目次 1/1 独白 干支というものが、すべてを決めていた。 生まれた意味も、死ぬ理由も。 誰が守られ、誰が捨てられるのかも。 私たちは、そこに数えられていなかった。 だからーー 斬られても、燃やされても、泣く資格すらなかった。 あの日、血まみれで倒れていた私を拾ったのは、 十二支でもなく、神でもなく、 ただのイタチだった。 けれどその獣は、笑いながら言った。 「大丈夫だ。殴り合えば、だいたい解決する」 それが、 干支に選ばれなかった獣が、世界を壊し始めた日の話。