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私の変わらない日常
〜プロローグ〜
この話は小学校6年生から中学生になった
幾久麗亜の日常を書いたものである。
「ここが私の新しい中学校かぁ…。」
これから自分の通うことになる市立谷丘中学校を
見上げながら幾久麗亜は1人呟いていた。
今日は谷丘中学校の入学式だ。
麗亜は小学校からの友達の下野奈乃と一緒に行く予定だった。
が、今日に限って早めに来てしまったのだ。
「奈乃、待っておけばよかったなぁ…。」
早めに来てしまった自分に後悔しながら
麗亜は気を引き締めて、
「今日から中学生じゃぁぁぁ!!!!!」
ーと、ひとり虚しく大声疾呼を何度も繰り返した。