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A-1

作者: ゲノムサイダー

ホルモンによって聖域は侵された。身体と魂の分離。

肌にしみて取れない火薬の匂いを包むように花の匂いが香。見渡す地平線の先まで広がっている花畑は薄気味悪くなるほど鮮やかに輝いていた。

 私と同じ死神の香水の匂い。舞う蝶までも葉に足をつける魅惑の匂いがガスマスク越しからでも僅かに匂う。

ある科学者が放った、試験管の半分にもみたない量のホルモンは世界の隅々に広まると同時に世界から人を消し始めた。

科学者は踏み入れてしまったのだ、人が誰もましてや己すら侵入を許さない最後の聖域に。

彼の放ったホルモンは高度に発達したゴーストと身体を遠ざけてしまった。魂とが離れてしまった人は人でなくなってしまった。

私に何ができるだろうか。

ホルモンを吸収し花粉や酸素とともに放出する花を燃やし切れるであろうか

行け不明のイカレタ科学者を捕まえられるだろうか。

燃え盛る花畑が灰色の彼女の目に映る。

舞った灰だけがバビロンよりも高く空に近づく

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