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番の瞳  作者: 言葉
第二章:レイアの過去
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72.突然の出立②

寝落ちしたら消えてました・・・


「お母様、どこかへ行くの?」


レイアと手を繋いだシェリルが眠そうに目を擦りながらレイアを見上げた。


「ええ、シェリル。こっそりお出かけするのよ」


悪戯っぽく言うレイアに、シェリルは目を瞬かせた。


レイアはシェリルと手を繋いだまま、支度を終えたイヴとジェーンを魔法陣に乗せると、一度部屋を見渡してから転移魔法を発動した。

まずはジェーンの家へ。


予め手紙を飛ばしていたため、ジェーンの夫フランクと娘のリディアは支度を済ませて待っていた。

レイアを視界に入れた2人は跪いて頭を垂れた。


「お待ちしておりました」


「すぐに行けるかしら」


「はい、支度は済んでおります」


レイアはフランクの横のリディアの前に屈んで、そっと手を取った。


「リディア、巻き込んでごめんなさい」


リディアはふるふると頭を振ると、にこっと笑った。


レイアは床に魔法陣を出すと、五人を乗せ、リンデンバウムのゲーテ領へと転移した。



-----------------------------


転移先はゲーテ侯爵家の一室で、そこにはマーガレットの兄フィネスが待っていた。


「レイア様!?」


マーガレットから、ジェーンとその家族の話しか聞いていなかったフィネスは、レイアとシェリルまで来た事に驚き、慌てて膝を着いた。


「フィネス、驚かせてごめんなさいね。私達はすぐに戻るから、あとはお願い出来るかしら」


フィネスはレイアとシェリルをもう一度見ると、小さく頭を振った。

おそらく嘘だとバレている。


「わざわざ送り届けて頂いたのですね、驚きました。おまかせを」


「私まで来たことは・・・」


「妹には言いませんよ」


フィネスの言葉に微笑み返すと、レイアはジェーンに向き直り、ジェーンを抱きしめると耳元で囁いた。


「ジェーン、ありがとう。家族で幸せにね。しばらくは手紙も届かない場所にいくけれど、何かあったらハーレイに知らせてちょうだい。あの子には全て話してあるから」


「わかりました。皇妃様・・・ご無事をお祈り致します」


「ありがとう」


レイアはジェーンから離れると、フランクとリディア、フィネスに別れを告げ、再び転移した。



転移した先は魔の森の奥地にある、巨木の前。

今回の討伐でセオドア達が向かったのとは真逆の方向である。


「お母様、ここはどこ?」


暗い森に怯えるシェリルが、レイアのドレスにしがみついた。


「ここは魔の森の奥地よ。大丈夫、ここは魔物はいないから。これからお母様の産まれた場所に行くの」


「お母様の産まれた場所に?」


レイアは片手で巨木に触れると、小さな声で歌い出した。

声は小さいながらも、レイアの声は聞き惚れる歌声だった。

すると巨木の根元がミシミシと軋み、ぱっくりと開いたかと思うと、中から虹色の光が漏れてきた。

それは妖精界への入口。


レイアはシェリルとイヴと手を繋ぐ。


「二人とも、私の手を離さないで」


そして三人は妖精界の入口に足を進めた。


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