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珠理奈の両天秤  作者: 舞夢
7/10

気が付いていた圭

珠理奈は玲奈から、圭の名前が出たことに驚いたし、検査部の圭に連絡を取るということになれば、内部通報につながるので、少しビクついている。

珠理奈

「大丈夫かな、大事になるよ」

しかし玲奈は

「でも本店の検査で、いつかはわかる問題」

と引かない。

珠理奈

「大事になる前にかな」

玲奈は

「うん、後でもう少し私の事情を話す」

珠理奈と玲奈の会話は、そこで終わった。

すでに他の行員も多数出勤しているので、あまり二人きりで話し込むわけにはいかないからである。


少し経って融資部の部長から、珠理奈に連絡があった。

部長

「昨日の支店長の御子息に書面は、相場のタイミングで実行をするから」

「現在の相場とか為替からみて、概ね3日後になると思う」

「いつでも、私が印を押せるように準備をお願いします」

「もし不明な点があれば、過去の融資書面を確認して作成してください」


珠理奈は

「はい、書面については、過去の書面を参考に」

とだけ、答えた。

これで、もう少ししっかりと過去の書面を見ることができる。

少々の安心感である。


昼休みになった。

珠理奈は、玲奈と、相談のため、新宿支店から出て、個室のある喫茶店に入った。


珠理奈

「部長が概ね、3日とか言っていた」

玲奈

「となると、早速、圭君に連絡しよう」

玲奈は、心を決めているようだ。

珠理奈

「・・・うん・・・」

少し戸惑った。

そして聞いてみた。

「ねえ、何で圭君のことを知っているの?」

玲奈

「それは・・・個人的な話だけど」

玲奈は口ごもった。

珠理奈はカマをかけてみた。

「彼氏なの?」

玲奈

「・・・そういうんじゃないけど・・・まだ」

と、顔を赤くする。

珠理奈は「まだ」で少しホッとした。

そうなると、急に圭に連絡をしようと思った。

そして即座にラインで

「圭君、どうしてもお話したいことがあるの、今日の夕方」

「玲奈ちゃんも一緒に」

返事は、すぐにあった。


「了解、僕も二人に聞きたいことがある」

「夕方までにはならない」

「午後三時には新宿支店に行く」

「それで、お願いがある」

珠理奈が

「何?」

と返すと圭は

「支店長たちには、絶対に極秘で」

と返してきた。


珠理奈は、玲奈には秘密にする必要はなかった。

スマホのライン画面を、そのまま玲奈に見せる。


玲奈

「さすが、圭君、気づいていたか」

と、不思議な反応をしている。

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