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番の瞳  作者: 言葉
第一章:出逢い
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40.知らされた真名①

夕食を終えて、テーブルに紅茶が用意された。

時間も遅いということで、今日は王宮に泊まる事になった。

城で働いている父に伝えてもらうと、

仕事で帰れないから大丈夫と言っていたと聞いた。

父はどのみち残業だったらしい。


夕食を頂いた部屋で紅茶を飲みながら

今日、それぞれがわかった事を報告する事になった。

先に私たちの話をする事になったのだが

種族の話をし終えた時、顔を青くした母上が

震えた手でティーカップをソーサーに置いた。


カシャン


「あっ、ごめんなさい・・・驚いてしまって・・・そんな、嘘でしょう?」


母上は隣のシェリーの手を両手で掴み、握りしめた。

その手に視線を落としていたシェリーは

母上の手を両手で握り返して顔を上げると

穏やかな笑顔で答えた。


「奥様、私は大丈夫です」


「大丈夫じゃないでしょう!?」


「大丈夫です。セシル様がいてくれますから」


そう言って私に振り向いた。

私は笑顔で頷く。大丈夫だと。


「セシル、シェリーちゃん・・・」


他の三人も辛そうな視線で見つめていた。

私は笑みを消すと、母に問いかける。


「母上、王妃様との話は」


「あ・・・そうね」


「セシル、それについてはわたくしから話しましょう」


王妃様の顔はいつもの穏やかさが消えていた。

私が、お願いします、と言うと頷いてシェリーに向けて言った。


「シェリー嬢、あなたは、帝国シャウゼンの第一皇女シェリル・フォン・シャウゼンよ」


シェリーの、レオの、レイの目が見開く。


「嘘、だろ・・・」


「シェリー嬢が・・・シェリル皇女・・・」


レオとレイが口元を抑えながら呟いた。


「私が・・・シャウゼンの皇女?ではあの夢に出てきた女性と男性は・・・」


「若草色の髪の女性は前皇妃のレイア様だと思うわ。そしてブロンドに空色の瞳の男性は皇帝のセオドア陛下よ」


「そ、それでは、シェリー嬢がシェリル皇女となると、皇帝陛下か前皇妃様のどちらかが妖精という事になりますよね?それに、皇太子のハーレイ様も妖精の血を引いていると・・・」


レイがあまりの事に額に汗を滲ませて問いかけた。


「ええ。おそらく妖精はレイア様の方でしょう。ハーレイも間違いなくレイア様の子よ。妖精皇妃なんて呼ばれていたけど、本当に妖精だったとはね・・・」


王妃様は頬にて手を当てて溜息を漏らした。

その様子を見ていたシェリーが問いかけた。


「あの、王妃様、お聞きしてもよろしいでしょうか」


「ええ、何かしら?」


「私のお母様が妖精なら、亡くなることはないと思うのですが・・・なぜ前皇妃なのですか?」


シェリーの問に、レイ以外が気まずげな顔をしたのを見て私が口を開いた。


「おそらく亡くなられてはいない・・・でも何処にいるかわからない。違いますか?」


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