「断魔と断罪」大陸①
これは、「断魔と断罪」に登場する地理の話。
※37話のネタバレ若干含みます
まず、「断魔と断罪」の世界では、「惑星ガリュウス」という惑星に、幾つかの大陸がある。
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バモス大陸
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バモス大陸は、主人公ロイスの故郷であるハジ村がある大陸だ。
「惑星ガリュウス」の総面積の過半数を占めている。
しかし、独立国家が多く、部族同士の対立もしょっちゅう起こっている。
主軸となる王国は、バルス王国。
バモス大陸の中央に位置する。
バルス王国の首都は、ヴィオレッタ。
ヴィオレッタは首都らしく、「魔導科学」で栄えている。
バルス王国国王、ゴルゴローゼ・ウル・バルス。
彼は、戦場に立つ事が多い国王だ。
国王らしく、大将としてどんと構えるのでは無く、自らが兵士たちと共に戦うのだ。
しかも、その武功は凄まじい物だ。
ゴルゴローゼは、「魔導科学」で栄えているバルス王国の国王なのだが、あまり魔法を得意としていない。
だから、魔法で戦うというよりは、"両手斧"を使いこなして戦うのだ。
そんなゴルゴローゼだが、近年500歳を迎えた。
彼は、長命種の"矮人族"なのだ。
ただ、ゴルゴローゼは普通の"矮人族"とは違った。
普通のドワーフは、身長が100cm以上150cm以下が平均的なのだ。
しかし、ゴルゴローゼは違った。
ゴルゴローゼは、"矮人族"には滅多に居ない、身長190cmという巨体なのだ。
だから、"矮人族"というより、"巨人族"と言い表した方が分かりやすいだろう。
実際、ゴルゴローゼが本当に"岩妖精族"なのかどうかを調べたがった学者の1人が、ゴルゴローゼの食事に睡眠薬を混ぜて眠らせ、DNA検査をした。
しかし、ゴルゴローゼからは"矮人族"のDNAしか検出されなかったのだとか。
バルス王国王妃、ムーンライト・ウル・バルス。
ムーンライトは、魔法が苦手な国王に変わって、「魔導科学」の開発に深く携わっている。
実はムーンライト、この大陸で最も魔法が秀でている者とされる称号、"炎神皇"に選ばれているのだ。
余談だが、ムーンライトとロイスの母ローザは犬猿の仲なのだとか。
水と炎同士、気が合わないのだろう。
話を戻そう。
ムーンライトは、戦場には行かない。
こういう点では、夫婦で気が合わない。
ただ、ムーンライトは、城の防衛の時には前線に出る。
かつて、"炎神皇"として"魔王"ガリュウスと戦った時の血が騒ぐのだろう。
因みに、ムーンライトは普通の人間だ。
ゴルゴローゼの様に、亜人という訳では無い。
ただ、その"魔素量"だけは亜人以上だ。
バルス王国王女、カシェット・ウル・バルス──又はママン──。
カシェットは、城が嫌で城を抜け出した。
"冒険者協会"に入団したカシェットは、ロイスと出会う。
そこで、ロイスの技術や、仲間との出会いを体験し、国に帰ってからも訓練を積み重ねる様になった。
そうした事で、更なる成長を遂げたのだが、それはまた別の話だ。
因みに、バルス王国のと覇権を争っているのは、トランプ王国だった。
しかし、近年トランプ王国は、4つに分裂した。
北には、旧トランプ王国の猛者たちが集まる、武力国家ダイヤモンド王国。
西には、旧トランプ王国の平和主義者たちが集まる、中立国家ハート王国。
東には、謎が多い、ダイヤモンド王国程では無いが、血の気の盛んな者が集まる、侵略国家スペード王国。
そして南には、四六時中お祭り騒ぎをする者が集まる、これまた中立国家クローバー王国。
そして今、バルス王国とダイヤモンド王国が対立している。
近年は、スペード王国までバルス王国に侵略を開始している。
更に、ダイヤモンド王国とスペード王国との間で、安全保障条約が結ばれようとしていた。
また、バルス王国の東側には、東側諸国がある。
最近では、東側諸国で「東方諸国評議会」を結成し、西側諸国に対抗すべく、東側諸国の団結を見せている。
「東方諸国評議会」筆頭、ガバメント・ガルシア。
自信のランクは"聖人級"と、かなり強い。
そして、彼の別名を"斧王"とも言う。
ガバメントが兵士を直々に訓練したらどうなるか……。
それは、後ほど分かるだろう。
バモス大陸には、このような国々と歴史がある。
「断魔と断罪」に登場する地理は、こんな感じだ。