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珠理奈の両天秤  作者: 舞夢
2/10

珠理奈を狙う?

恒例の歓送迎会でも、珠理奈は圭とは、ほんの挨拶の一言二言のみ。

圭が「またそちらの支店に出向くこともありますので、その際には」と頭を下げると

珠理奈は「指摘は手加減してください」と冗談を返すと、

圭は、少しだけ頭を下げて、すっと別の社員の前に行ってしまう。


同僚行員の敦子が

「まあ、圭君の検査かあ・・・ど丁寧にやりそうだね」

「几帳面だし、それがいいんだけど」

文句を少し言いながら、圭の姿をずっと追っている。


珠理奈は

「へえ、敦子って圭君に興味あるの?」

少し意外だった。


敦子

「あら、知らなかったの?」

「圭君って、几帳面だけど、やさしいしさ」

「狙っている子が多いの」


珠理奈は、少し焦った。

「へえ・・・でも、異動だからいいや、滅多に会えないし」

「敦子はいいなあ、会えるから」

そう思ったけれど、敦子には言えなかった。


敦子が、突然

「ちょっと・・・」

と耳打ちしてきた。


珠理奈は

「え?何?」

と聞き返すと


敦子

「新宿支店長のこと」


珠理奈

「うん・・・何?」


敦子

「チラッと噂を聞いたけれど」


珠理奈

「うん・・・」


敦子

「何でも、御子息の結婚相手を探しているらしいよ」


珠理奈

「え?今時、親が?」

首を傾げるけれど


敦子

「うん、それと珠理奈が関係あるかどうかわからないけれど」

敦子の話は、そこまでだった。


珠理奈は帰り道で

「うーん・・・将来有望な都銀支店長の御子息かあ」

「でも、圭君も捨てがたい」

会ってもいない新宿支店長の御子息と、声もしっかりかけられない圭を両天秤にかけていた。

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