ナナシノカケラ / 再臨少女編
私はいつも、一拍遅れてようやく気が付く。
本当の意味での自由なんて、どこにも存在しないということ。
私は最初から、人間なんてものではなかったということ。
「ナナシノ」は自分とは違うモノだということ。
そして、私はナナシノを、 " 私と同じように歪めてしまった " ということ。
………そんな、一拍遅れの後悔も、今なら書き換えることができる。
───これは、一人の少女が夢見るお話。
そして、夢から醒めてしまったお話。
されど、その夢を守ろうとしたお話。
何故、彼女は道標で在り続けるのか。
───ただあの人に、生きていてほしいから。
再臨少女編(上)
2022/07/23 11:10
(改)