第四話 戦争の予感
リーナについていって10分ほど立つと、ガレキしかなかった街並みはほとんどなくなり中世風の立派な街になり、一般人らしき人も見れるようになってきた。
「ケートはヤマト人よね?どうやってヤマトからユニオンに来たの?」
「あっ、いや…よくわからないな…」
聞いたことがあるようなないような地名にそう答えることしかできなかった。
「ふーん…ケートの記憶はどこで途切れてるの?」
「え?えーっと…思い出せるのは名前ぐらいかな…」
もちろん記憶は失ってないが、ここは話を合わせておく。
「そうなの…なら慣れるまで色々教えてあげるわ」
「あ、ありがとう…」
ちょうどいい。少し罪悪感はあるが、ここは好意に甘えて色々聞くことにする。情報は大切だ。
「えーっとまずこの世か…じゃなくていまこの時代はどんな状況なの?」
「ほんとに何もかも忘れてるのね…今は第53次世界大戦の真っ只中。最初は16個あった国も今では7つになったわね…まぁ第1次世界大戦ころは354もあったそうだけど」
「ご、53?!」
「ん?何かおかしいとこあった?」
「いや何もない続けてくれ」
世界を巻き込む戦争が53回も…この世界はほんとに戦争ですべてが決まるのだな…しかしリーナに取ってはあたり前のことらしい。
「そして今はユニオン、アカリメ、リフカ連合国家の3国同盟とタリィ、ラミア連邦、ドクイの3国共闘契約どうしで争っている…もう10年程立ったと思うわ。ちなみにヤマトは侵略せず、させずを掲げて鎖国しているはずよ」
「ほぉ〜なんとなくわかった…ちなみにここはどこらへんなんだ?」
「ここは島国のユニオンが大陸進行するための足がかりの街、タリィとの国境にあるリパンよ」
国境だからあんなにガレキだらけだったのか…なんとなく合点がいった。
「なるほど…ん?そういえばなんでリーナはこんなとこに?」
「んー?それはねぇ…
リーナが言い終わる前にものすごい爆音が鳴り響いた。
「まずい…来たわ…!」
リーナは唇を少し噛み、とても厳しい表情をしていた、
「来たって何が?!」
「タリィの軍勢よ!あなたは街の中心に走って!」
説明長くてスミマセン