけたことを言うんじゃない!!」

彼女は目を開きながら叫ぶ

叫ぶのと一緒に体から黄色の魔力が見える

落雷(トランダー)!!」

私が気づいた時にはもう技が放たれていてもこちらに向かってくる

防御(シールド)

すると彼女はにやりと笑い

「そんなもので私の雷落が抑えられるわけがない!落雷(トランダー)!!」

2発目っ!!早い!間に合わない!!


目の前がカッと光り、体に電流が流れる


「っ…うあああああああっ!!!」

全身から力が抜け手から大鎌が落ちる

大鎌が手から離れた瞬間小さくなる

「あははは……どう?私の力!

武器もそれじゃあもうまともに戦えないよね?」

彼女はまたニタァっと笑う

また腕を振り上げ雷、落雷(トランダー)を放とうとしている

「っ………」

腕や足動かすためのところは動かない

それに炎と雷は相性があまり良くない。単純に彼女の使う魔法が私より威力が大きいんだ…今はダメだ

あんまり使いたくないんだけどなぁ

それにこの魔法は嫌いだ

私はうまく動かせない体に力を入れ叫ぶ

時空(カーサム)間上(ステイション)隙間(テンプラル)!」

私がそう叫ぶと私の下が黒くなり落ちる

その瞬間彼女の目の前に(フレア)を放ち壁を作る

「しまっ……!」

彼女の声が聞こえ落ちる前に私は消えた



やられた。使う可能性あったのに

まあいい次に会う時には必ず…

そう言って彼女はニヤッと笑い雲のようにその場から去っていく



謎の少女の名前とはなんなのだろうか

裏路地で執り行われている取引とは…

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