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兄弟の話でやたらと突っかかってくる。前編

遅くなりましたごめんなさい!思いの外麻酔が抜けませんでした!笑

 うあぁー、なんかすっげぇ怠い、手術の後のまだ麻酔残ってるあの感覚。


 ………ちょっとわかりにくい表現でごめんなさい。


 こんにちは!の〝は!〟を〝わ!〟って書く人の気持ちがちょっとだけわかる男、改めましてみなさんこんにち〝は〟松陰羊一です。


 まぁ、そりゃそうですよ、〝こんにちは〟の〝は〟は〝は〟なんですよ、それが正解、日本語の常識なんです、さっきはごめんなさい、僕はこれからもずっと〝こんにちは〟って書き続けますよ!


 え?なんの話かって?僕にもさっぱりです、んでさっぱりついでになんですけどね?


 僕は今どこにいるんですか?


 あの後気絶するように倒れたのは覚えてますよ、でもその後が問題、多分今夢の中なんだけどね?


 なぜか真っ暗、困ったなぁ、取り敢えず起きる?


 そういえば起きようとしてなかった、ごめんみんな!うっかりしてた!


 んじゃ起きまーす!


『まてぇい!』


 っは!…幻聴?


 よし!もっかい気合い入れて……うっし!起きまーす!


『こら!』


『待てって言ってんだろ!羊一!』


 ……はぁ


「なんですか?っていうかなんで真っ暗なの?」


『フォッフォッフォッ!これはのぅ…


「もったいぶらないで早く言えよ!」


 …なんでお主はそう短気なんだ?人生損するぞ?』


「あいにく日本は僕らみたいのがのんびりしてると損しちゃう国でね。」


『また自虐か?モブ顔。』


「おっさんまでそれ言うの?もう知らない、世界の命運とか知らないよ?おっさんの監督不行き届きで悪い奴らに夢の中で好き放題されて、そのせいで上司にめっちゃ怒られても知らないよ?上司にバレる前にこの事件終わらせたいんでしょ?」


『お主、もしやワシの心が読めるのか!?』


「いや図星かよ、じゃあおっさんこそ短気にならなきゃいけないんじゃん?って訳で今回は何教えてくれんの?」


『神様に向かってはっぱかけよったのか!この罰当たりが!ちくしょう、まぁいい、今回はわしが悪いからな。オホン!では今回は夢を作る訓練じゃ!』


「あ、そう言う事ね。」


『なんだ、ずいぶんアッサリしとるのう。』


「いやだって、ほら」


 中二の妄想力をなめないでいただきたいな!


 僕が軽く念じると地面が現れ、僕がそこへ降り立つと同時に空が展開し、草木が芽吹き動物たちが産声を上げる、瞬く間に世界が色を帯びていく。


『な、なんと、ここまでとは……』


 どうやらおっさんには満足していただけたようなのでそろそろ疑問をぶつけよう…ってうわぁ!今まで暗闇だったから気付かなかったけど馬渕さんと健一が足下に転がってる、踏まなくて良かった。


「なんで二人は寝たまんまなの?ってかクラスのみんなもなんか次々と倒れてたし、どういう事?」


『わからん、突然あの場の人間たちがわしの担当する夢の世界を素通りしてそのまま別の世界に引っ張られて行ったのだ、だからお主らも同じように連れて行かれないようにわしが保護した。』


「なぁ、夢の世界を通り抜けて行く別の世界ってもしかしてさ…?」


『お前の思ってる通りだ。』


 んな!マジかよ!ホントに?ホントのホントのホントのホントに!?俺が思ってるのってそういうアレだよ?え、このお話ってそんな残酷なやつなの!?そんなに大量に人が死んで良いの!?


『だから羊一うるさい!頭の中で叫ぶなってば!』


「いやだって…おっさん!人が死んだって事だろ?しかも大量に!」


『確かに彼らは死の世界に行った、が死んどらん。』


「…え?なになにどういうこと?なんで死後の世界に行ったのに死なないの?」


『お主はちと勘違いしとるようだの、この世界の次にあるのは〝死の世界〟であって〝死後の世界〟ではないぞ?』


「え?どういう事?」


『死の世界は生と死の間の世界、それを超えると死後の世界、ドゥーユゥーアンダスタンンンンドゥ!』


 なにこいついきなりテンション高いの?いきなりババァアン!とか言って中からハンサム出てこないよな?


 まぁもし出てきても大好物のココナッツ砲無限連射して殺してやるがな、ラリホー!夢の中で死ねるなんてロマンチックだな!


 まぁ、冗談はさておき


「じゃあ死の世界ってなんなんだ?」


『簡単にいえば人々が死を受け入れる場所だな、そこで地獄行くか天国行くかみたいなのも決めるし。』


「ん?じゃやっぱり死んでんじゃん?」


『いや、わしの言伝がなけりゃ死の世界に行っても追い返されるだけだから死なん、今頃〝あいつ〟に門前払いされて現世に戻っとるだろ。』


「え、じゃあなんで俺たちを保護したんだ?」


『お主たちを〝あいつ〟に見せる訳にいかんからな。』


「ふーん、そっか、んで?馬渕さんと健一はいつ起きんの?あとこの二人は夢を作る訓練はいらないの?」


『心配しなくても今起こすわい、因みにその訓練はお主にしかやらせんよ、どうせお主にしか出来ぬしな。』


「え?」


 僕がおっさんの言葉に疑問を投げかけようとしたとき馬渕さんと健一の意識が戻り、二人が口を開く。


「あれ、羊一…ここは?」


「うーん…なんか頭痛いし体怠いよぅ、ってなにここ?すごい大自然!」


 二人ともまだ体に力が入れにくいようでフラフラと起き上がってから周りを興味津々に見渡す。


「おはよう、馬渕さん、健一、ここは僕の夢の中みたい。」


「また夢か、でもなんで急に寝ちゃったんだ?」


「確かに、急に頭がぐわぁーってなったよね!」


『それはわしが説明しよう。』


 そしてさっき僕にしたのと同じ説明を二人にし始めるおっさん。


 よく面倒くさくないな、僕だったら三人起きてから説明するよ、このおっさん絶対損するタイプだな。


 しかしやっぱり聞かない方がいいよなぁ…


「えー!クラスのみんな死んじゃったの!?」


「くそ!なんでだよ!そんな…じゅんぺい…ひろしぃ…!」


 馬渕さんは驚きすぎて固まってしまった、なんて可愛い反応だ、それに比べて健一め!なんだってお前はそんなにベタなんだ?なに普通に友人の死を惜しんでんだよ!あ、いや、いいんだけどもそれは、それが一番正解なんだよ?読者のみんなはそうしてね?いや勿論そんな事はない方が良いんだけどね!多分、ただ僕は友達がいないからさ、わかんないけど…あんな気持ち。


 まぁ死んでないんだけどね?じゅんぺいとかひろしとかって誰!?そんなやつクラスにいたの?僕自分にしか興味ないからクラスの奴らの顔すら知らないんだけどぉ?健一は友達多くて良いねぇ…っえ?なに?いやいや、まさか!泣いてないって…え?うっそだぁ、ってあれ?ホントだ、僕…涙出てる……。


『…とまぁ、そういう訳だから、二人とも安心してくれて良いぞ。』


「なんだそうでしたか、良かった、この歳で友達が半分ほどいなくなってしまうのかと思いましたよ。」


「唯ももう汐理ちゃんと会えなくなるのかとおもっちゃったよぉ〜」


 あら、馬渕さん泣いてるよ可哀想に、そのしおり?ちゃんてコ大事な友達なんだね、居なくならなくてよかったねぇ。


 ……それに比べて健一はひとっつも泣いてない、さっきめっちゃ悔しそうだったのに、お前の友情ってそんなもん?あぁそうですか。


 もし僕が死んでもおまえは涙ひとつ流してくれないやつなんだな!ホントにもうお前とは中学を卒業したらすぐに疎遠になってやる!


 だけども卒業までは我慢してやろうとも…え?いや、僕の唯一の友達だからとかそういう事ではないけど、いやいや、ほらあいつクラスの奴ら全員死んでも友達の半分いなくなっただけって言ってたじゃん?あれ、見栄だって事…俺だけは知ってるからさ?なんか可哀想じゃん?友達ホントは少ないのに無理しちゃってさ?…え?僕もうなにも聞こえない。


「ところでヒュプノス様、さっきから言ってる〝あいつ〟ってお兄様の事ですか?」


 おい健一!またベタな事しやがって!なんで聞いちゃったの?聞いて欲しそうにしてたのはわかってるよ、なんかソワソワしてたし、二人の事起こしながらチラチラ僕の事見てたし!だけど面倒くさそうだったら無視したのに!せっかくの僕の華麗なスルーを無駄にしやがって!…と思ったけど今なんて言った?このおっさんの兄貴?なんの事?


『あーそれ聞いちゃうか健一、参ったなぁ、あんまり触れて欲しくなかったんだけどなぁー!いや参ったな、けど聞かれたからには答えなきゃなぁ、少し長くなるかもしれないけど良いかな?仕方ないよなぁー…』


「あ、じゃあ良いです。」


『おい!横から入ってくんじゃねぇよ!お主はさっきちょっとも聞こうとしなかったじゃねぇか、あっち行って一人で妄想でもしてろよ勘違い中学生!』


 引くくらいムカつくなこの神様。


「だって馬渕さんの虫眼鏡で見れば神様の全部見れるから一瞬じゃん、話長くなるならそっちの方が良いよ。」


『んな!お主、その虫眼鏡にそのような権能があったのか!』


「え?あー確かに!ねー神様覗いていい?」


 あぁぁあぁあああ!ちくしょぉぉおーーー!俺が覗かれてぇよぉうぅ!なんだあの可愛さはー!くっそ!クッソクッソクッソがぁあー!俺も言われてぇー!


『はっ!いやいかんぞ!わしとはいえ一応神様なんだぞ!神の全てを知るという事はこの世界が始まる前からの記憶を知るという事だ、そんな膨大な情報、人間の脳では処理しきれる訳がない!最悪の場合植物人間になってしまうぞ!』


「えー!唯絶対やだよそんなの!」


「くっ!残念だが確かによく見る設定と同じだ!ここは諦めよう馬渕さん。」


『いや設定とか言うなし!』


「と言うわけで僕たちはもう元の世界に帰るよ!じゃっ!」


『待て待て待てぇい!』


「なんだよ?」


「なんだよ?じゃないよ羊一!俺はヒュプノス様の話聞きたいけどな。」


「俺は興味な…


「唯もちょっと興味あるー!っていうか神様って兄弟いたんだねー!」


 …くはないかな、仕方ないな、ちょっとだけだからな!」


 くっそー馬渕さんめ、可愛いからって調子に乗りやがって!メロメロにされてやるぞこの野郎!


『じゃあ、まぁ仕方ないから話すとするかなのう…わしの兄の話を…!』


「ってぁぁあー!」


『なんだ!どうした!騒々しいな、羊一お主はいちいちわしの邪魔をせんとどうにかなってしまうのか?』


「いや、今回はそういう事じゃなくて!」


『じゃあなんだ?』


「あ、例の4000字の事かい?羊一。」


「あ、ちょっ!健一てめぇ!主人公の座だけでは飽き足らず僕の唯一の見せ場まで奪うつもりか!」


 というわけで改めまして、4000字超えちゃったので前編はここまで!ではみなさんまたこうへ〜ん!


『なにその〝こうへ〜ん〟って?』


「また〝らいしゅう〜〟みたいな。……いやつっこんでんじゃねぇよ!文字数増えんだろ!」



なんだか今回あんまり勢いがなかったかもと反省しつつ、後編は勢いのみでいけないかなと今考え中です!では後編お楽しみに( ̄^ ̄)ゞ

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