第三話 出会い
一人目のヒロイン登場!
強引に腕を引っ張られ、なんどもつまづきそうになりながらもまだギリギリ形を保っている民家の影に謎の人物に口を抑えられ圭人の背中が密着する形で隠れた。しかしなんだろうこの感触は、銃を持っているらしかったため、硬いものは恐らく弾薬だろう。しかし、この肩甲骨にぴったりと密着した柔らかいなにかは…
しばらくすると足音も銃声もしなくなった。すると恐らく助けてくれたのであろう謎の人物は圭人の口から手を放した。そして圭人が後ろを振り返ると迷彩服を着て帽子をかぶった、白髪ロングの見た目16歳程度の少女だった。
「わたしの名前はリーナ、あなたの名前は?それよりなぜこんな物騒な場所に武装もせずに来ているの?」
「あっ、ごめん。ぼくは圭人、なぜここにいるかは…ん?なんで俺はこんなところに…?」
そう、圭人はここにむりやり連れてこられたのでここにいる理由など知るはずもない。
「記憶が曖昧なの?」
「あっ、え?はい!」
勢いではいと答えてしまった。
「そうなの…まぁとりあえずついてきて、ここはまだ危ないし」
「ありがとうリーナさん」
「リーナでいいわ。ケート、敬語も禁止ね」
「わかりま…わかったよリーナ」
女の子とまともに話したことがほとんどないケートにこのやり取りは恥ずかしすぎた。