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番の瞳  作者: 言葉
第一章:出逢い
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19.公爵家での夕食

その日の夕食は豪華だった。


クラウド公爵が張り切って準備させたらしく、

オリビア夫人の好物ばかりが大量に並んでいた。


「あなた、私こんなに食べられないし、食べたら豚になるわ」


「もし君が豚になっても私は大丈夫だよ」


「父上、惚気は食後に2人でしてください。シェリーが落ち着いて食事できません」


シェリーはその様子を微笑ましく眺めながら、自分の前に専用で並べられた小皿を頂いていた。

12個も並んだ小皿にはそれぞれ別の料理が盛られ、少食のシェリーが色々食べれるようにと配慮されていた。


「シェリー、小皿以外でも何か気になるものがあれば取り分けるから言ってね」


そう言って微笑むセシル様はいつも優しい。

朝起きてから、寝た後までも、気を使ってもらってる。

そこまで考えて、ふと疑問が沸いた。


「あの、セシル様」


「うん?なにか欲しいのあった?」


「いえ、いつも1日私と一緒に居てくださってますが、もしかしてお仕事とか、あるのではないですか?」


シェリーがそう聞くと、クラウド公爵が、ああ、と一つ頷いて、セシル様の代わりに答えてくれた。


「セシルは王太子付きの側近だから、普段は城にいるんだよ。セシル、話してなかったのか?」


「あー・・・、忘れてました」


「え、王太子様の側近って・・・私の相手なんてしてる場合ではないのではないですか!?」


「大丈夫よ〜シェリーちゃん。陛下にお休み頂いてるし、セシルも王太子様よりシェリーちゃんと居たいのよ。それに明日、ご挨拶に行くしね」


「ちょ、母上!」


セシル様は夫人にからかわれて顔を赤くして抗議の声を上げている。

だけどシェリーは、夫人の最後の言葉で笑顔が固まった。

そう、夕食前に庭から戻ったセシル様と共に、明日私もお城に行くことになっていると夫人から聞かされたのだ。

どうやら公爵様が昼間私に伝え忘れたとかで、平謝りされてしまった。

それから夕食までの1時間、私は夫人の着せ替え人形と化す事となったのだった。


「シェリーちゃん、もしかして今から緊張しちゃってる?大丈夫よ、シェリーちゃんのマナーは問題ないから」


シェリーはクラウド公爵に挨拶した時に言われて気付いたのだが、淑女の礼や、エスコートのような、貴族令嬢が幼い頃から体に叩き込まれるマナーに関しては、体が覚えていたのだ。

もしかしたらダンスもいけるんじゃない?と夫人に言われたけど、まだ試してはいない。

体を使ったマナー以外の、高位貴族に下位貴族から話してはいけないとか、そういうルールはすっかりさっぱりわすれていた。

明日会うのは王様と王妃様で、国で一番偉い方だから、シェリーから話しかけなければ大丈夫なはず・・・。

それでもやはり不安は拭えないから仕方ない。


「シェリー、大丈夫だよ。私がいるから」


ぐるぐると頭で考えていたのが顔に出てたのか、

セシル様がまた、優しく気遣ってくれる。

シェリーは明日は出来るだけ、彼に気を遣わせないように頑張ろうと誓った。


サブタイトル考えるの難しいですね・・・1とか2にすれば良かった

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