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番の瞳  作者: 言葉
第一章:出逢い
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26.弊害とコーヒー


弊害とは、寿命の事だ。

番の儀式と呼ばれる儀式で番が誓い合うと

感じてた魂の繋がりが確実なものとなり、

体のどこかに印のようなものが現れる。

これは種族関係なく現れるもので、どちらかの命が果てるまで消えることは無い。

魔力の共有なども、この誓いの後に出来るようになる。


「たしかにセシルの言う通りだわ。儀式を行っても上手くいかなければ、セシルはまだ大丈夫だけれどシェリーちゃんはあと数年しか生きれないわ。おそらく今のシェリーちゃんの年齢は見た目からして16,17くらいでしょうし、本当にシェリル皇女なら17のはずよ」


「はい。私はなんとしても彼女を失いたくないです。」


「そうだな。その魂を削って使う力とやらの詳細と、魂の繋がりが感じれない理由を調べよう」


父の言葉に母と共に頷いたところで、テレサが朝食の時間を告げにきた。


「では私はシェリーと王宮で得られる情報を得て、それから魔法省で話を聞いてきます」


「私は王妃様と・・・少し気になる事があるから、出来れば陛下とも話をしてくるわ」


「わかった。私は今日仕事が山積みだろうから手伝えないが・・・王宮には居るから、何かあれば執務室に来なさい」


それから3人で広間に朝食を取りに向かうと

広間にはすでにシェリーが来ていた。


それから今日の予定を話しながら和やかに朝食をとり、セシルはシェリーと共に広間を後にした。


-----------------------------


今日はオリビアがシェリーの支度を手伝いに来ると言われていたので、

それまでシェリーの部屋でお茶をすることにした。


テーブルに置かれた紅茶とコーヒーを眺めていると

ふと、疑問が浮かんだ。


「セシル様はいつもコーヒーなのですね」


「ああ、確かに・・・紅茶も飲むんだけど、最近はコーヒーばっかりだったかも」


そこにクロエがマカロンを載せたプレート片手にやって来て、シェリーに耳打ちをした。


「セシル様は考え事をする時は決まってコーヒーなのです。最近お慕いするお嬢様の事で色々考え事が多かったのでコーヒーばかりだったのです。それはもう飲みまくりでした」


クロエの言葉を聞いていたたまれなさと恥ずかしさで、赤くなった顔を覆ってしまった。


「どうした?ちょっとクロエ、シェリーに何言った?」


「セシル様がコーヒーばかりだった訳を伝えさせて頂きました」


「え?・・・何て?」


「お慕いするシェリーお嬢様の事で悩み過ぎてコーヒーをがぶ飲みしていると」


「クロエお前ね・・・」


「嘘は申しておりませんよ〜。テレサさんからセシル様のせいでコーヒー豆の減りが半端ないと聞いております。飲みすぎも体に良くないからと心配しておりました」


「うっ・・・テレサには後で謝っておく・・・」


シェリーはそんな2人のやり取りで

さらにいたたまれなくなった。


「なんだかゴメンなさい、セシル様・・・」


「シェリーのせいじゃないよ、私のせい」


「そうです、お嬢様のせいではありません」


クロエがテーブルにマカロンを載せたプレートを置いた。


「クロエ・・・わかったから。次は紅茶を持ってきてくれ」


「かしこまりました!」


そしてクロエはニコニコと紅茶の準備に出ていき、

残された2人は笑い合うと、マカロンに手を伸ばした。

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